中国語学習者のブログ

これって中国語でどう言うの?様々な中国語表現を紹介します。読者の皆さんと一緒に勉強しましょう。

“天宮1号”打ち上げについて: “擇机”とは?

2011年09月24日 | 中国ニュース

 中国は宇宙探査の面にも近年力を入れており、最近は有人宇宙船の打ち上げが注目されました。次に目指しているのは、中国自前の宇宙ステーションの打ち上げです。ただ、これには多くの解決しなければならない課題があります。その第一歩となるのが、“天宮1号”の打ち上げです。

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 ( ↓ クリックしてください。中国語原文が表示されます。)


 先ず、タイトルの“天宮一号将于9月27日至30日擇机発射”ですが、“擇机”ze2ji1の意味は何でしょうか?あまり聞き慣れない使い方ですが、“選擇机遇”xuan3ze2 ji1yu4、つまり「チャンスを選んで」という意味になります。「天宮1号は9月27日から30日の間で条件を見て発射する」というぐらいの意味でしょう。
 本文にもありますが、天宮1号と同じ、長征2号Fロケットを使った実践11号04衛星の打ち上げがロケット故障で失敗したため、その原因究明と、ロケットの再点検に万全を期しているため、現状では正確な発射日時を決められない情況にあるようです。

 次に、天宮1号は何か?ということですが、本文に“目標飛行器”mu4biao1 fei1xing2qi4と書かれています。これについて、9月23日の中国日報網《熱詞聚焦:天宮一号将于近期擇机発射(図)》に英語と対訳の解説がありました。《中国日報》(中国の英字新聞《China Daily》)で、こう報道されているそうです。
  The program spokesman said that Tiangong-1 will serve as
 "a target spacecraft" for rendezvous and docking experiments.
“目標飛行器”は、衛星軌道上のランデブーとドッキングの実験用の"a target spacecraft"であるというのです。「目標宇宙飛行体」とでも訳せばよいでしょうか。

  “交会対接”jiao1hui4 dui4jie1のうち、“交会”は宇宙空間で二つの宇宙船を同じ軌道に乗せ、接近させる「ランデブー」、“対接”は二つの宇宙船を直接「ドッキング」させることです。

 今回打ち上げられる“天宮1号”と、続いて打ち上げられる予定の“神舟8号”は何れも無人で、地上からの遠隔操作によるランデブー、ドッキングの実験が行われます。

 ちなみに、宇宙ステーション、Space Stationは、中国語で“空間站”kong1jian1zhan4といいます。

□      天宮1号最新ニュース:
          天宮1号は9月27日から30日の間で条件を見て発射する
              2011年9月20日 出典:中国新聞網

 中新社酒泉9月20日電(黄従軍、孫自法) 中国有人宇宙プロジェクト・スポークスマンは20日、対外的に次のように発表した:中国有人宇宙プロジェクトは、初の宇宙空間でのランデブー、ドッキングの任務を実施する。任務に当たる“天宮1号”目標宇宙飛行体と“長征2号F”運搬ロケットの結合体は既に酒泉衛星発射センターの垂直総合装備測定試験場から順調に発射エリアに移送された。“天宮1号”は9月27日から30日までの間に、酒泉衛星発射センターから条件を見て宇宙空間へ発射される。

 計画によれば、中国有人宇宙プロジェクトの初のランデブー・ドッキング任務は、先ず“天宮1号”目標宇宙飛行体を発射し、その後“神舟8号”宇宙船が発射され、無人の自動ランデブー・ドッキング試験が実施される。“天宮1号”飛行の主要任務は、宇宙船の宇宙空間でのランデブー・ドッキング飛行試験を実施し、ランデブー・ドッキングの技術的困難を乗り越え、技術を掌握するため、ランデブー・ドッキングの目標となり、長期の無人の衛星軌道運行と、短期の有人監視の有人宇宙空間試験のプラットフォームを初歩的に打ち立て、宇宙ステーション開発のために経験を蓄積し、宇宙空間の科学実験、宇宙医学実験、宇宙空間技術試験を行うことにある。

 中国有人宇宙プロジェクト・スポークスマンの紹介によれば、“天宮1号”目標宇宙飛行体、“長征2号F”運搬ロケット等の宇宙飛行機材は今年6月末から次々と現場に搬入されて後、飛行任務に基づき発射のプロセスの測定試験がなされ、それに続いて総合装備の測定試験等の技術エリアの準備作業が行われた。“長征2号F”運搬ロケットは、更に“実践11号04衛星”打ち上げロケットが故障した原因に対して、相応の改善措置が取られた。

  “天宮1号”は推進燃料注入完了後、運搬ロケットに吊り下げてドッキングされ、ロケットと一体となり、20日9時、ロケットの可動発射プラットフォームに載せられて有人宇宙船発射場の垂直総合装備測定試験場を出て、無事発射台に運ばれた。今後数日、発射場では引き続き目標宇宙飛行体、ロケットの機能測定、飛行体・ロケット・地上の総合試験などが行われ、最終の状態検査と確認の後、ロケットに推進燃料が注入され、条件を見て発射が行われる。

 現在、中国の有人宇宙プロジェクト初のランデブー・ドッキング任務のそれぞれの主なシステムは最後の準備段階に入り、各項目の準備作業は順調に進んでいる。


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