goo何気無い日々が心地よい安寧

何気無い日々が続く様に。生きていく事の大変さがカナン。ある種空気の様な存在になりたいもの。

🚶2023年4月 歩きまとめ 👣

2023-04-30 23:59:00 | 🚶纏_歩き総括
 春,日々も昼夜も寒暖差,激しく冬物をやっと6割収納… 寒さ残る(異常気象)
 花粉症の季節,本格化早かったが25日過ぎに治りだす(4月で治るは初!異常気象)
 花見も早く始まり終わりも早い。

               (千歩)
25: 🚶‍♂️  天ヶ瀬ダム上部  13
24:👫心太,錦天満宮,六角堂 10
23: 🚶‍♂️ 小倉&伊勢田農地 13
21:🚶…向島農地…駐屯地,京大 16
20: 🚶‍♂️ …モモテラス📚  13
19:🚶…富士書房📚 10
17:👫宇治上神社,平等院他 10
13: 🚶‍♂️🚌〜大久保、久御山 12
12:🚶…富士書房📚 10
11:🚶…伏見界隈:本屋巡り… 12
10:👫~四条:大丸,高島屋,新京極,蛸薬師 11
7:🚶…天ヶ瀬ダム3年振り 13
4:🚶…背割堤🌸…淀駅 14 
3: 👫…伏見宇治川派流🌸 10
2:🚶‍♂️…宇治駐屯地桜まつり🌸  11
1:🚶…巨椋水路沿🌸…Boff📚 10

累計 1430921歩+
 4月 357271歩+(2kg)
 3月 366228歩+(2kg主)
 2月 345147歩+(3kg主)
 1月 362275歩+(3kg主)

🚶‍♀️34万歩越:2019/05〜49ヶ月連続🎉
  今月は36万歩越!
🚶‍♀️2020/2/8〜日1万歩越継続,末:1168日 
 今月も日1万歩越は継続:安寧平穏な日々が更に続く様に節に願う!
🚶‍♂️2019/10/21〜日9千歩越継続:末:1288日

🏆年累計440万歩越(4年連続:2019~22)
🏆35万歩越:2019/06〜22/01=35ヶ月連続:済 



























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🚶…左岸堤防道47km km碑 230430

2023-04-30 22:16:00 | 🚶 歩く
🚶↔︎Alp🍱
🚶…右岸河川敷…隠元橋…左岸堤防道47km碑↩️…隠元橋…右岸堤防道…>
🚶10496歩2kg85歩 357千歩越え

☁️🌤️隠元橋18℃℃:風肌寒い
夕方から雲去る
ややこしマイナp

夜)🚙↔︎中書島 宇治川高架橋15℃

🔭🌖月齢10.4十日余月





愛宕山〜桃山丘陵〜比叡山 両山雲覆う

十日余月





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認知症リスクの低減にも...心身が整う「正しい歩き方」7つのポイント 202304

2023-04-30 03:28:00 | 生活編

認知症リスクの低減にも...心身が整う「正しい歩き方」7つのポイント
   PHP Online衆知 より230430  長尾和宏(長尾クリニック名誉院長)


 健康づくりの基本は「歩くこと」。ちょっとした移動をできるだけ徒歩に切り替えると、見違えるほど健康な体になります。コロナ禍によって家にこもりがちになった方も、病気の予防のために歩いてみませんか?

※「慢性疲労症候群」「慢性心不全」「ひざ痛」などの方は、医師の指導のもと、けっして無理をしないようにしてください。<取材・文:森末祐二>

※本稿は、月刊誌『PHP』2023年5月号掲載記事を抜粋・編集したものです。

⚫︎歩くことを忘れた現代人
 クリニックで治療をする際、患者さんに歩行の指導をすることがよくあります。歩くことが習慣になれば、健康状態が改善するからです。交通手段の発達で便利になった反面、現代人の多くは「歩く量」が著しく減っているので、そのことが健康を損なう原因となっているのです。

「病気は薬で治すもの」という思い込みは捨てましょう。少しずつでも毎日歩けば、心身ともに元気になります。

⚫︎病気の原因は「運動不足」と「食生活の乱れ」
 生活習慣病を患う人が年々増え続けています。なかでも高血圧性疾患、糖尿病、高脂血症などを抱える方が多くなっているというデータがあります。

 生活習慣病にかかる原因は、その名のとおり日々の「生活習慣」です。具体的には「運動不足」と「食生活の乱れ」が、生活習慣病を引き起こす二大要因といえます。
 特に2020年以降、長く続いているコロナ禍によって、外出する機会が減り、運動不足に陥る人が激増しました。

 生活習慣病は、がん、心筋梗塞、脳梗塞など、命にかかわる病気の原因となります。
それほど深刻であるにもかかわらず、初期の段階ではほとんど無症状であるため、当事者が危機意識をもちにくいのが難点です。

 日本国民の平均寿命は今後ものびていくと考えられていますが、幸せな老後を送るためには、健康寿命も同時にのばさなければなりません。そのためにも日々の運動と食生活の改善に努めましょう。

 今回は、健康のために特に大切な「歩くこと」を中心にお話しします。

⚫︎歩かないことで考えられるリスク
【歩かないと「うつ」になりやすくなる】
 うつ病は、幸せホルモンであるセロトニンや、やる気ホルモンであるノルアドレナリンが脳内で不足することによって起こります。
 しかし、「歩くこと」でこれらの脳内ホルモンのバランスが改善されることがわかったのです。

 また、運動不足になると、体が疲れないため寝つきが悪くなりやすく、不眠は心の状態に悪影響を及ぼします。外に出なければ人との交流が減り、孤独感も深まります。
 つまり、歩かないことによって、「うつ」になりやすい条件がそろってしまうのです。

【歩かないと糖尿病や認知症のリスクが上がる】
 糖尿病とは、インスリンというホルモンが不足したり効かなかったりすることで血糖値が抑えられなくなり、血管にダメージを与える病気です。運動不足が大きなリスクであると言われています。
 また、アルツハイマー型認知症は、アミロイドβという物質が脳内にたまることで発症すると言われています。
 糖尿病を患って脳内のインスリンの働きが悪くなると、アミロイドβが分解されず、たまりやすくなります。その結果、認知症のリスクが高くなるのです。

⚫︎歩くことの5つの効果
【毎日歩くと健康寿命がのびる】
 群馬県中之条町の65歳以上の高齢者5,000人を対象に、20年間にわたって行なわれた「中之条研究」という調査があります。
 この調査によると、速歩き程度の運動を毎日行なうことによって、うつ病、認知症、脳卒中、がん、糖尿病などの発症率が10分の1程度まで抑えられることがわかりました。

 具体的には、一日平均8,000歩の速歩きを行なうのが理想ですが、毎日続けるのは大変かもしれません。一日合計6,000~7,000歩くらいでも充分効果がありますので、時間を見つけて毎日続けることをまずは心がけてください。

【抗酸化物質を増やす】

 心身がストレスを抱えると、ストレスに対抗するためのホルモンが分泌されます。その際に活性酸素が発生し、健康な細胞を酸化させて老化を促進させてしまいます。
食べたものをエネルギーに変える過程でも活性酸素が発生します。

 運動は、体内の活性酸素を増やすと同時に、抗酸化物質も多くつくってくれます。ハードな運動では活性酸素が増えすぎますが、食後のウォーキングくらいの適度な運動であれば、抗酸化物質が増え、細胞の老化を遅らせてくれることがわかっています。

【歩くと「テロメア」がのびる】
 染色体の端っこにある寿命遺伝子「テロメア」は、細胞分裂を繰り返すほど短くなり、老化が進みます。ところがウォーキングなど中程度の運動をすることで、テロメラーゼという酵素が産生され、テロメアを修復し、のばしてくれることがわかっています。

【運動と食事で腸内環境を整える】
 近年、腸内環境に注目が集まっています。腸の中でたくさんの細菌類が存在している状態を花壇にたとえた「腸内フローラ」という言葉も一般的になりました。
 幸せホルモンであるセロトニンの原材料は腸でつくられているので、腸の不調は気分や性格にまで影響を及ぼすことになります。ヨーグルトや味噌、納豆などの発酵食品や、海藻類、オリゴ糖などをとって、腸の善玉菌を増やすことが大事です。腸内環境が整い、健康増進につながります。

 軽い散歩で気分転換することも、腸内環境を整えて、脳にいい影響を与えてくれます。

【歩いてホルモンバランスを整える】
 ホルモンとは、体のさまざまな機能を整える役割を担になう物質で、たくさんの種類があり、体のあらゆる部分から生み出されることがわかっています。

 セロトニンやノルアドレナリン、インスリン以外にも、たとえば脳の海馬に働きかけて記憶力を高めるオステオカルシンと免疫力を高めるオステオポンチンは、骨から分泌されます。これらのホルモンの分泌量を増やすには、「歩くこと」によって骨に重力と振動で刺激を与えることが重要です。
 また歩くことによってホルモン類全体のバランスも整います。

⚫︎正しいフォームで歩くポイント
いよいよ実践です。毎日楽しく歩くために、次のものを用意しましょう。
-------------------
・リュックサック
両腕をよく振って歩くために、持ち物はリュックに入れましょう。

・コルセット、サポーター
腰やひざに不安がある方は、コルセットやサポーターで保護し、無理のない範囲で歩きましょう。

・ウォーキングシューズ
歩きやすい靴を選びましょう。外反母趾の方は整形外科でインソールをつくるといいでしょう。
-------------------

また、特に高齢の方は、歩いて体を傷めないように下記のような準備運動をしておきましょう。
-------------------
・腰の骨をほぐす
 仰向けの状態で、ひざを立ててお尻を持ち上げたり、上半身を起こしたり、下半身を左右にひねったりします。

・肩甲骨をほぐ
 両手を肩の上に置いてひじをグルグル回したり、両肩を引き上げてストンと落としたりします。

・ラジオ体操をする
 ラジオ体操で全身を動かしておくのも効果的です。

-------------------

【正しく歩く7つのポイント】

(1) 背中を丸めたり、お腹を前に突き出したりせず、「お腹」と「背中」と「腰」を意識しながら、スッとまっすぐに立ちましょう。

(2) 腕を振る際、ひじを軽く曲げて後ろに引き、肩甲骨を動かす意識をもってください。上半身の動きが自然に下半身に伝わります。

(3) おへその下の「丹田」を意識しながら、骨盤を少し前傾させて歩きます。ただし前傾させすぎて反り腰にならないように。

(4) かかとで着地し、足の裏の小指側のラインで地面をとらえ、最後に親指側で地面を蹴ります。

(5) 5センチ幅の一本の線の上を「モデル歩き」しましょう。バランスを保つために脳を使うので認知症予防にもなります。

(6) いつもより歩幅を10センチ広くします。歩く速度が自然に少し上がります。

(7) 通勤するときや買い物に出かけるときに、「普段の速さ」と「少し速め」を交互に繰り返しましょう。運動効果が高まります。早歩きの時間が一日合計20分くらいを目標にしましょう。

 姿勢を整え、正しいフォームで歩くことで効果がアップします。そして大切なのは、少しずつでも毎日継続すること。楽しみながら取り組みましょう。

◎歩く姿を録画しよう
自分が歩く姿を家族や友人にスマホで録画してもらってください。動画で客観的に見れば、姿勢の悪さや歩き方のクセを発見できます。



【長尾和宏(ながお・かずひろ)】
長尾クリニック名誉院長。1958年、香川県生まれ。東京医科大学卒業。医学博士。大阪大学病院第二内科などを経て、’95年に長尾クリニック(兵庫県尼崎市) を開業。予防医療、在宅医療・介護について積極的にメディアで発信している。2021 年より現職。『病気の9割は歩くだけで治る!』(山と溪谷社)など著書多数。
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「昆虫食」は本当に飢餓対策になるのか?サル化する社会で私たちがすべきこと 2023/04

2023-04-30 01:59:06 | 気になる モノ・コト

「昆虫食」は本当に飢餓対策になるのか?サル化する社会で私たちがすべきこと
文春オンライン より 230430   内田 樹,堤 未果

◆◆◆

⚫︎昆虫食ブームの背景にある“不都合な予想”

堤 最近、急に流行り出した「コオロギ食」、内田さんはもう食べましたか?

内田 いや、食べてないです。昆虫食の話はどうしてまた急に出てきたんですかね。

堤 もともとは,2013年に国連食糧農業機関(FAO)が発表した報告書がきっかけでした。
 2050年には人口が90億を超えて食糧危機が深刻になるから、今後は、育てるのに必要な土地や水や餌が、家畜よりずっと少なくて、環境負荷も小さい昆虫を、タンパク源として活用すべき、という内容です。
 これを世界経済フォーラムも支持していますし、日本ではSDGsの絡みで推進キャンペーンをし始めたんです。内閣府の「ムーンショット計画」という未来計画図の中にも、昆虫食が入っていますよ。

内田 昆虫食のキャンペーンの背景には、飢餓の到来について、確度の高い予測が出ていることもあるんでしょうか?

堤 最新のものですと、去年FAOやユニセフを始め、5つの国連機関が共同発表した「世界の食料安全保障と栄養の現状」というレポートで、たとえコロナが落ち着いて世界経済が回復したとしても、2030年には世界人口の8%が飢餓に直面する、という予測を出しています。
 ただ、飢餓問題の判断基準には賛否両論あって、食糧の絶対量の不足ではなく、深刻なのは、あっても価格が高すぎて手に入らないアクセスの問題が大きい。
 もし生産そのものの減少を危ぶむのなら、劣化した土壌の再生や農法そのものの転換が先だし、アクセス格差の問題はグローバル化の中で寡占化した産業構造の見直しが急務です。

 急に出てきたこの「昆虫食キャンペーン」を飢餓対策というのは、疑問がありますね。むしろ新しい有望市場として世界から注目されている方が大きいでしょう。何せ昆虫は、2025年までに1000億円規模になる巨大市場ですから。

内田 これまで食べたことのないものを工夫して可食化するというのは食文化の偉大な達成ではあるわけです。これまでも「こんなもの食えるか」というような動植物を人間は何とかして可食化してきた。焼いたり、煮たり、蒸したり、燻したり、乾燥させたり、晒したり……あらゆる手立てを尽くして食えないものを食えるようにしてきた。
 不可食物の可食化こそ食文化の偉大な功績です。
 でも、だからと言って、別に今急にコオロギ食べろと言われても……それって、別に食文化の高度化とか、多様化という文脈での出来事じゃないでしょ。

⚫︎昆虫食を承認したEUの現状は…?

堤 はい、そういうのとは全然違いますね。だからメディアや芸能人が「意外に美味しいです!」というのを聞いても、内田さんのように「えええ、なんで今コオロギ?」と首を傾げて食指が動かない人が少なくないのも無理はありません。
 イナゴを食べてきたじゃない!と言われても、それなら尚更、日本人が今までずっとコオロギだけは食べてこなかった理由があるわけですし。漢方薬の世界ではコオロギは妊婦さんにはNGでしょう。甲殻類アレルギーがある人にはリスクがあるのに、いきなり給食に入れてしまう学校にも違和感を感じました。あれはアメリカならすぐに親が訴訟を起こすでしょう。

 今後大量生産する際に使われるゲノム編集技術の問題もあるし、「ムーンショット計画」で将来の持続可能な食料として昆虫推進を公表しているのなら、政府はこの辺りは拙速にせず、情報公開しながら民主的に進めていかなければダメだと思います。
 実はコオロギに限らず、遺伝子組み替えでもゲノム編集でも、今日本は食について企業ファーストが年々強くなっているので、私たち消費者は置き去りにされていることにちゃんと意思表示しないといけません。

 昆虫食を承認したEUでも、イギリスは早速給食に導入、イタリアやハンガリーでは国民の声を聞いた閣僚たちが予防原則をとって昆虫食を規制する法律を可決するなど、あそこも一枚岩ではないですからね。
 今日本でコオロギ養殖は畜産農業の枠で認定農業者として国からいろいろな補助金がもらえますが、昆虫食が推進される一方で、国内の酪農家や畜産農家は政府に「親牛1頭処分で15万円支給」などと言われて輸出産業の犠牲にされている。国にとっての、食の安全保障とは何か?と思わざるをえません。

内田 資本主義と食文化はそもそも食い合わせが悪いんです。資本主義的に考えると、地球上の全人類が、同じ原料から作られた同じ食品を同じ料理法で食べるという食文化が均質化された状態において利益が最大化する。
 だから、何とかして全世界の人間が同じような食品に欲望を感じるように誘導します。食文化が均質化すれば、大量生産、大量流通、大量消費が可能になりますが、食文化が多様化していると、それができない。
 資本主義企業が食に関与してくると、食文化を均質化すること、食べられるものの種類を減らすこと、調理法を限定することをめざすようになる。これは当然なんです。

 この点で資本主義は食文化と正面衝突します。というのは、人類が食文化をこれまで豊かなものにしてきたのは「飢餓の回避」のためだからです。

⚫︎食文化の発達の陰にあった「他者の欲望を喚起しないこと」

 飢餓を回避するためには、できるだけ食文化がばらけていた方がいい。隣接する集団とは違う食物を主食にしていた方が飢餓リスクは切り下げられます。ある集団はコメを主食にし、ある集団は小麦を、ある集団はイモを、ある集団は豆を、ある集団はトウモロコシを…というふうに主食がばらけていると、例えばある年コメが凶作になっても、コメ以外の植物を主食にしている集団は飢えずに済む。人類全体としてはそうやって生き延びることができる。
 食において最も重要なのは「他者の欲望を喚起しないこと」です。
ほとんどの食文化圏では、主食の上に独特の調味料をかけますが、それは多くの場合発酵食品です。発酵食品の放つ匂いというのは、その食文化圏内の人にとっては食欲をそそるものですけれども、外部の人からは「腐敗臭」にしか感じられない。
 他者から「あいつらゴミ食ってる。げえ、気持ち悪い」と思われることが食の安全保障上ではきわめて効果的なんです。他者の欲望を喚起しないから。人類はそういうふうにして食文化を深めてきたんです。

堤 それは興味深いですね。食文化の多様性が飢餓リスクを回避するとなると、この間世界中で勧められてきた食のマクドナルド化は、まさにその真逆、持続不可能な未来へまっしぐらですね。

内田 まったく逆です。全員で同じものを食べるように仕向けているわけですけれど、これが一番飢餓リスクが高い。

堤 企業側からすると、食の嗜好が文化によって違う方が効率が悪いから、さまざまな仕掛けをして画一化された食を好むように持っていくんですよね。魅力的なマーケティングで惹きつけられながら、添加物や味の濃さや、たくさん加工されて自然から遠くなった食べ物を食べるほどに、味覚も麻痺していきますから。

 私が何度か行ったインドは、もともと豊かな食文化がある国ですが、ある時から「潰瘍性大腸炎」になる人がすごく増えたんですね。食の西洋化と輸入の加工食品がたくさん入ってきたのが主な原因だと言っていました。
 私自身も、学生の時から長く住んだアメリカで加工食品やファーストフードを食べていて胃腸の病気になりましたけど、帰国して食生活を変えたら、今度はファーストフードの方が味が濃すぎると感じるようになった。舌がおかしくなってたんですね。

⚫︎「企業が農業に参集するのに100%反対です」その理由は…

 豊かな四季と湿度をもつ日本に帰国して、多様な食文化に感動しました。お米の品種だけでも300種類以上あるというのは有事にとても心強い話です。
 なのに、政府はどんどんお米の種類を減らして、農業の企業参入を強力に後押ししている。つい先日も企業が農地を買いやすくなるよう、また規制緩和していて、自国の食料自給を守るどころか危うくしているとしか思えません。

内田 僕は、企業が農業に参入するのには100%反対です。絶対に企業に農業をさせてはいけない。というのは、農業が成立するためには、「農業ができる環境」を整備することが前提にあるということを企業は理解していないからです。

 森林、海洋、河川、湖沼といった生態系がきちんと整っていてはじめて農業は成立します。伝統的な農業従事者は、山林や河川の保護整備を「不払い労働」として担っていた。山に入って下枝を刈ったり、水路や道路を整備したりということは日常業務として行っていた。
 でも、企業が農業に参入してきたとき、彼らは「農業ができる環境の整備コスト」を負担するでしょうか? 僕は絶対にしないと思います。資本主義企業の本質は「コストの外部化」です。できる限り、コストは誰かに押し付ける。
 この場合、環境保全コストはたぶん地元自治体に押し付けるでしょう。自分たちはこれだけの土地を買った。その土地については、生産性を高めて、価値の高い農作物を生産することは保証する。
 でも、自分の土地でもない山や森や川の整備コストは引き受ける義理はない。そんなものは自治体が税金で行うべきだ。企業は必ずそう言います。「農業ができる環境を整備するのは自治体の責任であり、自治体がそれを果たさないというのなら、われわれはここから出てゆく」と、必ずそう言います。
 企業を誘致した自治体は、それで法人税が入るとか、雇用が創出されるとか、地元への経済波及効果があるとか、そういう算盤ははじいているでしょうけれども、企業が農業できる環境整備コストを負担することについてはたぶん何も考えていない。
 そのうち、環境が劣化して農業が不可能になったら、企業はさっさと撤退するでしょう。後には巨大な耕作放棄地と、もう農業を営むことができなくなった破壊された生態系だけが残る。

堤 グローバル化の悪い副作用ですね。企業は自由にどこでもビジネスができて、法人税と人件費が一番安くて環境規制が一番緩い国で生産し、輸出して儲ける。使えなくなったら次へ行く。これは農業でも漁業でも林業でも問題は全く同じです。

⚫︎平均寿命6年の株式会社に100年スパンの農業を担えるのか

 かつての「緑の革命」も、化学肥料を大量に使った大規模農業で、収量は著しく増加して利益が上がったところだけ注目されていますが、実は内田さんが今言ったような、環境汚染や格差拡大など、社会的、環境的コストを現地に押し付けていった事は評価基準から抜け落ちていたのです。
 その反省がないままに、今、再びアフリカで「緑の革命2.0」が進んでいるので、考え方の根本が全く変わっていません。この本にも出てきますが、大口出資者のビル・ゲイツさんが「今回はデジタル化するので、農薬や化学肥料を使いすぎないように調整できるから大丈夫」という始末です。

内田 そもそも農業というのは、「右肩上がり」に成長するものじゃない。去年と同じだけの収量が得られたら、それで100点というものです。製造工程が管理できないんですから。
 工場での工業製品の製造だったら、理念的には100%工程管理できますよ。でも、農業では無理です。種を蒔いたあとは、日照や降雨や台風や病虫害のような自然の干渉を人間は完全には阻止できない。
 収穫期にどれだけの質のものが、どれだけとれるのかもわからない。製造工程が完全管理できない活動に、製造業のアイディアを適用しようとしても無理なんです。仕様書を書いて、規格通りの原材料を揃えて、工程管理すれば、納期に、注文しただけの個数の製品ができ上るということは農業では起きない。

 農業の基本は「長期的定常」です。凶作の年もあるし、豊作の年もあるけれど、数十年単位で均すとまあ「食える」だけの収量がある。
 それでいいんです。孫子の代に「食える」農業を手渡すことができれば上出来なんです。Grow or Die(成長か死か)なんて言葉はここには通用しない。

 林業なんかはもっと時間が長いですよ。今植えた木が売れるだけのサイズになるのに100年かかる。それを伐採して、お金を手にするのは孫の代です。
 こういう作業は、今の自分と孫とがいずれも寿命数百年の「多細胞生物の一部」であるという実感がないと成立しません。

 株式会社の平均寿命はわずか6年です。「老舗」といわれる会社だってどんどん事業内容を変え、別のものになることでかろうじて生き延びている。
 花札作っていた会社がゲーム機メーカーになり、オーディオ作っていた会社が証券を売る。そんな事業体に100年スパンの「同じ仕事」を担えるはずがないじゃないですか。

堤 『サル化する世界』に出てきた、私たちの社会の時間意識がどんどん短くなり、矮小化してしまっているという話ですね。あの例はわかりやすくて腑に落ちました。

内田 「サル化」というのは、時間意識の縮減のことです。「朝三暮四」というお話に出て来るサルは朝の自分と夕方の自分の間に自己同一性を維持できない。朝の自分の腹がふくれるなら、夕方の自分が腹を減らすことは気にならない。
 当期利益至上主義というのはサルになることです。当期の利益さえ確保すれば、先はどうなるか知らない。当期の利益が確保できなければ、売れ行きが落ち、株価が下がり、会社は倒産する。当期をなんとかしないと先がないんです。「先のことなんか考えていられない」というのは株式会社の本音なんです。

⚫︎農業を守ろうとした時の一番大きな敵は「サル化」

 でも、生態系を守り、農作物を再生産し続けるためには、100年単位のタイムスパンで、先祖も自分たちも孫や子も、みんな一つの運命共同体のメンバーだという広々とした時間意識が必要です。

 ヒトは時間意識を拡大することによって他の霊長類から分離して、文明化したはずなのに、現代人の時間意識は逆にどんどん縮減して、「人間以前」に退行している。僕はこの文明史的な変化を「サル化」と呼んだのです。

堤 四半期利益だけしかみない株主至上主義によって、私たちは人間じゃなくなっていくんですね。
 私が今心配しているのは、そのサル化のスピードが、デジタルテクノロジーの進化に押されて、私たちも制御できないほど速くなってきてしまっている事です。100年単位で未来を想像するためには、まず一旦人間に戻らないとなりません。
 AI然りチャットGPT然り、遺伝子工学然り、人間のバイオリズムを遥かに超えたスピードに飲み込まれないように、自分を見失わないようにしないと。

内田 農業において人間が管理できるのはごく一部に過ぎません。
 ですから、おのずと自分たちが享受している農産物は「自分の作品」ではなくて、「天の恵み」だという控えめな自己評価を抱くようになる。この控えめな自己評価が、先祖たち子孫たちすべてを含む広大な共同体への帰属感と、広々とした時間意識をもたらす。

堤 この本のために関わった多くの農業関係者の方々との出会いを通じて、私は、農業ほど画一化にそぐわない分野はない、と改めて気づかされました。
 そして、パンデミックやウクライナ危機で農業資材が入らなくなった日本が今立ち返るべき「思想」が、この国にはちゃんと残っているのを感じました。

 日本には水田ひとつとっても、一つの小宇宙が入っていると言われるくらい、豊かな生物多様性があります。
 先日、兵庫県豊岡市のコウノトリプロジェクトを成功に導いた中貝前市長と直接ゆっくりお話しする機会を頂いたのですが、「私達は地域一丸となって生物多様性を守りぬく」という思想を地域で共有したことが、結果的に世界で高く評価されて、素晴らしいブランド価値を作った事に、感銘を受けました。自治体の大きさに関係なく、目指すものがどこにあるかが付加価値を生むんですね。

内田 ご存じでしょうけれども、豊岡ではコウノトリが来て繁殖できるような田んぼを作ろうとして、農薬を使わない農業を続けていたら、とれるお米が予想外に美味しいことがわかって、豊岡の特産品になった。
 中貝前市長はこのお米を抱えて世界中にセールスしていました。日本列島は世界に類を見ないほど理想的な農業環境なんです。これを守らなければ。

堤 本当にそうですね! 豊岡のように、自然の循環に沿うことで結果を出した素晴らしいケースが、日本全国にたくさんあることに、私は希望をもらいました。足元にある宝ものに気付けば、今一番大事にすべきものがはっきり見えてくると思います。
 農業という100年単位の価値を持つものを守ろうとした時、一番大きな敵になるのは、ビル・ゲイツさんじゃなくて、内田さんの言う「サル化」でしょう。

 人間でいられるように、長い時間意識を忘れないように毎日を生きようと思わされる対談でした、今日は本当にありがとうございました。

内田 こちらこそありがとうございました。

(ジュンク堂梅田本店にて開催)
(内田 樹,堤 未果/ライフスタイル出版)



💋人間の歯の構造は昆虫食には適してないのも、昆虫が最大動物群にも関わらず
人類の歴史上の食の主対象となってないのも、生物学的に不適切な証
 生きる=食べるにも関わらず!
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宇治川の鵜飼  20230701〜0930

2023-04-30 01:44:00 | 〽️ 行事・新案内等 控え

 宇治川の鵜飼 
 Event Bank press より 230430


⚫︎鵜匠と鵜がおりなす華麗な世界
暑い夏の夕暮れ時、山に沈む夕日が、宇治川に夜の訪れを伝える頃、川面に松明が映え、いよいよ宇治川の鵜飼が始まる。女性鵜匠の、手綱さばきも鮮やかな匠の技を披露する。また、日本初人工ふ化で生まれたウシウ「ウッティー」が登場することも。 ※体調により出演しない場合もあり

▶︎開催日時
2023年7月1日(土)~9月30日(土)
▶︎備考
 受付17時頃から。
7月1日~8月31日(乗船18時30分~、出船19時頃)、
9月1日~30日(乗船18時~、出船18時30分~時期により時間が異なる)。
 ※荒天時および天ヶ瀬ダム放流による増水時には、鵜飼を中止する場合があるので、足を運ぶ際には問い合わせ先へ確認を
▶︎会場
府立宇治公園中の島 宇治川畔一帯   (京都府宇治市宇治
▶︎料金
 有料  乗船券が必要。
▶︎アクセス
公共交通:京阪宇治線「宇治」駅、またはJR奈良線「宇治」駅より約10~15分
車:滋賀方面から京滋バイパス「宇治東」ICより約5分/大阪方面から京滋バイパス「宇治西」ICより約15分
 駐車場なし
  近隣有料駐車場 有
お問い合わせ
0774-23-3334(宇治市観光協会)
ホームページ
https://www.kyoto-uji-kankou.or.jp/ukai.html
イベント備考
貸切船については宇治川観光通船(0774-21-2328)へ問い合わせを。
※掲載の情報は天候や主催者側の都合などにより変更になる場合があります
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