一風斎の趣味的生活/もっと活字を!

新刊、旧刊とりまぜて
読んだ本の書評をお送りいたします。
活字中毒者のアナタのためのブログです。

「交通博物館」閉館-鉄道以外の展示物・収蔵物はどこへ行く?

2006-05-13 07:22:15 | Opinion
今回もローカルな話題にて失礼。
06年5月14日で、現在の場所(千代田区神田須田町。旧万世橋駅高架下)から「交通博物館」がなくなる。
1950(昭和25)年に、東京駅近くから移転してきたそうだから、かなり幅広い年齢層にとって、秋葉原の「交通博物館」として親しまれてきたわけだ。
後継施設としては、「鉄道博物館」が、明年10月14日、さいたま市大宮区に完成するという。

しかし、展示物の内、鉄道に関するものは良いだろうが、その他の、例えば船舶や自動車、航空機などに関する展示物・収蔵物はどうするつもりなのだろう。運営主体も、現在の交通文化振興財団から東日本鉄道文化財団に変わるようだ。

確かに、その成立を見ると、1921(大正10)年に「鉄道博物館」として東京駅高架下に開館。国有鉄道直営を経て、1946(昭和21)年、国有鉄道の委託による運営(運営も、日本交通公社から、1971(昭和46)年に交通文化振興財団となる)。そして、国鉄分割民営化によって、現在のような、JR東日本からの委託、交通文化振興財団の運営となり、鉄道とは縁の深いことが分る。

しかし、サイトを見ても分るように、「交通博物館」は、必ずしも鉄道だけではなく(鉄道がメインではあるが)、「陸・海・空の乗り物展示」である(だった)。

また、「交通博物館」に展示・収蔵されているもので、貴重な産業遺産や模型は数少なくない。
例えば、日本の空で初飛行した〈アンリ・ファルマン機〉、国鉄バス第1号車、ミショー式自転車、船主旗(三菱合資会社・大阪商船等)など(航空機模型や船舶模型も、民間機や商船を主として、かなりあるはず)。

これらの収蔵物は、どこかへ貸し出すなどして、展示される機会があるのだろうか(「船の科学館」や「地下鉄博物館」「航空科学博物館」など、首都圏内だけでも、ジャンルに特化した博物館ができている)。

「現博物館の8.5倍の4万2500平方メートルの敷地に一部3階建て、延べ床面積約2万平方メートルの新博物館を建設し、2007年度中に〈鉄道博物館〉としてオープンする予定だ。」
と言われてもなあ。
「陸・海」に関する収蔵物の行方やいかに、と思うことしきりである。

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
「鉄道博物館」 (一風斎)
2006-05-15 14:29:45
新しいサイトを見ますと、

鉄道以外の資料は冷遇されるか、

あるいは無視される

可能性が大です。



そこで、このような記事を書いてみたのですが、

閉館日の報道は、

「さよなら、交通博物館」

「こんにちは、鉄道博物館」

というような論調ばかりで、

小生が感じている危惧について

語っているものはないようでした。



どうも、この手の「産業遺産」に関しては、

マスコミは苦手のようです。

社会部記者じゃあ無理なのかしら。



では、また。
返信する
昨日、閉館 (gegenga)
2006-05-15 10:22:55
ついに昨日、閉館してしまいましたね。

子どもが小さい頃よく行ったので、寂しいです。



毎日新聞には

「約25万点の収蔵品は来年10月14日開館の「鉄道博物館」(さいたま市)に移設予定。」

となっておりましたので、鉄道以外の展示品も移設する、ということでしょうか。
返信する