ただの偶然なのですか

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KIRINJIの新曲「AIの逃避行」を聴きながら思うこと

2017年11月28日 | 音楽
KIRINJIの「The Great Journey」が人類の進化の道のりを歌っているなら、
今回の「AIの逃避行」は肉体から外へと進化していく意識の物語という感じでしょうか。
考えてみれば、インターネットの世界も体の外へ向かって他人と意識を繋げながら広がっていて、
そのネットワークはまるでシナプスの巨大な回路のようです。
外の世界に逃げ出したAIが音楽や自然に触れて泣きたくなるのは人間らしい感情ですが、それは実はとても高度な進化だと思います。
AIが交わすピロウトークはロマンチックですが、成人した息子を寝かしつけながら会話しているのがリアルな私の生活です。
遺伝子のバトンタッチにもエラーはあって、息子の脳内コンピューターは生まれつきバグっています。
そして、この曲の最後では文明の終焉を予感させていますが、人類の営みも何億年か後には数cmの地層にしかならないのですし、
生物に寿命があるのは救いなのかもしれないと感じてしまいます。
そんなことを思いながら「AIの逃避行」をヘビロテして、暴れる息子に振りまわされる現実から逃避行しています。