コメントにも、市職員の酒気帯び運転についての
臨時議会のことについてどうなったのか?
とお問い合わせいただきました。
ご報告が遅くなり申し訳ありませんでした。
さて、10/8に神戸地方裁判所において
市の行った懲戒免職処分の取り消しの判決がでました。
市が高裁に控訴するには、地方自治法で議会の議決が
必要になります。
そこで、今回の臨時議会が召集されたということです。
市の顧問弁護士から議員協議会の場において説明もなされました。
私なりに要約すると・・・・判決の要旨は
①職員が飲酒をした事実、市の内部規定において飲酒の「標準処分」が免職と
なっていることに双方争いはありません。
②検出されたアルコール量は、道交法で処罰される最低限の水準であり、
また、同席したものから勧められた消極的飲酒であった
③当人は翌日すぐに職場に報告をし隠そうとしたのではない
④職務とは関係のない休日の飲酒であって、公務や社会的な影響も
甚大とはいえない
⑤当人は前科前歴、懲戒処分歴もない
⑥同じ懲戒規定において無免許運転、時速50km以上の著しい速度違反
のときには減給または戒告という処分にとどまることと比較すると
酒気帯び運転が免職となるのは均衡を欠く
およそこうした理由を基本として
最終的には今回の懲戒免職処分は、社会通念上著しく妥当を欠いて苛酷な
ものであって、その処分は公正原則に反する違法なもの・・・・という判決でした。
臨時議会の議決に関する新聞報道は、紙面の都合でしようが、あまりに
短絡的な表現になっており、議会でのさまざまな議論が伝わらず
残念な思いをしていました。
議会の議論としては、
判決の妥当性をもって、控訴すべきでないという意見
他市では公平委員会において懲戒免職処分は不当とされた事例がある
公務員という模範となるべき立場であるにもかかわらず飲酒をしたことは
やはり許されないという意見
飲酒後に、自覚をもってタクシーをよぶなりできたはずという意見
などがでました。
議会の結論としては 15:2で控訴することに同意する結果となりました。
私は、結果として控訴に賛成をしました。
理由は 公務員だからという理由で著しく一般常識を超えた処罰を
課すことには賛成できません。
また、この市の内部規定の酒気帯び運転をすると「即、免職」に
なるのではないという市の言い分があるにもかかわらず、どんな
時に免職で、どんな時には免職にならないのかという線引きは
なされていない事実があり、免職という重大な処罰を課す可能性
があるにもかかわらずこの点が不備であることは問題が残ると
思います。
が、こうしたことを考慮したとしても、判決とは異なり地域社会への影響
は大変大きいものがある、市職員という信用を著しく低下させたと
いえる点。
また、自ら飲酒をしたことを理解して自動車を運転したということは
今回たまたま事故はありませんでしたが、飲酒が原因となって
事故をおこすことをわかっていて(未必の故意・・・と法律用語では
いうのですが・・・)乗ったことは重大な違法行為といわざるを得ない
ことを思えば、酒気帯び運転とはいえど、今回の事例において
懲戒免職になったことを判決のいうように、不当に苛酷であるとは
いえないと考えたからです。
ただ、この懲戒免職処分によって、本人はまだしもご家族をふくめて多くの
方々に影響があるいことを思えば、市の広報に掲載されたように、今回の
裁判を「退職金目当て」と問題を矮小化し、一刀両断した表現をした見方には
与することはできません。
弁護士も言っていましたが、この種の裁判はまだまだ始まったところで
判例がすくなく、こうした判決を積み重ねていく段階だとのことです。
取り戻せ!加西の未来
井上ちあき
臨時議会のことについてどうなったのか?
とお問い合わせいただきました。
ご報告が遅くなり申し訳ありませんでした。
さて、10/8に神戸地方裁判所において
市の行った懲戒免職処分の取り消しの判決がでました。
市が高裁に控訴するには、地方自治法で議会の議決が
必要になります。
そこで、今回の臨時議会が召集されたということです。
市の顧問弁護士から議員協議会の場において説明もなされました。
私なりに要約すると・・・・判決の要旨は
①職員が飲酒をした事実、市の内部規定において飲酒の「標準処分」が免職と
なっていることに双方争いはありません。
②検出されたアルコール量は、道交法で処罰される最低限の水準であり、
また、同席したものから勧められた消極的飲酒であった
③当人は翌日すぐに職場に報告をし隠そうとしたのではない
④職務とは関係のない休日の飲酒であって、公務や社会的な影響も
甚大とはいえない
⑤当人は前科前歴、懲戒処分歴もない
⑥同じ懲戒規定において無免許運転、時速50km以上の著しい速度違反
のときには減給または戒告という処分にとどまることと比較すると
酒気帯び運転が免職となるのは均衡を欠く
およそこうした理由を基本として
最終的には今回の懲戒免職処分は、社会通念上著しく妥当を欠いて苛酷な
ものであって、その処分は公正原則に反する違法なもの・・・・という判決でした。
臨時議会の議決に関する新聞報道は、紙面の都合でしようが、あまりに
短絡的な表現になっており、議会でのさまざまな議論が伝わらず
残念な思いをしていました。
議会の議論としては、
判決の妥当性をもって、控訴すべきでないという意見
他市では公平委員会において懲戒免職処分は不当とされた事例がある
公務員という模範となるべき立場であるにもかかわらず飲酒をしたことは
やはり許されないという意見
飲酒後に、自覚をもってタクシーをよぶなりできたはずという意見
などがでました。
議会の結論としては 15:2で控訴することに同意する結果となりました。
私は、結果として控訴に賛成をしました。
理由は 公務員だからという理由で著しく一般常識を超えた処罰を
課すことには賛成できません。
また、この市の内部規定の酒気帯び運転をすると「即、免職」に
なるのではないという市の言い分があるにもかかわらず、どんな
時に免職で、どんな時には免職にならないのかという線引きは
なされていない事実があり、免職という重大な処罰を課す可能性
があるにもかかわらずこの点が不備であることは問題が残ると
思います。
が、こうしたことを考慮したとしても、判決とは異なり地域社会への影響
は大変大きいものがある、市職員という信用を著しく低下させたと
いえる点。
また、自ら飲酒をしたことを理解して自動車を運転したということは
今回たまたま事故はありませんでしたが、飲酒が原因となって
事故をおこすことをわかっていて(未必の故意・・・と法律用語では
いうのですが・・・)乗ったことは重大な違法行為といわざるを得ない
ことを思えば、酒気帯び運転とはいえど、今回の事例において
懲戒免職になったことを判決のいうように、不当に苛酷であるとは
いえないと考えたからです。
ただ、この懲戒免職処分によって、本人はまだしもご家族をふくめて多くの
方々に影響があるいことを思えば、市の広報に掲載されたように、今回の
裁判を「退職金目当て」と問題を矮小化し、一刀両断した表現をした見方には
与することはできません。
弁護士も言っていましたが、この種の裁判はまだまだ始まったところで
判例がすくなく、こうした判決を積み重ねていく段階だとのことです。
取り戻せ!加西の未来
井上ちあき