goo何気無い日々が心地よい安寧

何気無い日々が続く様に。生きていく事の大変さがカナン。ある種空気の様な存在になりたいもの。

夏バテで老化が加速?疲れをためない・長引かせない体をつくる夏の養生法 202407

2024-07-18 21:25:00 | 生活編

夏バテで老化が加速?疲れをためない・長引かせない体をつくる夏の養生法
  ハルメク365編集部 より 240718  


 蒸し暑い日本の夏は過酷そのもの。夏本番になると「体がだるい」「食欲がない」といった夏バテの症状に悩まされる人が増えます。そこで取り入れたいのが、食事で健康を維持する「食養生」。
 夏バテを防ぐ食事について、国際薬膳師の岡尾さんに伺います。
教えてくれたのは……岡尾知子(おかお・ともこ)さん
ーー鍼灸師、国際中医師、国際薬膳師。雑誌、新聞、WEBなどで健康に関する情報発信を積極的に行っている。本草薬膳学院講師、つぼみ堂はりきゅう院院長、ロータス薬膳教室主宰。著書に『はじめての薬膳生活』『野菜の事典と薬膳レシピ』(ともに法研)がある。


⚫︎東洋医学の視点で見る夏バテとは?
 暑さにプラスして、ジメジメとした湿気も襲ってくる日本の夏。国際薬膳師の岡尾さんによると、こうした蒸し暑さで最もダメージを受けるのは、消化機能と血液など水分のめぐりだそうです。
「東洋医学では、暑さの邪気(暑邪)が体に侵入すると、血液循環にかかわる五臓の心(しん)がやられ、多汗、不眠、脱水などの症状が出ると考えられています。

 一方で、湿気の邪気(湿邪)が侵入すると、消化機能を司る五臓の脾(ひ)、つまり胃腸が消耗します。脾(ひ)は水分代謝とも深くかかわっているので、ここが消耗すると水分代謝も悪くなり、食欲不振、下痢、体の重だるさ、やる気が出ないといった、いわゆる夏バテの症状が起こります」(岡尾さん)

 そしてこれらの症状は,それぞれが複雑に絡み合って夏バテをより深刻化させていきます。
「食欲不振からエネルギー不足になって疲れが慢性化したり、寝苦しさによる睡眠不足から疲れが回復しなくなったり……。夏バテは連鎖するものと心得て、早めのケアを意識してほしいですね」(岡尾さん)

⚫︎夏バテを放置すると老化が加速する!?
 夏バテは、秋になったら自然に回復するわけではなく、放っておくと秋以降の体調不良にもつながります。また、夏バテを放置すると、老化が加速する原因にもなるのだとか。

「東洋医学で体は、気(生命活動のエネルギー源)・血(血液)・津液(しんえき、血液以外の液体)の3つの要素で構成されると考えられています。夏バテは、この3つすべてが消耗した状態。中でも問題なのは、気が虚弱になることです。

 気には、元気や気力といったエネルギーを生み出す、体温を保持する、体を病気から守る、代謝を促すといった作用があります。気が弱ったまま放置すると、疲れやすさややる気が出ないといった症状が秋以降も続き、カゼをひきやすいなどの不調も起こりやすくなります」(岡尾さん)
 また、夏はたくさんの汗をかくことから、体の潤い成分である血・津液の両方が少なくなって、体内が水分不足になりやすいのだとか。

「血と津液が枯渇したまま秋、冬を迎えると、肌や髪が乾燥し、小じわや髪のパサつきといった悩みが深刻化します。さらに、気の不足によって新陳代謝も衰えますから、夏バテを放置すると一気に老化が進むリスクが高まると言っていいでしょう。特に、加齢による変化を実感している年代の方は要注意です」(岡尾さん)

 健康のためにも美容のためにも、起こさない、長引かせないを意識したい夏バテ。そこで取り入れたいのが、食事で体のバランスを整える「食養生」です。

 東洋医学に「医食同源」という言葉があるように、毎日の食事は、疲れやすい夏の体を整えるためにとても重要。岡尾さんに、夏バテ予防のために取り入れたい食べ物や食事法について教えてもらいます。

⚫︎今日から実践!夏の食養生
 岡尾さんによると、夏バテ予防で取り入れたいのは「脾胃(消化機能)の働きを助ける」「お腹を温める」「水はけをよくする」「血や津液を補う」「体の熱を取り除く」という作用を持った食べ物です。

■脾胃(消化機能)の働きを助ける食べ物
 脾胃(消化機能)の働きを助けることで、エネルギーである気を補うことができます。

【脾胃(消化機能)の働きを助ける食べ物】
米、キャベツ、ブロッコリー、かぼちゃ、いも類、きのこ類、鶏肉、牛肉、サバ、いわし、かつお、はちみつ、ローヤルゼリーなど

 中でも、夏バテ予防におすすめなのは山芋です。漢方では「山薬」という生薬で使われていて、気と潤いを一緒に補えるという特徴があり、老化防止にも一役買ってくれます。
「すりおろしてとろろにして食べるのはもちろん、加熱してもおいしいので味噌汁やスープに入れたり、肉じゃがやポテトサラダを作るときにじゃがいもの代わりに使うのもおすすめです」(岡尾さん)

■お腹を温める食べ物
 消化器官などを温める食べ物は、冷房や冷たいものの取り過ぎによる冷えを防ぐと同時に、お腹を温めて胃腸の働きを助けます。

【お腹を温める食べ物】
唐辛子、ニラ、シナモン、しょうが、こしょう、山椒、鮭、アジ、黒砂糖など

 七味唐辛子や山椒は、味噌汁やそばのトッピングに使えば手軽に取り入れられます。シナモンも、コーヒーや紅茶、トーストなどに振りかけて使えますよ。

■水はけをよくする食べ物
 体に停滞した余分な水分を排出する働きのある食材は、体の水はけをよくしてむくみを防ぎ、重だるい症状の緩和につながります。

【水はけをよくする食べ物】
とうもろこし、黒豆、そら豆、枝豆、冬瓜、ハト麦、レタス、はまぐり、豆乳など

「夏バテ予防で特におすすめなのは、ホットの黒豆茶です。黒豆茶は利尿作用がある他、血を補い、血のめぐりをよくするとされていますから、むくみ予防や乾燥対策、血行不良の改善にも役立ちます。温かい黒豆茶を食後に飲むのを習慣にするのもいいですね」(岡尾さん)

■血や津液を補う食べ物
 体の潤い成分である血と津液を補う食べ物は、汗で失われた水分を補給し、乾燥を防ぐ働きがあります。

【血や津液を補う食べ物】
にんじん、ほうれん草、小松菜、ぶどう、ピーナッツ、ごま、豚肉、卵、乳製品、はちみつなど

 中でもごまは、ちょい足しでも使えるので取り入れやすい食材です。硬い殻に包まれているので、すりごま、練りごまで取るのがポイント。また、中医学の世界で生薬に分類されているはちみつも、体の潤いを補う効果が高いおすすめ食材なのだそう。

「夏場なら、スライスしたレモンにはちみつをかけた『はちみつレモン』で取り入れてみては? 漢方には『酸甘化陰(さんかんかいん)』という言葉があり、酸っぱい味と甘い味が合わさると潤いに変わるとされています。レモンの酸味は、汗のかき過ぎを抑える働きも期待できますよ」(岡尾さん)

■体の熱を取り除く食べ物
 夏野菜など、熱を冷ます作用のある食べ物は暑気払いに役立ちます。

【体の熱を取り除く食べ物】
トマト、なす、セロリ、スイカ、きゅうり、ゴーヤ、メロン、豆腐、緑茶など

 特に、スイカ、きゅうり、ゴーヤなどの瓜類は利尿作用もあるので、暑さと湿気の両方の対策に役立ちます。ゴーヤのように苦みのある食材は、熱を冷ます作用がより高いそうです。

▶︎夏バテ予防のために控えたい食べ物
 夏バテ予防につながる食事では、できるだけ控えたいものもあります。それが、「冷たいもの」と「甘いもの」。

「暑いからと冷たいそうめんやうどんで食事をすませたり、冷えた麦茶やジュースを飲む生活が続くと、胃腸が冷えて消化不良を起こしやすくなります。

 また、東洋医学では甘いものを取り過ぎると脾が消耗するとされています。冷たくて甘いアイスクリームを毎日食べたりすると胃腸がさらに弱ってしまいますから、食べ過ぎには注意しましょう」(岡尾さん)

 冷たいものを食べた後はホットの黒豆茶を飲んだり、甘いものを食べたいときははちみつをうまく使うなど、ちょっとした工夫でも体の負担が軽減されます。いつもの食事を少し見直して、疲れやすい夏の体を労わっていきましょう。

⚫︎夏バテ症状には薄味で温かい食べ物を
 最後に,夏バテの症状が出てしまってつらいときの食事法についても教えてもらいました。


夏バテでしんどいときの食事で意識したいのは次の2つです。

■消化のよいものを食べる
「温かいおかゆやスープなど、消化の負担が少ないものを食べるようにしましょう。味付けはなるべく薄味に。脂っこいものは胃腸に負担をかけるので控えます。
 食欲がないときは、肉類より野菜の方が食べやすいはずなので、スープに使う具材も野菜を中心にするといいですね」(岡尾さん)

■ビタミンB1が豊富な食べ物を
「夏バテの主な原因の一つに、そうめんやうどんといった糖質中心の食事による栄養不足があります。こうしたときに不足するのは、糖質の代謝に必要なビタミンB1。ビタミンB1は玄米、大豆、豚肉などに多く含まれています。
 豚肉も脂の少ない部位であれば消化の負担が少ないので、無理のない範囲で取り入れていくと体力回復の助けになります」(岡尾さん)

 なお、夏バテでしんどいときは、おかゆやスープなどのレトルト食品を利用するのも一つの手。
「夏バテしてしまうと、料理をするのも億劫になると思います。こういうときは、まずは休養や睡眠を取ることが先決。手軽に食べられるおかゆやスープ、味噌汁などのレトルト食品もうまく活用して、体を休める時間をしっかりと取りましょう」(岡尾さん)

 季節に合った食養生は、健康な体づくりを助けてくれます。過酷な夏を乗り切るために、毎日の食事から疲れ知らずの体を目指していきましょう!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

1日何歩で「座りすぎ」の悪影響を避けられる? 海外研究で新たにわかったウォーキングの効果とは 202406

2024-06-24 22:50:00 | 生活編

1日何歩で「座りすぎ」の悪影響を避けられる? 海外研究で新たにわかったウォーキングの効果とは
 FYTTE より 240624  星 良孝 <ステラ・メディックス>


 手軽に始められて健康効果が明らかなウォーキング。1日4000歩程度でも死亡や病気のリスクが下がるという研究結果も出ています。
 一方、座っている時間は短いほうがよいと考えられていますが、このたび海外研究から、できれば1日およそ1万歩、また少なくとも4000~4500歩を歩くことで、座っている時間にかかわらず心臓や血管の病気と死亡のリスクを下げられるとの報告がありました。

⚫︎座っている時間の長さはウォーキングの効果に影響?
 これまでの研究では、1日1万歩程度を限度に歩数が多いほど心臓や血管の病気と死亡のリスクが下がり、一方、座っている時間が長いと心臓や血管の病気と死亡のリスクが高くなるという結果が示されています(たとえば1日10〜14時間座っていると、30〜50%のリスク上昇)。

 長時間座っていることが健康に与える悪影響は広く認識されているわけですが、これをどの程度ウォーキングで挽回できるものなのか、その効果の限界ははっきりしていませんでした。
 そこで、今回、オーストラリアをはじめとする国際的な研究グループは座っている時間の長さによって、ウォーキングの効果を得るために必要な1日の歩数が変わるのかどうかについて、調べてみました。

 使用したデータは、数多くの研究に利用されている英国の大規模追跡調査「UKバイオバンク」から得られたものです。手首に加速度計を装着して1週間の身体活動を測定した7万人以上のデータを分析しました。

 1日の歩数の中央値(全体の中心に当たる人の歩数)はおよそ6200歩。
今回分析するうえで、もっとも少なかった5%の人の2200歩を基準としました。
 また、座っている時間は10.6時間が中央値だったため、10.5時間以上を「長い」、10.5時間未満を「短い」として分け、およそ7年の追跡期間中の心臓や血管の病気と死亡のリスクについて、歩数と座っている時間との相関性を検討しました。

⚫︎1日4000〜4500歩でも半分の効果
 研究の結果、確認されたのが、1日の間に一定の歩数を歩くことで座っている時間が長くても短くても、心臓や血管の病気と死亡のリスクが低下することです。

 病気と死亡のリスク全体で見ると、座っている時間にかかわらず、1日9000〜1万500歩を歩くことでリスクがもっとも下がりました。
 このうち病気のリスクは、座っている時間が長いグループは21%、短いグループは29%下がりました。また、死亡と病気のリスクを下げるためには少なくとも4000~4500歩を歩くとよいこともわかりました。

 心臓や血管の病気と死亡のリスクを下げるウォーキングの効果は、座っている時間の長さにかかわりないようだと、研究グループは結論づけています。
 1日9000〜1万500歩がリスクを下げる最適歩数で、リスクを下げる効果を得るならば1日最低4000〜4500歩を目安にウォーキングを実践するといいようです。
 デジタルの身体活動計が普及しつつあるなか、目安にしてもよいかもしれません。


<参考文献>
Taking 10000 daily steps may counteract the risk of cardiovascular disease in sedentary people
https://www.bmj.com/company/newsroom/taking-9000-to-10000-steps-daily-may-counteract-the-risk-of-death-and-cardiovascular-disease-in-highly-sedentary-people/

Ahmadi MN, Rezende LFM, Ferrari G, Del Pozo Cruz B, Lee IM, Stamatakis E. Do the associations of daily steps with mortality and incident cardiovascular disease differ by sedentary time levels? A device-based cohort study. Br J Sports Med. 2024 Mar 8;58(5):261-268. doi: 10.1136/bjsports-2023-107221. PMID: 38442950; PMCID: PMC10958308.
https://bjsm.bmj.com/content/58/5/261

1日「1万歩」の習慣は合理的! 海外研究で明らかになった歩数と健康の関係
https://fytte.jp/news/healthcare/179529/

歩くと想像以上に健康に。12週間のウォーキングがその後の自分を変える!
https://fytte.jp/news/healthcare/71240/
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

腰痛を改善するたったひとつの簡単な運動は「散歩」,ウォーキングで腰痛再発リスクは半分に 202406

2024-06-23 01:03:00 | 生活編

腰痛を改善するたったひとつの簡単な運動は「散歩」,ウォーキングで腰痛再発リスクは半分に
 GiGazain より 240623 


 腰痛対策のために、人間工学に基づいて設計された高価なオフィスチェアを買ったり、足しげく整形外科に通ったりしている人は少なくないはず。
 一度発症するとしつこく再発する腰痛の改善には、「ウォーキング」が適していることが新しい研究で判明しました。

Effectiveness and cost-effectiveness of an individualised, progressive walking and education intervention for the prevention of low back pain recurrence in Australia (WalkBack): a randomised controlled trial - The Lancet
*https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(24)00755-4/fulltext

Walking to combat back pain: world-first study shows dramatic improvement | The Lighthouse
*https://lighthouse.mq.edu.au/article/june-2024/walking-away-from-pain-world-first-study-shows-dramatic-improvement-in-lower-back-trouble

One Simple Exercise Is an Overlooked Solution to Lower Back Pain : ScienceAlert
*https://www.sciencealert.com/one-simple-exercise-is-an-overlooked-solution-to-lower-back-pain


 座りっぱなしが多い現代人の生活習慣により、2050年までに世界で8億人以上の人々が腰痛を抱えて暮らすことになるといわれているほか、腰痛の70%が1年以内に再発するとのデータもあります。
 過去の研究では、運動により腰痛の再発が予防できることがわかっていましたが、こうした研究における運動の多くは高価な器具や専門的な指導を必要とするエクササイズばかりでした。

 簡単にできて体にも負担がかかりにくい運動が腰痛対策になるのかを検証するため、オーストラリア・マッコーリー大学の理学療法士であるマーク・ハンコック氏らの研究チームは、腰痛になったことがある人にウォーキングをしてもらう実験を行いました。

 実験に参加したのは、過去6カ月以内に病気やけがなどを原因としない腰痛を経験した18歳以上の成人701人で、参加者の平均年齢は54歳、701人中565人が女性でした。
 また、運動の効果を正確に分析するため、実験の前からよく運動をしている人や、すでに腰痛用の運動プログラムを受けている人は参加者に含められませんでした。

 研究チームはまず、参加者を半分ずつ2つのグループにわけ、片方には実験群としてウォーキングプログラムと教育プログラムを受けさせました。
 参加者がどのくらいウォーキングしたかは、本人の年齢や体重、既往歴などを考慮して理学療法士が提案したため一様ではありませんが、6カ月目までに最低でも週5回30分間歩くようにするといった内容でした。また、実際にどのくらい歩いたかを記録する歩数計や日記帳も支給されました。

 一方、もう片方の対照群には特段の介入が行われませんでしたが、思い思いの方法で生活に腰痛予防を採り入れたり、一般的な腰痛治療を受けたりすることはできました。
 これは、消費者代表として実験に参加した専門家と研究チームが協議して、その方が実用的なデータが得られると判断したからだとのこと。

 3年間の実験の結果、ウォーキングをするよう指導されていた人はそうでない人より腰痛が再発しにくいことが確かめられました。
 具体的には、腰痛が初めて再発するまでの期間が対照群では平均112日だったのに対し、実験群では208日と、再発リスクがほぼ半減していました。

「昔は10段階中6~7ぐらいの痛みの腰痛に襲われていましたが、今では10段階中3ぐらいになり、痛みが続く時間も24時間未満になりました」と話すのは、参加者のひとりであるロリー・フェイガン氏です。
 元ラグビー選手のフェイガン氏は、20代のころの故障が原因でひどい腰痛に悩まされるようになり、年1~2回は何日も動けなくなるほどだったとのこと。
 しかし、週に3~4回ウォーキングをするようになってから痛みの強さと持続時間の両方が劇的に改善したそうです。
 フェイガン氏は「腰痛になると、ほとんどの人は本能的に動かないようにします。一歩踏み出すだけでも激痛が走るからです。私も以前は安静にしていましたが、今ではそれは最悪のことだと学びました。
 このプログラムで私が学んだ最も重要なことのひとつは、痛みを恐れるなということです。運動で長期的に痛みを軽減させることができるので、腰痛が再発したら、その時々にできることを続けるべきです」と話しました。

 また、ハンコック氏は「ウォーキングが腰痛を予防する正確な理由はわかっていませんが、緩やかに振動する運動、脊椎構造と筋肉への負荷と強化、リラクゼーションとストレス解消、そして エンドルフィン放出による気分の改善が組み合わさっているのでしょう。
 また、ウォーキングには心臓血管の健康、骨密度の改善、健康的な体重の維持、メンタルヘルスの改善など、腰痛以外にも多くの健康上の利点があることもわかっています」と述べました。
 ハンコック氏らは、腰痛予防にウォーキングを始めたい人へのヒントを次のようにまとめています。

◆歩く時間を徐々に増やすこと
 はじめは週に1~2回、10分程度の短いウォーキングから開始し、徐々に時間と回数を増やしていくこと。そうすることでウォーキングが習慣化しやすくなり、負傷リスクも抑えられます。

◆軽い痛みを恐れない
 何かを始めた時に多少の痛みを感じるのは普通のことなので、少し痛くなったからといって諦めてはなりません。ウォーキングを続けるうちに腰の作りや周囲の筋肉が強化され、腰痛が再発する再発の可能性が低くなります。

◆仲間を作る
 ウォーキングを継続するために、理学療法士や医師に協力を仰ぐのもいいですが、友人や家族、あるいは愛犬など、一緒に散歩をしてくれる仲間を作るのも効果的です。

◆記録をつける
 スマートウォッチやスマートフォンアプリ、壁掛け表やノートなどを活用してウォーキングの記録をつけると、成果を確認したり、目標を明確にしたりしやすくなります。

◆再発してもやめない
 定期的にウォーキングをしても腰痛がぶり返すことがありますが、再発しても運動を続けるのが重要です。必要に応じて歩く量を減らすことはできますが、やめるべきではありません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

熱中症予防で「いつもシャワーのみ、運動しない」人がすべき"1日5セット"の中身 202406

2024-06-17 00:56:00 | 生活編

重症化で死に至る人も多い…熱中症予防で「いつもシャワーのみ、運動しない」人がすべき"1日5セット"の中身
  プレジデントOnline より 240617  笹井 恵里子


⚫︎汗をかくために0.5度も体温が上昇
 今年は5月上旬から最高気温30度以上の真夏日があった。あなたは体調を崩していないだろうか。

 高温多湿の環境に長時間いると脱水症状になって、皮膚に集まった血液の流れが滞り、体温の調節機能がうまく働かなくなる。
 この状態が続くと、めまいや立ちくらみ、頭痛、吐き気、体のだるさ、失神やけいれんなどが起き、重症化すると死に至る健康障害をまとめて「熱中症」と呼ぶ。

 熱中症に詳しい帝京大学医学部附属病院高度救命救急センター長の三宅康史医師によると、大きく2パターンがあるという。

「熱中症には、元気な人が暑い中でのスポーツや仕事によって体調不良に陥る『労作性熱中症』と、熱波に包まれた環境(半数以上が室内)で過ごすことによる『古典的熱中症』があります。

 数として多いのは高齢者による古典的熱中症ですが、バリバリ働くビジネスパーソンも、睡眠不足やストレスで過負荷がかかって自律神経の働きが低下しているときには注意しましょう」

 人の体は暑さを感じると、自律神経の働きによって末梢血管を大きく広げて血液をたくさん流したり、発汗させたりして、体の表面から空気中に熱を放散させ、体温が上がらないようにする。脳や内臓は熱に弱いからだ。
「適切な放熱によって正常な体温が維持できるのです」
と、信州大学医学部特任教授の能勢博氏が説明する。

「暑さに慣れていない状態では、平熱からたとえば0.5度の体温上昇で、やっと皮膚血流量が増したり汗をかいたりなどの体温調節反応が起こります。これは本人が暑い、暑いと感じながら体温調節を行っている状態です。
 ところが暑さに慣れると、わずか体温が0.1度上昇するだけで、これらの体温調節反応が働くようになります。すなわち本人はさほど暑いと感じていないのに、皮膚血流が増え、汗をかける状態になるのです」

 それには暑さが本格化する前に、適度な運動によって体温を上げ、体を暑さに慣らすことだ。これを「暑熱順化」といい、熱中症に強い体をつくれる。

 日常生活では入浴やウオーキングなどから始めるといいだろう。

「時間がない人であれば、仕事帰りに一駅前から歩くのがお勧めです。また血管を拡張する、汗をかくという機能はすべて自律神経の働き。副交感神経が人間の体に応じて働いてくれているのです。
 ぬるめのお湯に入浴して汗をかくことは副交感神経をオンにし、なおかつストレスを発散してリラックス作用もありますから、習慣にしてほしいですね。ジムに通うのももちろんいいですし、日頃から運動して体力のある方は屋外でゴルフなどのスポーツを楽しむのも有効です」(三宅医師)

 日本気象協会が推進する「熱中症ゼロへ」プロジェクトによると、日常生活でできる暑熱順化する動きとして、ウオーキングなら30分、ジョギングなら15分、筋トレやストレッチなどは1日30分を週5日、入浴は2日に1回を挙げている。現在、自分がどの程度暑熱順化ができているか、チェックリストで確認してほしい。

能勢氏は「インターバル速歩」を提唱している。

「リラックスして背筋を伸ばし、いつもの歩幅の『ゆっくり歩き』と、本人がややきついと感じる、最大体力70%くらいの『速歩』を3分ずつ交互に繰り返すのです。これを1日5セットで(計30分間)、週4日程度行ってください」

「ややきつい」のレベルは年齢や個々の体力によって異なるが、自分にとって「息は弾むが、きれない」程度を目安に。インターバル速歩以外でも、水中ウオーキングやエアロビクス、ダンス、テニスなどの運動でもOKだ。

⚫︎男性も麦わら帽子や日傘を使おう
 そして運動後にコップ1杯から2杯の牛乳を飲むことがポイント(牛乳が苦手な人はヨーグルトでもいい)。運動直後から1時間経過する頃までは、全身のタンパク質の合成が促進される状態が続き、牛乳に含まれるアミノ酸(タンパク質)の吸収がされやすい。
 特に肝臓では、アルブミンというタンパク質の合成が高まっているという。このタイミングでアミノ酸バランスが良い牛乳など乳製品を摂取すれば、アルブミンがたくさん合成される。

「アルブミンは血管内の水分を保持する働きがあります。ややきついと感じる運動を1日に15〜30分程度行い、その後牛乳を飲む。これを2週間くらい続けると、血液量が100cc程度増えるのです。少ない量に思われるかもしれませんが、これだけの血液量が増えると、皮膚血流や発汗などの体温調節反応が劇的に改善するのです。
 そして気温が体温よりも低い環境なら、皮膚血流を無意識に調節し、汗をかかなくても体温調節ができる体になります」(能勢氏)

 熱中症患者は例年、梅雨明け後に救急搬送のピークを迎え、死亡者数も増えやすい。一方、暑い盛りの8月にはむしろ減少する。それは「暑さに慣れることに加えて、お盆休みで休息をとれるからではないか」と三宅医師は推測する。



「過労や睡眠不足に陥ると、自律神経の働きが低下し、若い人でも暑さに弱くなってしまいます。少しでも体調に不安のあるときにはくれぐれも無理せずに活動してください」

 特に梅雨の晴れ間は要注意。できる限り体に日射が当たるのを避けよう。
「人の体が熱くなる一番の原因は、日射です。ですから屋外を歩くなら、麦わら帽子や日傘を使用しましょう。これは男性であってもです。
 次に気を付けるのは輻射熱。日射が当たった路面などによる照り返しで体に熱がこもります。そして3つめが気温、室温です」(三宅医師)

 梅雨時期は気温に加えて湿度も高くなるため、汗が蒸発しにくく、体内に熱がこもりやすい。万が一、自分や周りの人に熱中症を疑う症状があった場合、涼しい場所に移動して三大局所(首の前面の左右、両脇の下、脚の付け根の前面)を冷やし、水分の補給を。

 人にとって快適な環境を研究してきた、東京大学名誉教授でペアベール建築環境研究所所長の加藤信介氏は「夏場なら涼しい格好で室温25〜27度を保つことが、大半の人が快適と感じる、自律神経に負担のかからない環境です。
 湿度はこれから高くなりがちですが、本来50%前後に抑えたいところですね」と話す。室内ではエアコンの冷房を上手に活用したい。

 近年は暑い期間が長引き、身体的・心理的負担が続く。負担を軽減するためにも、今は暑熱順化を行いながら体調を整え、夏日は休息をとって乗りきっていこう。

※本稿は、雑誌『プレジデント』(2024年6月14日号)の一部を再編集したものです。


▶︎笹井 恵里子(ささい・えりこ)ジャーナリスト 1978年生。本名・梨本恵里子。
「サンデー毎日」記者を経て、2018年よりフリーランスに。著書に『 救急車が来なくなる日 医療崩壊と再生への道』(NHK出版新書)、『 室温を2度上げると健康寿命は4歳のびる』(光文社新書)、プレジデントオンラインでの人気連載「こんな家に住んでいると人は死にます」に加筆した『 潜入・ゴミ屋敷 孤立社会が生む新しい病』(中公新書ラクレ)など。新著に、『 野良猫たちの命をつなぐ 獣医モコ先生の決意』(金の星社)と『 老けない最強食』(文春新書)がある。ニッポン放送「ドクターズボイス 根拠ある健康医療情報に迫る」でパーソナリティを務める。 過去放送分は、 番組HPより聴取可能。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【最新研究で明らかに】人生100年時代を健康に生きるカギ「脳の老化」を遅らせる最高の栄養素5選 2406

2024-06-17 00:30:00 | 生活編

【最新研究で明らかに】人生100年時代を健康に生きるカギ「脳の老化」を遅らせる最高の栄養素5選
  Yogaジャーナル より 240617  山口華恵


 人生100年時代に大切なのは、「健康寿命」を延ばすこと。
そしてその秘訣は、運動、睡眠、そして食事にある。
 今回は健康寿命を延ばすのに欠かせない「脳の老化」を遅らせる最高の栄養素5種類をご紹介したい。

 最新の研究で、「脳の老化」を遅らせるための最高の栄養素があきらかになった。イリノイ大学とネブラスカ大学リンカーン校の研究者たちは、65歳から75歳の100名の参加者を対象に、食事アンケート、身体機能評価、認知機能検査、MRIスキャン、絶食後の血漿サンプルの採取が行われ、特定の食事と脳の老化の遅延との関連を探った。
 そして、研究者たちは、老化の進行が遅いタイプは、これまでの研究でも体に良いとされてきた地中海食に似た栄養摂取と関連があることを発見した。研究結果によれば、以下の栄養素が脳の老化を遅らせることに寄与していることが明らかになった。

⚫︎脳の老化を遅らせる栄養素 5選

▶︎脂肪酸
 魚介類や健康的な調理油に含まれる。脂肪魚はオメガ3脂肪酸(EPAとDHA)を豊富に含み、脳の健康をサポートする重要な役割を果たす。
 週一回魚介類をとると、アルツハイマー病や認知症のリスクを低減することが示された。特にサーモン、タラ、カレイ、イワシなどがおすすめだ。

▶︎抗酸化物質
 ベリー類、ニンニク、トマト、ナッツ、その他多くの果物や野菜に含まれる。
ベリー類は抗酸化物質やポリフェノールが豊富で、心血管疾患やガン、アルツハイマー病に対する保護効果があるとされている。特にイチゴとブルーベリーには抗炎症効果があり、高齢者の記憶力や学習能力の向上に役立つ。
 例えば、60歳から75歳の高齢者が90日間、毎日2カップのイチゴを摂取したところ、記憶力や学習能力が改善したという研究結果がある。また、プルーンは腸内の健康や骨の健康に良いだけでなく、脳にも良い影響を与える。プルーンにはカリウムやビタミンB6、銅が豊富に含まれており、これらは神経系の機能に効果がある。
 さらに、ココア豆はフラバノールが豊富で、これには炎症を抑える効果がある。ダークチョコレートを選ぶことで、より多くの保護的なポリフェノールを摂取することができる。

▶︎カロテノイド
 ほうれん草、ケール、ニンジン、ブロッコリーなどの野菜や柑橘系の果物などに含まれる。柑橘類には、ノビレチンと呼ばれるフラボノイドが含まれており、これは神経細胞を保護し、抗炎症効果を持つとされている。

▶︎ビタミンE
 果物、野菜、魚介類、種子、ナッツ、オイルなどに含まれる。クルミを摂取することで、認知機能の改善や記憶力の向上が期待できる。
 さらに、クルミは心血管疾患やⅡ型糖尿病のリスクを低減する効果も。また、地中海食の主食であるエクストラバージンオリーブオイルは、ポリフェノールやビタミンEが豊富で、認知症のリスクを低減する効果がある。毎日半テーブルスプーン以上のオリーブオイルを摂取することで、認知症による死亡リスクが28%低減することがわかっている。

▶︎コリン
 卵黄、牛肉、乳製品、野菜に含まれる。コリンは記憶力や思考、気分の調節に関与しており、アルツハイマー病を含む認知症のリスクを下げる。卵黄には特に豊富にコリンが含まれている。


 毎日の食事が未来の自分を作ることを意識し,これらの栄養素を積極的に取り入れていきたい。

⚫︎出典:
These 5 foods can slow aging in your brain, new study finds
Nutrients in the Mediterranean diet linked to slower brain aging
Food for thought: Study links key nutrients to slower brain aging

▶︎山口華恵  翻訳者・ライター。
大学卒業後、製薬会社やPR代理店勤務を経て10年間海外(ベルギー・ドイツ・アメリカ)で暮らす。現在は翻訳(仏英日)、ライフスタイルや海外セレブリティに関する記事を執筆するなど、フリーランスとして活動。趣味はヨガとインテリア。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする