今日九日の朝日
きょうの潮流より
まさか、こんなことが起こるとは。選挙最終盤の白昼、衆目の中での凶行に列島がふるえました
閘門橋水を守る まさか背後から
▼奈良で演説していた安倍晋三元首相が撃たれ亡くなりました。容疑者は奈良市内に住む41歳の男。背後から近づいて、手製とみられる銃のようなものから発砲。現場では、2回銃声が聞こえたといいます。男は「安倍元首相にたいして不満があり、殺そうと思って狙った」と供述しているそうです
田んぼと朝日
▼どんな理由や背景があろうとも許されない蛮行。まして民主主義の根幹である選挙のさなかに、政治活動や言論の自由を暴力で封殺する卑劣なテロなどあってはならないことです
偲んで5光が
▼政治家への暴虐は過去にもありました。選挙中の例では2007年の長崎市長選、4選をめざしていた伊藤一長市長が選挙事務所前で暴力団幹部に銃で撃たれ、翌日に死亡。演説中でいえば1960年、日比谷公会堂での公開討論会の壇上で浅沼稲次郎・社会党委員長が右翼の少年に刺殺されました
三郷市栄5丁目
▼戦前、相次いだ政治テロを契機に戦争の泥沼へと突き進んでいった痛恨の歴史も思い起こさせます。安倍元首相を撃った男は2005年ごろまでの3年間、海上自衛隊で勤務していたという情報もあります
水元猿橋入口戸ヶ崎地域近くの石
▼ネット上では根拠のないデマや、特定の属性を攻撃するヘイト発言がとびかっています。憎しみは憎しみを、暴力は暴力の連鎖をうみます。いまやるべきは憎悪や分断をあおることではありません。こうした暴力に屈せず、民主主義を守るために力をあわせるときです。
明日参議院選挙投票日です
民主主義を破壊するテロに断固抗議する
2022年7月8日 日本共産党幹部会委員長 志位和夫
一、安倍晋三元首相が、演説中に銃撃を受け、ご逝去されたことに、心からの哀悼の意を表します。回復を願っていただけに残念でなりません。
一、言論を暴力で封殺することは、民主主義を破壊する最も憎むべき行為であり、強い憤りをもって断固糾弾します。とりわけ、選挙中という民主主義にとってきわめて重要な時期に、卑劣な蛮行が起きたことは、絶対に許すことのできないことです。
日本共産党は、言論の自由を暴力で封殺する、あらゆるテロ行為を許さない社会をつくるために力をつくすものです。
一、私は、安倍晋三氏とは、政治的立場を異にしておりましたが、同年に生まれ、当選も同期で、同時代を生きたものとして、そのご逝去は、とてもさみしく、悲しい思いです。重ねて深い哀悼の意を表するものです。