松尾芭蕉 草加市で
しんぶん赤旗「潮流」より
俳人芭蕉の「おくのほそ道」には歌枕となった主な目的地がありました。当時、松島と並ぶ景勝地といわれた秋田の象潟(きさかた)もその一つ。芭蕉は「松島は笑ふがごとく象潟はうらむがごとし」と例えました
ダムで沈んだ八ッ場ダム
▼かつては潟湖(せきこ)に「九十九島」が浮かんでいた象潟。しかし1804年の大地震によって湖底が隆起。いまは陸地となり、島々は田園の中に点々と見える松の茂る小丘に変わっています
山々
▼海底断層が集中する日本海沿岸はその後もたびたび大きな地震に見舞われてきました。近年は沿岸東部で約10年から20年間隔で甚大な被害をともなう地震が相次いでいます。その延長線上で起きたのが、今回の能登半島地震です
沖縄の海岸
▼石川県珠洲市の日本海に浮かんでいた名物「ゴジラ岩」。地盤の隆起で陸続きとなり、輪島の漁港は干上がって漁に出られない状態に。千年に一度の規模ともいわれる地震は海底が露出するなど広範囲で地形の変化をもたらしています
波除
▼国交省や内閣府は2013年に「日本海における大規模地震に関する調査検討会」を設置。過去の地震や津波を調べ専門家の分析も加えています。そうした検討や歴史の教訓が生かされているとは、到底いえない現状があります
三郷市鷹野2丁目から
▼岸田首相の施政方針は言い訳とやったことに終始しました。その目には犠牲になった人びとや、いまも厳しい避難生活のさなかにいる被災者の姿は映っているのか。元日の震災からあすで1カ月。国民の命と安全をおろそかにしてきた国の怠慢が、いっそう迫ってきます。
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