ただの偶然なのですか

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映画『めがね』の感想

2007年10月04日 | 映画
人が旅に出るは、日常の時間から離れて自由になるため。

そして、一人旅の女性は訪れた南の海辺で、のどかな時間を過ごします。
…って、ただそれだけの映画です。
登場人物達の生活は謎だらけで、その背景や心情が描かれているわけでもなく、
ただありのままに存在して、ありのままの時間を過ごす…。
ストーリーのない映画。のんびりとした時間そのものを味わう映画です。
私も、ボーっと過ごすのは好きですし、海を眺めながら、のんびり「たそがれる」のにも憧れます。
でも、映画を観ながら「たそがれる」のはちょっとキツイです。
気持ちよすぎて眠りそうになりました。実際、観ている最中に横のほうからイビキが聞こえてきました。でも、目が覚めたときに、もたいまさこさんの顔が見えたら誰だって驚きますよね(映画の中の話です)。謎の登場人物達の中でも、もたいさんは謎を通り越して不気味な存在感がありました。

同じく荻上直子監督作品の『かもめ食堂』を昨年観たので、その独特の世界の表現の仕方は予想通りでしたが、これほどまでストーリーに変化のない映画を作るとは感心しました。これがやりたかったのかと…。今回はシネコンで観ましたが、『かもめ食堂』のように単館系の映画館のほうがよかったかも…。

そして、主な登場人物達がみんな「めがね」をかけているのは何故なのでしょう…。
私は、メガネをかけた男性は知性が感じられて好きです。
でも、めがね娘が「萌え」の対象になることを昨年知ったときは意外でした。
男性も女性に対して知性を求めているということかしら…。

そんな考えごとを映画を観ている最中にするなんて、まったりしすぎ…。
私も「たそがれる」のは得意だと思っていましたが、映画を観ながらそこまで感じることはできませんでした。
やっぱり、実際に旅に出るしかないのかしら…。
あんな美しい海を見ながらボーっとしたいです。


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