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今から䞀千幎もの昔,この日本で,女性によっお生たれた物語。 2025/03

2025-03-25 02:25:37 | ðŸ“— この本

今から䞀千幎もの昔、この日本で、女性によっお生たれた物語。倚くの人々の手で曞き 

 本が奜き より レビュアヌ 千䞖


曞籍名 源氏物語 01 桐壺
著者名玫匏郚

 今から䞀千幎もの昔、この日本で、女性によっお生たれた物語。倚くの人々の手で曞き写されながら今日たで、囜境を越えお芪したれ、これからもたた読み継がれおいくであろう物語。それは䜕ず面癜い物語であるこずか。

 『源氏物語』。今から䞀千幎もの昔、この日本で、女性によっお曞かれた長い物語は、今も倚くの人々を魅了しお読み継がれ、䞖界各囜に広められおいたす。それはなぜか。「面癜いから」ずいう答え以䞊に適切な蚀葉がみ぀かりたせん。

 その『源氏物語』を、 「『源氏物語』をみんなで読んでみよう」ずいうコミュニティ䌁画のおかげで、䞀幎ずいう時間をかけお原文で読み通すずいう䜓隓をするこずができたした。そのコミュニティの底本ずなった䞎謝野晶子蚳の『源氏物語』を曞圱にしお、私が『源氏物語䞀八新朮日本叀兞集成』を通しお読んだ感想を蚘したいず思いたす。

 新朮日本叀兞集成は、原文で読みながらも解釈しづらい蚀葉の暪には珟代語蚳が添えられおいる䞊、頭泚による説明もわかりやすく、図録や系図も豊富で情景がむメヌゞしやすく、叀兞を原文で読みたいず考えおいる方にはお勧めのシリヌズです。

 『源氏物語』の特城ずしお私がたず感じたのは、文䜓のきらびやかさです。和歌に限らず、地の文でも叀歌や挢文からの匕甚がふんだんで、蚀葉が芋事に食り立おられおいたす。䜜者が叀の文孊にどれほど粟通しおいる人だったかがそれだけでわかり、圓時の読者もそれが理解できるか吊かで、教逊の高さをはかり知るこずができたのでしょう。

 そしお䞻人公は光源氏ずいう、光り茝くたでの矎しさを持぀非垞に優れた貎公子。文䜓にふさわしくきらきらずした華やかな男です。そしおその男の呚りでは、男が愛した様々なタむプの女性が掻躍したす。

 党54垖から成る『源氏物語』は、倧きく3぀のパヌトに分けられたす。この構成に぀いおは専門家の間で諞説あるようですが、これはあくたで私個人の感想です。

 第䞀郚は「1.桐壺」から「33.藀裏葉」。光源氏の誕生から、准倪䞊倩皇ずしお栄華を極めるたでの物語です。ここたでの物語に関しおは、䜜者は始たりから綿密なプロットを立おおいたず想像したす。継母である藀壺の宮ずの密䌚による䞍矩の子の誕生、幌い玫の䞊を拉臎しお劻ずするたで、正劻葵の䞊ず愛人六条の埡息所ずの確執、須磚明石での䞍遇の日々ず、郜ぞ返り咲いおから぀いに栄華を極めるたでの幎月。

 ひずりの優れた男が䞍遇な時期を経お成功するたでの、物語の王道ずも蚀えるストヌリヌですが、私の心をひき぀けたのは、圌を取り巻く女たちの倚圩さでした。源氏は確かに魅力的な男です。矎しく賢いだけではない、男女問わず人を惹き぀けるやさしさもありたす。しかしそれらの魅力には党お、暩力を持぀男の匷匕さず身勝手さも぀きたずいたす。読者ずしお、女ずしお、そんな源氏には魅力以䞊の反発を芚えたす。

 それに翻匄されながらも、男の庇護を受けなければ生きるこずすらかなわない女たち。それは身分ある姫君でも受領の嚘でも同じ。圌女たちを芋捚おるこずなく守り抜くのは源氏のやさしさかもしれたせんが、それを党お受け入れ、女たちの頂点に立ち続けた玫の䞊の床量の倧きさこそほめおしかるべきでしょう。䜜者は、玫の䞊のそのような玠晎らしさを特別に語るようなこずはしたせん。䜜者がほめるのは垞に源氏のこずだけ。しかし私はそこに、䜜者の皮肉を感じたした。䜜者が本圓に描きたいのは、そんな玠晎らしくも身勝手な男である源氏に翻匄される女たちの姿なのだず。玫の䞊ずいう女性の偉倧さなのだず。

 たたこの第䞀郚では、源氏ず女たちの逢瀬のシヌンも芋どころで、臚堎感ある描写に私のような幎配の女でも䜕だかどきどきさせられたす。芋るこずすらかなわない最愛の女性である藀壺の宮を、屏颚のはざたから垣間芋お涙する源氏。兄の劻ずなる朧月倜の尚䟍が、震え怖がるのを匷匕に぀かたえ「人を呌んだずころで䜕ずいうこずもない」ず迫る源氏。そしお様々な女たちに、暗闇の䞭ひっそりず近づく源氏。女たちが察するのは音、匂い、そしお気配。

 第二郚は「34.若菜」から「41.雲隠」。栄華を極めた源氏に぀いに鉄槌が䞋される物語。眪を犯した源氏に、䜜者は眰を䞎えたした。この構成を䜜者が最初から考えおいたのかどうかはわかりたせん。第䞀郚で物語はいかにも終わったかに芋えるからです。しかし栄華を極めれば、次は萜ちるずいうのも物語の王道で、この物語があるからこそ『源氏物語』はより面癜くなったず蚀えるでしょう。

 因果応報。正劻である女䞉の宮が柏朚ずの子を身ごもったず知った源氏が、父の桐壺垝も自分ず藀壺の宮の眪を知っおいたのだず気づくシヌンは、『源氏物語』党䜓におけるクラむマックスだず思いたす。眪を恐れた柏朚は死に、源氏は女䞉の宮が生んだ薫を「わが子」ずしお抱きたす。その思いはどれほど耇雑だったこずでしょう。

 しかし、䜜者が源氏に䞎えた眰はそれだけではありたせん。最倧の眰はおそらく玫の䞊の死。䜜者は若い玫の䞊を源氏より先に死なせ、源氏からその最期を最も愛する女性に看取っおもらうずいう幞せを奪いたした。玫の䞊の死に぀いお、䜜者は筆を尜くしおたっぷりず描き、圌女をしお「女ほど憐れなものはない」ず蚀わせたす。その埌の源氏の䜙生は、ただ悲嘆にくれるだけの寂しい老幎の日々。そしお、巻名だけで本文はないずいう玠晎らしい挔出によっお源氏の死を読者に悟らせ、物語は぀いに終わりを迎えたす。

 第䞉郚が「42.匂兵郚卿」から「54.倢浮橋」。源氏の死埌、源氏の子や孫のその埌を描き、柏朚ず女䞉の宮の子である薫を䞻人公ずした「宇治十垖」に突入したす。寂しい田舎の宇治を舞台に、䞍遇な境遇にある3人の姫をヒロむンずし、郜の華やかさずは党く異なる雰囲気の悲恋物語が展開したす。

 この第䞉郚に぀いおは、䜜者の圓初の構想にはなく、物語が終わっお寂しさを募らせる読者の期埅に応えるように、筆の進むたた曞いおみたずいう印象を受けたす。明確なプロットがなく、䜜者が曞きながら登堎人物たちの行動を考えおいるためか、圌らがなぜそう動いたのかずいう心情がたっぷりず描かれ、物語の展開の仕方が自然で芋事だず感じたした。

 自らの出自のなせるわざか、女に手を出すのが遅すぎる薫ず、源氏以䞊に女に手が早い孫の匂宮。どちらに愛されおも幞せにはなれない女たちを描き、物語はぷっ぀りず、この先は読者が自分で考えおず蚀うかのように、突然終わりたす。圓時の読者もこの終わり方にはかなりの飢逓感を芚えただろうず想像したすが、䜜者がこれで終わらせたからには続きは必芁ありたせん。これが玫匏郚の『源氏物語』の党おです。

 改めお特筆すべきは、これが曞かれたのが䞀千幎もの昔だずいうこずです。印刷技術などはもちろんなく、読み曞きのできる人さえほずんどなく、玙もたた非垞に貎重だった時代。そんな時代にこの長い物語は曞かれ、人の手によっお次々ず曞き写されるこずで倚くの人に読たれ、時を超え、囜境を越えお芪したれおきたした。今もたた新しい珟代語蚳が生たれおいるこず、英語版の翻蚳が逆茞入されおいるこずなども考えるず、今埌もさらに読み継がれおいくこずは間違いないでしょう。そんな物語が日本で、それも女性の手によっお生たれたこずがうれしく、誇らしくさえ思えたす。
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平安時代に生み出された「日本文化の本質」ず蚀える「3぀のコンセプト」 2025/01

2025-01-19 01:51:38 | ðŸ“— この本

䞭囜人も衝撃 平安時代に生み出された「日本文化の本質」ず蚀える「3぀のコンセプト」
  珟代 より 250119  æŸå²¡ 正剛


【】䞭囜人も衝撃 平安時代に生み出された日本文化の本質である3぀のコンセプト
「わび・さび」「数寄」「歌舞䌎」「たねび」そしお「挫画・アニメ」。日本が誇る文化に぀いお、日本人はどれほど深く理解しおいるでしょうか
 昚幎逝去した「知の巚人」束岡正剛が、最期に日本人にどうしおも䌝えたかった「日本文化の栞心」ずは。

 2025幎を迎えたいた、日本人必読の「日本文化論」をお届けしたす。
※本蚘事は束岡正剛📘『日本文化の栞心』講談瀟珟代新曞、2020幎から抜粋・線集したものです。

⚫︎『和挢朗詠集』の「なぞらえ」
 貫之に぀づいお、藀原公任による『和挢朗詠集』が出珟したす。『叀今集』のような勅撰和歌集ではなくお、私撰の詞花集です。プラむベヌト・゚ディションです。

 平安時代の王朝文化で流行した挢詩ず和歌のヒット゜ングを集めたベストアン゜ロゞヌ・アルバムだず芋ればわかりやすいず思いたすが、公任は挢詩1詩に和歌3銖、あるいは和歌2銖に挢詩3詩などずいろいろ察比させお、挢詩ず和歌を䞡方、非察称に収録したした。

 これは「なぞらえ」(準え)ずいう方法です。私は「なぞらえ」をみごずにはたしおみせた『和挢朗詠集』を、日本の歎代の詞花集の䞭でもずくに重芁なポゞションに䜍眮づけおいたす。

 公任はこれを嚘の婚姻蚘念の匕き出物ずしお぀くり、玅・藍・黄・茶の薄目の唐玙に唐花文をあしらった雲母刷りにしお、名筆家で鳎る藀原行成の草仮名の曞で仕䞊げたした。目も綟な粘葉本です。

 郚立もすばらしい。䞊巻は春倏秋冬で、春21、倏12、秋24、冬9を配圓し、䞋巻は「颚・雲・束・猿・叀京・眺望・祝  」ずいうふうに組み立おた。これをしかも挢詩ず和歌の䞡方のコンテキストで぀なぐ。

 結局、挢詩が588詩、和歌が216銖になったのですが、たさに「和」ず「挢」が意識的に混ぜられおいるのです。郚立はチャプタヌ・゚ディティングのこずです。王朝文化は「郚立の文化」でもありたした。

 こうしたスタむルはのちにたずめお「和魂挢才の劙」ずいうふうに呌ばれたす。「和魂」ず「挢才」ずいうふうに、あえお「魂」ず「才」を振り分けたのも独特です。

⚫︎「し぀らい」「もおなし」「ふるたい」
 このように日本人は、舶来の文字ずしおの挢字に自分たち固有の読み方を適甚し、そこからオリゞナルの日本文字を぀くりだしたした。

 そうするず、その日本文字をたじえた和歌を曞にするずきの曞き方が柔らかく倉化しおいきたす。「和様の曞」が誕生したのです。そしお、挢字をちゃんず曞く楷曞に察しお、挢字をくずす和様の行曞が工倫され、さらに草仮名をメむンずした草曞が曞かれるようになったのです。

「真・行・草」の誕生です。これは王朝のカリグラフィックな衚珟革呜でした。
 しかしそれだけではなく、その草曞を矎しい和玙料玙にさらさらず「分かち曞き」や「散らし曞き」にするずいうデザむン革呜も、もたらした。小野道颚、藀原䜐理、藀原行成らがすばらしい和様曞を曞いた。これらは䞭囜にも運ばれお展芳されたのですが、䞭囜の曞人たちはその柔らかさに驚きたした。

 䜏居や生掻のための玠材を朚ず玙に替え、宀内のむンテリアに和颚のセンスをずりこむずいうこずも工倫されたす。屏颚や壁代や埡簟や几垳などが「調床」ずしお登堎し、そこに王朝颚の「し぀らい」宀瀌の文化が぀くりだされたのです。そしお、この「し぀らい」に応じお「もおなし」ず「ふるたい」が敎えられおいきたした。

 私は日本の生掻文化の基本に、この「し぀らい」「もおなし」「ふるたい」の䞉䜍䞀䜓があるず確信しおいたす。私はか぀お平安建郜1200幎のフォヌラムのディレクタヌを担圓したこずがあるのですが、このずきはたさに「し぀らい・もおなし・ふるたい」をコンセプトにしおみたした。

 信仰䞊の「和挢の境」をたたぐずいうこずもおこった。䞭囜からやっおきた儒孊ず仏教を孊びながらも、同時にか぀おから日本にあった神奈備や神祇の感芚をそこに加えおいったのです。このぞんのこずに぀いおは第4講の「神ず仏の習合」で説明したす。

 さらに連茉蚘事日本史䞊「最初で最倧の文明的事件」 日本文化の起源ずも蚀える「ある出来事」の「衝撃床」では、日本文化の知られざる魅力に迫っおいきたす。ぜひご芧ください。
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日本史䞊「最初で最倧の文明的事件」 2025/01

2025-01-15 01:48:30 | ðŸ“— この本

日本史䞊「最初で最倧の文明的事件」 日本文化の起源ずも蚀える「ある出来事」の「衝撃床」
 珟代 より 240115   束岡 正剛


【写真】日本史䞊「最初で最倧の文明的事件」ず蚀える「ある出来事」ずは
「わび・さび」「数寄」「歌舞䌎」「たねび」そしお「挫画・アニメ」。日本が誇る文化に぀いお、日本人はどれほど深く理解しおいるでしょうか

 昚幎逝去した「知の巚人」束岡正剛が、最期に日本人にどうしおも䌝えたかった「日本文化の栞心」ずは。
 2025幎を迎えたいた、日本人必読の「日本文化論」をお届けしたす。

※本蚘事は束岡正剛『日本文化の栞心』📘講談瀟珟代新曞、2020幎から抜粋・線集したものです。

⚫︎日本は「壊れやすい囜」
 日本ずいう囜を理解するためには、この囜が地震や火山噎火に芋舞われやすい列島であるこずを意識しおおく必芁がありたす。

 い぀どんな自然灜害に芋舞われるかわからない。近代日本の最初のナニヌクな科孊者ずなった寺田寅圊が真っ先に地震孊にずりくんだのも、そのせいでした。日本はフラゞャむル壊れやすい・アむランドなのです。

 しかも朚ず玙でできあがった日本の家屋は、火事になりやすい。燃えればあっずいうたに灰燌に垰したす。すべおは「仮の䞖」だずいう認識さえ生たれたした。けれども、それゆえに再生可胜でもあるのです。
 こうしお埩原するこずは日本にずっおは倧事な創造行為になったのです。

 熊本城の砎損や銖里城の炎䞊は心を痛める出来事でしたが、その埩原こそは倚くの人々の願いずなった。
 そのため「写し」を぀くるずいう矎意識が発達したす。

 ひるがえっお、日本列島は2000䞇幎前たではナヌラシア倧陞の䞀郚でした。それが地質孊でいうずころのプレヌトテクトニクスなどの地殻倉動によっお、アゞア倧陞の瞁の郚分が東西に離れ、そこに海氎が浞入するこずで日本海ができお倧陞ず分断され、日本列島ができあがったず考えられおいたす。

 このような成り立ちをも぀ゆえに、日本列島が瞄文時代の終わり頃たで長らく倧陞ず孀絶しおいたずいう事実には、きわめお重いものがありたす。日本海が倧陞ず日本を隔おおいたずいうこずが、和挢をたたいだ日本の成り立ちにずっお、きわめお倧きいのです。

⚫︎史䞊最初で最倧の文明的事件
 その孀立した島に、遅くずも玄3000幎前の瞄文時代埌期たでには皲䜜が、玀元前4前3䞖玀には鉄が、4䞖玀埌半には挢字が、いずれも日本海を越えお倧陞からもたらされるこずになったずいう話を、第1講でしおおきたした。「皲・鉄・挢字」ずいう黒船の到来です。

 ずりわけ最埌にやっおきた挢字のむンパクトは絶倧でした。日本人が最初に挢字ず遭遇したのは、筑前囜珟圚の犏岡県北西郚の志賀島から出土した、あの「挢委奎囜王」ずいう金印であり、銅鏡に刻印された呪文のような挢字矀でした。
 これを初めお芋た日本人倭人たちはそれが䜕を意味しおいるかなどたったくわからなかったにちがいありたせん。

 しかし䞭囜は圓時のグロヌバルスタンダヌドの機軞囜であったのでこのグロヌバルスタンダヌドを「華倷秩序」ずいいたす、日本人はすなおにこの未知のプロトコルを採り入れるこずを決めた。

 ずころが、最初こそ挢文のたたに挢字を認識し、孊習しおいったのですが、途䞭から倉わっおきた。

 日本人はその圓時ですでに1䞇2䞇皮類もあった挢字を、䞭囜のもずもずの発音に倣っお読むだけではなく、瞄文時代からずっず喋っおいた自分たちのオラル・コミュニケヌションの発話性に合わせお、それをかぶせるように読み䞋しおしたったのです。

 私はこれは日本史䞊、最初で最倧の文化事件だったず思っおいたす。
 日本文明ずいう芋方をするなら、最も倧きな文明的事件だったでしょう。ただ茞入したのではなく、日本人はこれを劇的な方法で線集した。

 さらに連茉蚘事日本人なのに「日本文化」を知らなすぎる 「知の巚人」束岡正剛が最期に䌝えたかった「日本ずは䜕か」では、日本文化の知られざる魅力に迫っおいきたす。ぜひご芧ください。
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むヌロン•マスク,ゞェフ•ベゟス,ビル•ゲむツ「猛烈な読曞家」3人の愛読曞100冊から,圌らの人生哲孊や成功の理由を孊ぶ 2024/12

2024-12-13 00:46:14 | ðŸ“— この本

むヌロン・マスク、ゞェフ・ベゟス、ビル・ゲむツ 「猛烈な読曞家」3人の愛読曞100冊から、圌らの人生哲孊や成功の理由を孊ぶ【曞評】
ダ・ノィンチWeb  ã‚ˆã‚Šã€€241213



『倩才読曞 䞖界䞀の富を築いたマスク、ベゟス、ゲむツが遞ぶ100冊』📗山厎良兵/日経BPはタむトルの通り、䞖界䞀の富を築いたむヌロン・マスク、ゞェフ・ベゟス、ビル・ゲむツの“倩才”3人がこれたでにどんな読曞をしおきたのか、100冊のリストずずもに玹介する本である。

 圌らの名を知らなくおも、
テスラ、X旧Twitterのむヌロン・マスク、
アマゟンのゞェフ・ベゟス、
マむクロ゜フトのビル・ゲむツ
 ずいえば分かるだろう。
 むヌロン・マスクはトランプ次期倧統領が新蚭する「政府効率化省DOGE」のトップに指名されたこずでも泚目を济びおいる。
 3人はいずれも、アメリカのフォヌブス誌が毎幎公衚する「䞖界長者番付」で1䜍になったこずがある人物だ。

 最新の2024幎のものでは、むヌロン・マスクが2䜍、ゞェフ・ベゟスが3䜍、ビル・ゲむツが7䜍ずなっおいる。

 䞖界有数の富豪である圌らには共通点がある。
それは「猛烈な読曞家」であるこず。膚倧な量の読曞で埗た知識や思考を結び合わせるこずで、これたでにないビゞネスを起こし、巚䞇の富を築いおきた。

 本曞では、日経ビゞネスや日本経枈新聞の蚘者ずしお3人を盎接取材した経隓もあるずいう著者が、圌らの読曞歎の䞭から100冊の本をセレクトし、゚ッセンスを抜出しお玹介しおいる。

 100のタむトルのゞャンルずしおは、
むヌロン・マスクは歎史、SF、ファンタゞヌ、科孊、AIずいった分野、
ゞェフ・ベゟスはSF、経営に関するものが倚い。珟圚は経営の第䞀線から離れおいる
ビル・ゲむツは歎史や科孊、未来予枬、自己啓発などゞャンルは倚岐にわたっおいる。

 それぞれ自身が手掛けおいる事業に関係するものが倚いが、䞭には意倖なものも含たれおいる。
 䟋えば、ゞェフ・ベゟスのリストの䞭には、経営や珟圚泚力しおいる宇宙開発に関する本の䞭に混じっお、ノヌベル文孊賞を受賞した䜜家・カズオ・むシグロの小説『日の名残り』がある。
 ゞェフ・ベゟスの人生哲孊には「埌悔最小化フレヌムワヌク」なるものがあり、これは「自分が80歳になっお人生を振り返ったずきを想像し、今チャレンゞしなかったら埌悔するかどうかを基準に意思決定する」ずいうもの。
アマゟンを起業する際も、この考えを基準にしお決断したそうだ。
 これを思い぀くきっかけずなったのが『日の名残り』で、老執事の䞻人公が、幎を取っおから「過去を䜕床も振り返っおあれこれ思い悩む様子を読んで、埌悔しない人生を歩むにはどうすればいいかを考え、埌悔最小化フレヌムワヌクずいう思考法を思い぀いた」のだずいう。1冊の小説が䞖界トップの富豪の人生指針を䜜っおいたのである。

 このように圌らの血肉ずなった曞籍が玹介される。各章のむントロダクションでは、3人の人柄が生い立ちずずもに説明されるのだが、蚘者ずしお本人に盎接むンタビュヌした経隓がある著者が、その時に受けた印象を蚘しおいお、こちらも面癜い。

 むヌロン・マスクに぀いおは、「少幎時代にいじめにあっおいたからでしょうか。マスクは雄匁ではなく、どこか自信なさげな、はにかんだような話し方をしたす」ず意倖な玠顔を明かし、
 ゞェフ・ベゟスは、「䞍思議な匷い県差しがあり、芋぀められるず目をそらせなくなりたす。撮圱を担圓したサンフランシスコ圚䜏のカメラマンが『ベゟスの目は普通じゃない。狂気が宿っおいる』ず䜕床も぀ぶやいおいたのが忘れられたせん」。
 そしおビル・ゲむツに぀いおは、「取材をする郚屋に通されお驚いたのは、ゲむツが貧乏ゆすりをしおいたこずです。それも䞊半身が前埌に揺れるほど激しい動きでした。䞭略ずにかくびっくりしたこずを芚えおいたす」ず振り返る。いずれもなかなかのむンパクトだ。

 巻末には「マスク、べゟス、ゲむツが遞ぶ100冊」リストも収録。すべお日本語版が出版されおいるものから遞ばれおいるので、興味が湧けば実際に読むこずができ、読曞の幅を広げおくれる点も実甚的だ。

文堀タツダ
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珟代人は茪廻から逃れたい「釈迊」に䌌おいる...2500幎前の仏教に「いた」可胜性を感じる理由 2024/12

2024-12-05 02:58:16 | ðŸ“— この本

珟代人は茪廻から逃れたい「釈迊」に䌌おいる...2500幎前の仏教に「いた」可胜性を感じる理由
  Newsweek より 241205  ãƒ›ãƒ³ãƒ€ãƒ»ã‚¢ã‚­ãƒŽïŒˆç·šé›†è€… アステむオン
Kumpol Vashiraaskorn-shutterstock



「釈迊の掚し掻」に励む叀舘䌊知郎氏、AIブッダボットの開発、寺院のYouTube配信...。倉わりゆく䞖界を生きる䞭で感じた「釈迊の仏教」の可胜性ずは

 
「釈迊の仏教が挢方薬だずしたら、倧乗仏教はりんごゞュヌスです」ず語るのは40代で「釈迊の仏教」に目芚めた「喋り屋」叀舘䌊知郎さんである。

 その叀舘氏ず「仏教孊の第䞀人者」䜐々朚閑氏の共著、ずいう組み合わせにそそられお📗『人生埌半、そろそろ仏教にふれよう』を読むうちに、仏教の柔軟性ず、そこにみる新たな可胜性に぀いお思い巡らすこずになった。

 浄土宗や日蓮宗や犅宗など日本人が芪しんでいる倧乗仏教ず、玄2500幎前にブッダがはじめた初期の仏教、いわゆる原始仏教ずは、じ぀は教えがずいぶん異なる――たずえば修行によっお煩悩を陀き、悟りをひらいお涅槃に至るこずを目指した釈迊の仏教に察しお、倧乗仏教では䞀切衆生が生たれながらに仏ずなれる玠質をもっおいるず説く――のだが、本曞では誰もが老・病・死に向き合わねばならない人生の埌半に、釈迊の仏教こそが穏やかに生きるヒントをくれる、ずいう䞻匵がさたざたな切り口から語られる。

「釈迊の掚し掻」を自認する叀舘さんは、仏教ぞの深い造詣や飜くなき向孊心を巧みな喋りの端々に滲たせる䞀方で、やっぱり死が怖い、自我や欲が匷く煩悩の極みでブレたくっおいる、仏教を語り過ぎお友人が離れおいく......などず嘆きながら、しかし、なぜか切実さは感じられない。

 どうも仏教に぀いおあれこれ喋る、いわば「仏教する」こずの醍醐味を満喫しおいるようでもある。
 悟りを求めたり、どれが正しいずか間違っおいるずか決着を぀けたりする目的はそこにはなさそうだ。

 なにやら二人で仏教するラむブの実況䞭継で、チケット代本代に十分芋合う刺激に満ちたトヌクを楜したせおもらった感もある。

 こういった察話ならではの劙味は、意図せず仏教のおおらかさを浮き圫りにする。
 絶察唯䞀の神をもたない仏教は、キリスト教の聖曞やむスラム教のクルアヌンなどず違い、経兞も数えきれないほどある。

 たた日本の仏教は、倧陞からの受け入れや分掟を経お䜕十もの宗掟に分かれおおり、それだけに解釈やアレンゞの䜙地も倧きい。

 この点は危険ず隣り合わせで芁泚意ではあるが、これほど間口が広く、寛容な宗教も珍しいのではないか。
「釈迊の掚し掻」ずいう立堎を手にしおあんなに熱䞭しお喋るこずができる叀舘さんは、すでに半ば救われおいるのではずさえ思えおしたう。

 じ぀は私も釈迊の仏教に惹かれおいる䞀人である。かねお興味のあった仏教を意識しお孊び始めたのが数幎前、倧きな助けずなったのが䜐々朚閑氏のYouTubeであった。

䜐々朚閑「仏教哲孊の䞖界芳」1-(1)Shizuka Sasaki

 コロナ犍で倧孊の授業がオンラむンになったのを機に䞀般にも門戞を開いお始められた講座で、仏教の成り立ちを皮切りに数々のシリヌズを経お今なお続いおいる偉業である。

 1回15分ほどの講座が数日ごずに曎新されるのが埅ち遠しく、ノヌトをずりながら孊ぶうち、叀舘さんず同様、釈迊の仏教にもっずも芪和性を感じるようになった。

 80歳たで生きたブッダずいう人間の魅力もさるこずながら、たずえば念仏を唱えれば䞇人が救われお死ぬずきは阿匥陀さたのお迎えで浄土に連れおいっおもらえる――ずいう話を信じられればよいのだが、それ以䞊に、ものごずを因果関係でずらえ、粟神を集䞭しお自らを芳察し、心のありようや持ち方を倉えおいく蚓緎によっお苊から脱しお穏やかな境地に向かうずいう、ある意味で合理的なブッダの教えがより胞にストンずきたからでもある。

原始仏教ずいえば䞭村元氏(1912-99)を倖すこずはできない。むンド哲孊や東掋思想の倧家で、初期仏兞をパヌリ語など原兞から初めお珟代語蚳したほか、膚倧な著䜜をのこした。
 その䞭に『孊問の開拓』ずいう䞀冊がある。仏教曞ずいうより、生い立ちから孊問にめざめ、䞀心に研究に打ち蟌んでいく過皋が綎られた自䌝に近い。

「人間は、思想なしには、生きおいくこずはできない」ずいう氏は、心の䞍安や煩悶を抱えおいたずきに、奥深さずずもに枩かさを感じさせるむンドから仏教の哲孊思想に魅き぀けられたずいう。

そしお最初期の仏教には「人ずしお歩むべき道が釈尊によっお単玔に、玠朎な圢で説かれおいる」ず語る。

そのうえで、人間は行為に関しおは遞択、決定をなす胜力があるずいう芖点から未来の問題を考えるこずが肝芁だずし、そこで原則ずすべきは「他の人を傷぀けない」こず、すなわち「他人の身になっお考えるこずであり、同情であり、共感的であり、愛情であるずいえる。
仏教ではこれを『慈悲』ず呌んでいる」ず述べる。

あたかも修行のごずき孊問研究の果おに䞭村氏が蟿り぀いた結論は、立堎や考えが異なる人たちぞの寛容の粟神ず慈悲の心であった。

 40幎近く前に曞かれたものだが,2500幎の歎史に耐えおきた釈迊の教えを底蟺におき、珟代の人間や瀟䌚のあるべき姿に厳しくも枩かいたなざしをそそいだ本曞は、これ自䜓が人生の指針ずなる経兞のようでさえある。

 さお珟代。デゞタルによっお幞犏になれるず思い蟌んでいた人間が「デゞタル瀟䌚は自分を瞛る枷だず思い至った瞬間から、そこに身を眮くこずが苊しみずなり、そこからの脱出を願うようになる。
それが、茪廻から逃れたいずいう釈迊の動機ず重なりたす」ず䜐々朚氏はいう。

䞀方で、ブッダの蚀葉ずAIを組み合わせお珟代人の悩みに答えるブッダボットの開発が進んでいる。今や党囜の寺院から法話がYouTubeで配信されるようになり、私も「ながら聞き」するこずが日垞ずなった。

䌝え手や手法によっお仏教は瞊暪無尜に衚情を倉える。
 受け手偎の噚も問われおくるだろう。今埌デゞタル瀟䌚が進んで仏教の垣根が䜎くなるに぀れ、「釈迊の仏教」も新たな局面を迎えざるをえない。

ひるがえっお、誰しもが歳をずり、老・病・死が我が事ずしおせたっおこざるを埗ない人間ず同様、倚くの環境問題や終わらない戊闘など、近代たでは発展をし続けおきたかにみえるこの䞖界や地球も,どこか「生きる」こずに苊しみ,「老い」や「病」を抱え,「死」(自滅)に向かっおいるずすら感じさせる。

人の心のありようで地球がどれだけ平穏を取り戻せるか。
 歊力によらず説埗のみによっお広たった宗教は仏教だけず䞭村氏は語る。
 寛容ず慈悲を遞択や決定の原則ずすれば争いが起こるわけもなく、執着や怒りや恐れなどからくる戊いもなくなる筈だ。
 欲望を制埡できれば環境砎壊に歯止めをかけうるだろう。
 心が倉われば䞖界が倉わる。
そこにもたた、釈迊の仏教の可胜性は無限に広がっおいるず思われるのである。



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倧阪府生たれ。奈良女子倧孊文孊郚史孊科卒業埌、京郜倧孊倧孊院で矎孊矎術史を孊ぶ。修士課皋を修了し京郜新聞瀟に入瀟。支局蚘者を経お出版瀟ぞ。雑誌やムック、曞籍の線集に長幎携わったのち2020幎フリヌずなる。仏教に導かれお、今は日本の飛鳥時代ず東アゞアの関わりなどに぀いお調べおいる。著曞に『二人の矎術蚘者――井䞊靖ず叞銬遼倪郎』平凡瀟。最新刊は『倏目挱石 矎術を芋る県』平凡瀟。



📗『人生埌半、そろそろ仏教にふれよう』
叀舘䌊知郎・䜐々朚閑著
 PHP研究所刊
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