goo blog サービス終了のお知らせ 

goo何気無い日々が心地よい安寧

何気無い日々が続く様に。生きていく事の大変さがカナン。ある種空気の様な存在になりたいもの。

🔭🌕十四夜月 月齢13.2 4態 210623

2021-06-23 23:55:00 | 🔭 観測 🌖
夜空も雲少なくなり月が煌々と輝く
 十四夜月🌕月齢13.2

満月ストロベリームーンは25日だが
 天気予報が…

📷機能:月モードで撮る色味が…
 f6.5  1/500s
23:40~41






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

🚶‍♀️…伏見区向島農地を↩️ 🌕 210623

2021-06-23 21:14:00 | 🚶 歩く
🚶‍♀️…右岸河川敷…隠元橋…左岸堤防道…同:47km碑+…同河川敷…同張出堤防道…45.8km碑…伏見区向島農地(東泉寺町北沿…農水路西沿…渡シ場町東へ)…左岸堤防道47.4km碑…隠元橋…右岸堤防道…Alp📚…堤防道…>
🏡↔︎Alp
🚶‍♀️15359歩

🌤:隠元橋行:32~28℃:風が心地よく
 水田の周囲は風が涼しく、春:花粉、夏:暑さ、秋:景観 はよい散歩道かもを実感。
晴だが雲多く途中俄雨あり,その後も月の方向の空雲多く見え辛い。雲も見応えあり。

📚サライ7月号,Wedge7月号



醍醐山系上空と水田に雲が映える



夕陽の中東の空に

夕焼けの南の空

19:33 十四夜月🌕月齢13





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

⚠️96%は国内生産なのに 卵の自給率は10% と農水省が主張するカラクリ 202106

2021-06-23 12:16:00 | ¿ はて?さて?びっくり!

96%は国内生産なのに「卵の自給率は10%」と農水省が主張するカラクリ
  プレジデントOnline より  210623   山岡 信幸

 鶏卵の96%は国内で生産されている。しかし農林水産省の統計では「鶏卵の自給率は10%」とされている。なぜそうなるのか。東進ハイスクール地理講師の山岡信幸さんは「諸外国と異なり、日本だけがカロリーベースという計算式を使っている。だから実態と数字が異なっている」という――。
※本稿は、山岡信幸『激変する世界の変化を読み解く 教養としての地理』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。

⚫︎品目別で見れば自給率の高い農産物も多い
 日本は主食であるお米の一部をアメリカ合衆国などから輸入しています。ただし、輸入分は加工用などに回しており、食用米の自給率は100%です。では、副食、つまり肉や野菜など米以外の農畜産物の自給率はどうなっているのでしょうか。過去の推移も含めて確認しておきましょう。

図表1を見てください。太線で示した総合食料自給率は、1960年の79%から、2018年の37%まで、半分以下に低下しています。もし食料輸入が全面的にストップすれば、1日1食になってしまう(?)という数値ですね。
出所=『激変する世界の変化を読み解く 教養としての地理』。農林水産省「 食料需給表」より作成。

しかし、先述の主食の米に加え、鶏卵・肉類・牛乳などの畜産品、野菜、魚介類など多くの食料の自給率はその数値を上回っています。足を引っ張っているのは小麦などの穀物や大豆などに限られます。なぜ「総合」になった途端に数字が低くなるのでしょう?

⚫︎品目別と総合で異なる自給率の計算基準
これには「からくり」があります。品目別の自給率は重量によって計算していますが、総合食料自給率は熱量(カロリー)をベースにした計算なのです。重量当たりの熱量が小さい野菜や果実をたくさん国内で作っていても、熱量の大きい小麦や大豆の輸入が多いため、総合の自給率は低くなっているのです。

 そのうえ、鶏卵・肉類・牛乳など、飼料(餌)で育てたものは自給分に含まれないことになっています(飼料作物の代表格とうもろこしの自給率がグラフには出てきませんが、ほぼ全量を輸入しており、事実上0%です)。国内の畜産農家が牛や豚や鶏を育てる手間ひまは自給率の分子にカウントされないのです。

 さらに、この総合食料自給率で分母となるのは、私たちの摂取熱量ではなく供給熱量なのです。つまり国産と輸入の合計から輸出分を差し引いたもの、国内市場に出回った農産物の熱量全体ということです。
 ということは、莫大な食品ロスも分母に含まれています。日本では、ごくわずかに販売期限を過ぎただけで、推定で140万食分以上のコンビニ弁当が毎日廃棄されているそうです(ジャーナリスト井出留美氏のYahoo!ニュース個人の記事「『24時間営業』だけが問題?全国推定143万個分の弁当を毎日捨てるコンビニはなぜ見切り販売しないのか」による)。先進国では、このような「フードロス」が問題になっており、各地のフードバンク活動でその有効利用が図られるほどです。

⚫︎分母は大きく、分子は小さく
 日本人1人1日当たり供給熱量は約2400キロカロリーですが、摂取熱量は約1900キロカロリーですから、2割くらいが廃棄されています。1970年代以降、産業構造の変化によって肉体労働は減少し、日常生活でも自動車利用の増加など利便性の向上で運動量は低下しています。健康志向から「カロリーひかえめ」が好まれる現代では、もう私たちはそれほど多くのカロリーを摂取しないのです。もし、実際に摂取している熱量を分母に計算すれば、自給率は約50%にアップします。

 このように、分母はなるべく大きく、分子はなるべく小さくなるように計算されたのが「総合食料自給率」なのです。供給熱量ベースで自給率を計算している国は世界的に見てごくわずかであり、一般的には生産額ベースで計算されています。日本の生産額ベースによる食料自給率は66%(2019年)となり、供給熱量ベースの2倍近くに跳ね上がります。保護政策で価格を維持している米や、品質が高く消費者の嗜好に合わせて生産される野菜・果実など、単価の高い農産物の自給率が高いからですね。

⚫︎「自給率の低さ」を強調したい
 農林水産省が供給熱量ベースの自給率を公表し始めた1983年といえば、日米貿易摩擦を背景に米国から農産物輸入の自由化が強く求められていた時期です。「外国の安い農産物が大量に輸入されれば、日本の農業は崩壊、食料自給率はさらに低下、国際情勢によって飢餓が訪れる!」と国民の不安感に訴えるには、「今でも自給率はこんなに低い」というアナウンスが必要だったのでしょう。

考えてみると、もし海外からの輸入が完全にストップすると、自給率の分子(国内生産)と分母(総供給)は同じになって、食料自給率は100%です。もちろんそれは望ましい状態ではありません。「食の安全保障」という観点から考えるならば、むしろ安定的な食料輸入を可能にする国際関係の確立を図るべきだし、日本農業の振興という観点からは高品質で競争力の高い野菜や果実などの輸出を拡大すべきでしょう。

 国産農産物にこだわって「食料自給率をできるだけ高めなければならない」という政策目標は、必ずしも正しいとはいえないのではないでしょうか。
  参考:『日本は世界5位の農業大国』浅川芳裕(講談社)

⚫︎外国産の卵をスーパーで見ない理由
 ところで、先ほどのグラフで品目別に自給率の推移を見ると、さまざまな背景が読み取れます。

 たとえば、今も自給率96%を維持する鶏卵。新鮮さを求められるが卵自体の冷凍はできず、割れないように長距離輸送するのも困難です。そのような品目の特性上、あまり貿易には向いていませんね。だからほとんどが国産なのですが、それでも4%は輸入です。

「価格の優等生」である卵は、スーパーの特売品になることが多いのですが、外国産の卵が売り場に並んでいるのは見たことがありません。実は、殻を除いて冷凍した「液卵」、乾燥させた「粉卵」などの加工品として、菓子の原料、外食産業などの業務用に輸入されているのです(図表2)。
出所=『 激変する世界の変化を読み解く 教養としての地理』。FAOSTATにより作成。

⚫︎進む養鶏農家の集約化と大規模化
 ちなみに、卵を産む鶏(採卵鶏)の飼養をする国内の養鶏農家の戸数は年々減っており、全国で2000戸程度にすぎませんが、残った農家は飼養羽数の大規模化が著しく、10万羽以上を飼う大規模養鶏場も珍しくありません。そのような大規模養鶏場だけで、全国の飼養羽数の75%を占めています。肉用のブロイラーでも同様の傾向になっています。

 いずれにせよ、飼料の大半はおもに米国から輸入するとうもろこしなどです。これを考慮に入れると、卵の自給率は10%程度になってしまいます。

⚫︎「国産野菜」にこだわる意味
 鮮度を要求される点では、野菜も鶏卵と同じです。それでも、ほぼ100%だった野菜類の自給率は1980年代から徐々に低下して、現在は77%。多くは冷凍野菜などの加工品ですが、輸送機関・流通の整備によって輸入が可能になってきたことをうかがわせます。

山岡信幸『激変する世界の変化を読み解く 教養としての地理』(PHP研究所)

 中国では、国内の大都市圏にも日本にも近い沿海部の山東(シャントン)省などで野菜の生産・輸出に力を入れています。ところが2002年には、中国産ほうれんそうの残留農薬が問題となり、その安全性に疑問が投げかけられました。ほうれんそうの中国からの輸入量は激減し、その後も回復できていません。その頃から、外食産業や加工食品に「国産野菜を使用しています」というフレーズを頻繁に見かけるようになりました。

 しかし、ほうれんそうはともかく、今も中国産を中心に野菜全体の輸入は増加しています。この間の飛躍的な経済成長を背景に、中国みずからの国内において都市住民を中心に安全な食品を求める要請が高まりました。法規制の強化などによって、中国農業の安全管理体制の確立は一定程度進んでいるようです。

 たまにスーパーで見かける中国産野菜は、大規模生産と安い人件費のおかげで国産野菜に比べてたしかに激安です。とはいえ、あの農薬騒動の記憶が残る日本の消費者としては、値段の魅力だけではなかなか手に取れません。そのため、加工用などに回される割合が高いようですから、結局どこかで口にしているのでしょう。

 国産にこだわる人も知っておきたいのは、日本も耕地面積当たり農薬使用量が世界トップクラスの農薬大国だということ。最近では、発がん性が疑われる除草剤グリホサートや、生態系への影響が指摘されるネオニコチノイド系農薬などについて、使用禁止に向かう欧州連合(EU)などの潮流に逆行して日本では規制が緩和されています。国産=安全は本当でしょうか。


山岡 信幸(やまおか・のぶゆき)
東進ハイスクール講師
図解と統計の解説がわかりやすいと受験生の支持を集める。著書『山岡の地理B 教室』は地理受験参考書のロングセラー。



💋70年代からの問題も無視、不作為で… 一度決まると… 野党もマスコミも…
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

⚠️🌏 「砂」の枯渇が招く世界の危機 資源ウォーズの真実 砂、土、水  202106

2021-06-23 12:02:00 | 📗 この本

〝サンドウォーズ〟勃発! 「砂」の枯渇が招く世界の危機 資源ウォーズの真実 砂、土、水を飲み込む世界
      Wedge  より 210623 石 弘之

『砂戦争』(角川新書)
 半世紀前に、「水」を資源と考える人はほとんどいなかった。蛇口をひねれば出てくるものであり、文字通り「湯水のように……」使うことができた。ところが、1960年代に入って首都圏は雨がほとんど降らない干天つづきで、64年には最大50%減まで水道の給水が制限された。この年は前回の東京オリンピックが開かれた年で、大渇水のなかで開催できるのか、不安のなかで開会式にこぎ着けた。このころから「水資源」という言葉が定着した。

⚫︎無尽蔵に思えた砂 その枯渇が世界的に深刻
 世界を見渡すと、いたるところで水をめぐる紛争が起きている。米国のシンクタンクによると、2000年以降、「水資源」をめぐる国際紛争は357件に上る。
 たとえば、メコン川やナイル川などでダム建設をめぐって上流と下流の国の対立がつづき、シリア内戦では政府軍と反体制勢力が水源をめぐって激闘を繰り返した。身近な資源である水産物や森林をめぐっても、深刻な国際間の対立が表面化している。

 意外なことに、ありふれたはずの「砂」が、資源危機の二の舞になりつつある。これらの資源は、いずれも再生可能な資源である。国連は「SDGs(持続可能な開発目標)」を掲げているのに、これらの資源は「持続不可能」なまでに濫用されている。

 高いところから街を眺めてほしい。コンクリートのビルが地表を覆っているだろう。コンクリートは、セメントに砂と水を混ぜたものだ。ということは、ビルの約6~7割は砂でできていることになる。私は『砂戦争』(角川新書)という著作を出版して以来、ビルを見ると砂の塊に見えて仕方がない。

 砂はどこからきたのだろうか。上流で岩盤がはがれて川に落ちたり、川底や岸の岩が削られたりして川で運ばれ、途中で砕かれて次第に細かくなり下流や河口で沈殿したのが砂である。海岸に溜まれば砂浜になる。日本は急峻な山地が多く、しかも網の目のように河川が走るので砂の運搬量もハンパではない。

 上流から運ばれてくる量の砂を採掘している分には「持続可能な資源」だが、補充される以上に採掘すれば減っていく。水資源と同様に無尽蔵に思えた砂だが、その枯渇が世界的に深刻になってきている。都市の膨張とともに、ビル建設、道路舗装、公共建造物などのために過剰に採掘されているからだ。

 戦後復興、高度経済成長、そしてあいつぐ大災害からの復興で、日本の砂の消費量は飛躍的に増えてきた。高度経済成長期にはじまった臨海工業地帯の造成でも、埋め立てのために膨大な量の砂が海に投入された。自然海岸は消えていき、海水浴場や潮干狩り場は次々に閉鎖に追い込まれた。

 砂は砕石などとともに「骨材」とよばれる。骨材はその名の通り、コンクリートの骨格となる建設資材で、砂の最大の用途だ。その供給は89年度からの8年間で最高になり、ピークとなった90年度には約9億4900万㌧に達した。その後は建設件数が減ったこともあって、ピーク時の4割ほどに減った。

⚫︎日本の砂浜は 180年後に消える?
 砂浜という緩衝地帯を失って、津波や高波や浸水の被害も目立ってきた。今や、日本の海岸線の多くが波消しブロックや防波堤や突堤などの人工構造物で固められ、海岸はずたずたにされてしまった。
 東京湾や大阪湾を見てほしい。海岸線はほとんどがコンクリートで固められて、自然の砂浜は申し訳程度にしか残されていない。
 実際、全国の海岸が平均17㌢ずつ侵食されている計算だ。日本の砂浜の平均が30㍍程度だから、このままでは約180年後には、日本の砂浜が全て失われることになりかねないのだ。

 確かに日本は経済的には豊かになった。でも、その分自然は貧しくなった。「白砂青松(はくしゃせいしょう)」といわれた日本の砂浜がこれほど醜悪になったのに、どれだけの人が気づいているだろうか。これは政治家や行政や建設業者に自然をまかせっぱなしにしてきた、私たち世代の責任でもある。

 今の子どもたちが知っている砂浜は、遠くの国から運ばれてきた砂を敷いた人工の海岸だ。たとえば、和歌山県白浜町の白良浜は、文字通り白い浜辺が観光の目玉である。だが、町名にもなった白い砂は、オーストラリアから輸入したものだ。規模にして約14万㌧。冬季には風による飛散防止のためのネットを張って保護している。阪神甲子園球場で高校の野球選手たちが持ち返る土には中国産が混じっている。

⚫︎24の島が消えた インドネシア
 国連の報告書(2014年)によると、世界で毎年500億㌧前後もの砂が使われている。過去20年間で消費量は5倍にもなった。これは東京ドーム2万杯分であり、上流から運ばれて補充される2倍以上の量に相当する。2060年までに820億㌧まで増加する、と国連は予測する。

 誰しも「砂漠にはいくらでも砂があるではないか」という疑問を抱くに違いない。だが、砂漠の砂粒は細かくて表面が滑らかなので、セメントをつなぎにしても互いに絡み合わないのでコンクリートの強度が得られない。粉砂糖とザラメ糖の違いである。
 さらに、世界では大小80万基以上のダムがつくられて上流からの砂の補給を阻み、本来ならば、河口地帯に運ばれるはずの量の半分しかたどり着けない。

 これだけ重要な資源であるのにもかかわらず、砂の採掘や取引を規制する国際条約は存在しない。たとえば、シンガポールは世界最大の砂の輸入国であり、独立以来、近隣のアジア諸国から大量の砂をかき集めて海を埋め立て、国土面積を25%も拡張した。
 シンガポールの初代首相リー・クアンユーはかつて「この国の発展には砂と労働者を近隣の国から集めるのが必須の条件だ」と演説し、周辺国から出稼ぎ労働者を集め、同時に砂もかき集めた。
 この砂を供給したインドネシアでは24の島が消えてしまった。シンガポールの輸入は違法なものも多く、インドネシアをはじめマレーシア、カンボジアなどの輸出国が次々に輸出を禁止した。
 各国の禁輸に対抗するため、シンガポールは砂の国家備蓄をしている。砂を石油並みの戦略的資源と考えていることが分かる。
<シンガポール東部のベドックには備蓄された砂 がある>

 世界が呆れかえったのが、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイに出現した超モダン都市であろう。砂漠のなかに莫大なコンクリートをふんだんにぶちまけて、巨大な人工空間をつくり上げた。圧巻は世界一高い「ブルジュ・ハリファ・タワー」であろう。163階建て828㍍の高さは、東京スカイツリーの1.3倍もある。76万㌧の高性能コンクリート(オリンピックサイズのプールにして132杯分)。それに3万9000㌧の鋼鉄、10万3000平方㍍のガラスが使われた。さらに今年完成予定の「ドバイ・クリークタワー」は1000㍍を超える。

①ブルジュ・ハリファ:アラブ首長国連邦のドバイにある。163階建てで、2004年に着工し、10年に完成した。総工費は約15億ドルとされる
②上海中心大厦:上海中心大厦は、「上海タワー」と訳される。127階建てで、2008年に着工、16年に完成した。総工費は150億元以上とされる
③アブラージュ・アル・ベイト・タワーズ:サウジアラビアのメッカにある複合ビルで、ホテル棟である「メッカ・ロイヤル・クロック タワー」が最も高い。2004年着工、11年完成 
(出所)「Council on Tall Buildings and Urban Habitat」よりウェッジ作成 

⚫︎米国の100年分のコンクリを 2年以下で消費する中国
 アジア、中東などの発展途上地域では、建設ラッシュに沸いている。それを反映して、砂の市場規模は世界で約700億㌦にも上る。ただ、砂の採掘量や消費量や貿易量については、統計がない国が多く実態はつかめない。この市場規模は21年の半導体製造装置の世界販売額に匹敵する。
 この背景にあるのは、世界的な都市の膨張がある。国連世界人口白書によると、世界人口は1900年の16億5000人から2018年には76億3100万人と4.6倍になった。この間に都市人口は、2億2000万人から43億人に膨れ上がった。

 総人口のうち都市部に住む人口の割合を「都市化率」という。国連の「世界都市人口予測」によると、50年当時、世界の都市化率は30%にすぎなかったのが、18年には55%になり、50年には68%にまで増えると予測される。ちなみに、日本の都市化率は94%だ。
(出所)「United Nations 2018 Revision of World Urbanization Prospects」よりウェッジ作成 
 歴史上、例のない建設ラッシュのつづく中国は、年間25億㌧近いコンクリートを消費する。アメリカが20世紀の100年間に使ったコンクリートの総量は45億㌧だから、中国の2年分にもおよばない。

 19年暮れには中国の武漢市からはじまった新型コロナウイルスの流行が、全世界を巻き込んで過去100年で最悪のパンデミックになった。これも、都市の過密を抜きには考えられない。飛沫感染するウイルスにとって、人口の集中という絶好の環境をつくってしまった。

⚫︎はびこる砂の違法取引から 目を背けるな
 砂の不足から世界各国で砂の違法取引がはびこっている。砂を違法に採掘・販売する「砂マフィア」と呼ばれ、有力者、役人、警察、軍部などが犯罪組織と結託して、違法な砂の採掘や取引を牛耳っている。こうしたヤミ組織が、中国、インド、インドネシアなどで暗躍し、国連の調査では違法な砂採掘は約70カ国で捜査の対象になっているという。

 反対する活動家やジャーナリストの殺害が多発している。過去10年間に、インド、インドネシアなどで砂の保護を訴えていたNGOの活動家、地元住民、政府関係者など数百人が殺害された。

 川砂は最高品質の骨材だが、その採掘はいとも簡単だ。以前は河岸などでの露天掘りが主だったが、資源の枯渇とともに川底や海底に採掘場所が移ってきた。船に吸引ポンプを取り付けて川底にパイプを伸ばして吸い上げるか、浅い場所であれば、パワーショベルなどですくい取って船やトラックで運ぶ。

 こうした砂の略奪で、海岸や河岸が侵食されて集落が押し流され、島々が水没した。また、アジア各地の漁村では、漁場を奪われた困窮した漁民が抗議行動を起こしている。各地で、美しいビーチが姿を消し、水辺の生態系が破壊され、生物は絶滅の危機に瀕している。

 英語のスラングで「砂に頭を突っ込む」(put the head in the sand)とは、「見てみない振りをする」という意味に使われる。そうしていられない時代がはじまっている。

Wedge7月号では、以下の特集を組んでいます。
■資源ウォーズの真実 砂、土、水を飲み込む世界
   ※砂
part I-1  〝サンドウォーズ〟勃発! 「砂」の枯渇が招く世界の危機
  2     ハイテク機器からシェールまで 現代文明支える「砂」の正体     
  3     砂浜、コンクリート…… 日本の知られざる「砂」事情とは? 
   ※土
part II-1  レアアースショックから10年 調達多様化進める日米
   2     中国のレアアース戦略と「デジタル・リヴァイアサン」    
   3    〝スーパーサイクル〟再来 危機に必要な真実を見極める眼力
   ※ 水
part III-1  「枯渇」叫ばれる水 資源の特性踏まえた戦略を 
   2     重み増す「水リスク」 日本も国際ルール作りに関与を  
   3     メコン河での〝水争奪〟 日本流開発でガバナンス強化を
◆Wedge2021年7月号より
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

燃焼ガスからCO2を高濃度で取り出す ゲル薄膜 が凄い 九州大   202106

2021-06-23 11:37:00 | ¿ はて?さて?びっくり!

燃焼ガスからCO2を高濃度で取り出す、九州大が開発したゲル薄膜がスゴイ
     ニュースイッチ by 日刊工業新聞  より 210623
 
 九州大学の星野友准教授と研究当時に大学院生だった行部智洋氏らは、工場などで排出される燃焼ガスから窒素を分離し、二酸化炭素(CO2)を高濃度で取り出せるゲル薄膜を開発した。一度の膜透過で大気中に0・04%にとどまるCO2濃度を95%まで濃縮できる。スプレー塗布が可能で乾燥が不要。カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)実現に向け、低コストCO2回収技術として期待される。

 多孔質膜上に厚さ数百ナノメートル(ナノは10億分の1)のゲル薄膜を作る。カルボン酸を持つ高分子にアミンを含ませてゲルにする。するとCO2が炭酸として溶け、アミンと中和して塩になる。
 ポンプで吸引するとCO2分圧が下がり膜からCO2が放出される。一度ゲルに含まれる水溶液に溶ける過程を経るためCO2のみを通して窒素は通さない。
 ガス分離性能を表す単位のGPUは1270で、選択性を表すCO2と窒素の透過比は2380。選択性が高いことから、窒素を除くために何度も膜を透過させる必要がない。

    <微細な凹凸にも追従してゲル薄膜が形成>
 工場などで排出される燃焼ガスは大量の水分を含む。そのため分離膜の種類によっては乾燥工程のコストがかかる。
 開発したゲル薄膜は水分を吸収するため乾燥が不要。水蒸気によってCO2の分離濃縮が妨げられない。多孔質膜の細孔をゲルが全てふさぐように膜を作るプロセスも開発した。
 微細な蛇腹構造などで表面積を大きくしてもスプレー塗布により対応できる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする