作家であり、金融評論家、社会評論家と多彩な顔を持つ橘玲氏が自身の集大成ともいえる書籍『幸福の「資本」論』を発刊。よく語られるものの、実は非常にあいまいな概念だった「幸福な人生」について、“3つの資本”をキーとして定義づけ、「今の日本でいかに幸福に生きていくか?」を追求していく連載。今回は「お金と幸福度」について考える。

お金が増えれば幸福になれるわけじゃない!?

 お金と幸福の関係については、「限界効用の逓減」に触れておかなければなりません。これは経済学の基本ですが、ぜんぜん難しい話ではありません。

 お酒が好きなひとなら、暑い日の喉がからからに渇いたときに飲む生ビールの最初のひと口ほど美味しいものはないことを知っているでしょう。しかしこの美味しさは2杯目、3杯目とジョッキをお代わりするにつれてなくなっていき、やがては惰性で飲むだけになってしまいます。

 このとき、ビールの美味しさを「効用」といいます。ビールを1単位(1口目から2口目、ジョッキ1杯目から2杯目)追加したときの美味しさ=効用の変化が「限界効用」です。ビールを飲めば飲むほど(投入する単位を増やせば増やすほど)美味しさ=効用はすこしずつ減っていくので、限界効用が逓減するのです。

 限界効用の逓減は、うれしいことにも悲しいことにもいずれ慣れてしまうという、ヒトの心理にもとづく普遍的な法則ですから、ビール以外にも(ほとんど)あらゆるものに当てはまります。もちろんお金も例外ではありません。

 月給10万円のひとが、「来月から1万円アップで11万円にしてやる」といわれたらものすごくうれしいでしょう。それに対して月給100万円のひとが(1単位増えて)101万円になったとしても、そのことに気づきもしないかもしれません。

 それではお金の限界効用はどのように逓減するのでしょうか。これはもちろん個人によって異なりますが、アメリカでは年収7万5000ドル、日本では年収800万円を超えると幸福度はほとんど上昇しなくなることがわかっています。興味深いことに、アメリカと日本で幸福度が一定になる金額はほとんど変わりません。

 

 誤解のないようにいっておくと、これは「幸福になるのにお金は関係ない」ということではありません。逆に、「お金は幸福になるもっとも確実な方法だ」ということを示しています。

 800万円というのは1人あたりの年収ですから、家族の場合は世帯(専業主婦家庭なら夫)の年収が1500万円を超えるとお金の限界効用はゼロに近づきます。

 近年は幸福度についてのさまざまな統計調査が行なわれていますが、それによればお金が幸福度を低下させることがはっきりしています。しかしこれは、「お金があると幸福になれない」ということではなく、「お金のことを考えすぎると不幸になる」ということです。

 いつもお金のことばかり考えているのは、どういうひとたちでしょうか?

株式やFXのトレーダー、ウォール街の金融マン、ベンチャー企業の経営者などを思い浮かべるかもしれませんが、じつはもっとも切実なのは貧しいひとたちです。

 彼らは、今月の家賃、子どもの授業料や給食費、電気・ガス・水道などの支払い、あるいは今夜の食費をどのように支払うかを常に考えつづけていなければならず、そのことが大きく幸福度を引き下げるのです。

 このように考えると、なぜ世帯年収1500万円(1人あたりの年収800万円)で限界効用がゼロに近づくかがわかります。

 子どもにじゅうぶんな教育を与え、年にいちどは家族旅行に出かけ、月に1回は夫婦で外食をするのが世間一般の幸福の基準だとすると、1500万円の年収があれば、その幸福を実現するのにお金のことをほとんど気にすることはなくなるでしょう(生活経費をクレジットカードで支払っている場合は、翌月の引落しで銀行口座の残高を確認することもなくなります)。

 そのハードルを越えてしまえば、子どもの習い事を増やしたり、家族旅行を年2回にしたり、外食をミシュラン星付きの高級レストランにしたりしても、幸福感=生活の満足度はそれ以上大きくなりません。お金の限界効用が逓減するというのは、いったんお金から「自由」になると、それ以上収入が増えても幸福度は変わらなくなるということなのです。

 収入だけでなく資産においても限界効用が逓減することがわかっています。10万円の貯金が20万円に増えれば大きな達成感が得られるでしょうが、1000万円が1010万円になったとしてもなんとも思わないでしょう。

 お金と幸福度のアンケート調査によれば、金融資産が1億円を超えると幸福度が増えなくなることが示されています(大竹文雄、白石小百合、筒井義郎編著『日本の幸福度』日本評論社)。この金額も、「お金のことを考えすぎると不幸になる」という法則から説明可能です。

「老後破産」が流行語になったように、少子高齢化が進む日本では多くのひとが定年後の生活に大きな不安を抱いています。これは日本人の幸福度を引き下げる要因になっているのですが、この不安は一定以上の資産を保有することで解消されます。多くのひとにとって、「(日本の財政が破綻して年金が減額されるようなことになっても)自分の老後は安心だ」と思える金額が「資産1億円」なのでしょう。

 このことから、お金と幸福に関する次のようなシンプルな法則が導き出せます。

(1) 年収800万円(世帯年収1500万円)までは、収入が増えるほど幸福度は増す。
(2) 金融資産1億円までは、資産の額が増えるほど幸福度は増す。
(3) 収入と資産が一定額を超えると幸福度は変わらなくなる。

 もちろん世の中には、ギャンブラーや投資銀行家のように稼いだお金の額が成功=自己実現の基準になる職業もありますが、一般的には、たんなる電子データにすぎないものにそこまで執着することはできないでしょう。

 世界最大の富豪であるビル・ゲイツは、早い時期から「金持ちで得することはあまりなく、自分の子どもたちに大金を残したとしても彼らのためにならない」と明言して、社会福祉財団を立ち上げました。もっとも成功した投資家で、ゲイツに次ぐ大富豪であるウォーレン・バフェットは、死後は財産のほとんどをゲイツ財団に寄付することを決めています。

 フェイスブックCEOのマーク・ザッカーバーグも、時価総額450億ドルといわれる保有株の99%を慈善事業に寄付すると発表しました。彼らはきわめて賢いひとたちなので、限界効用がゼロにまで下がってしまった電子データの数字を増やすよりも、それを社会に還元して評判=名声と交換した方がずっと幸福になれるということに気づいているのです。

 ただしこれは、「お金は幸福をもたらさない」ということではありません。さまざまな進化論的・心理学的な理由から幸福になるのはとても難しいのですが、そのなかでもっとも確実に幸福度を上げる方法は、やはりお金持ちになって「経済的独立」を実現することなのです。

(作家 橘玲)

・・・・・・・・・(転載ここまで)

もっともらしいことを書いていますが、結局「年収800万円ないと幸せじゃない」といっています。

年収800万円もらっているサラリーマンは一体どれくらいいるのでしょうか?

資本主義万歳な人の意見はとりあえずほっておきましょう(汗

・・・・・・・・・・・・・・(知らないと損する転職術

年収800万円あれば勝ち組?手取りと生活実態とは<iframe class="hatena-bookmark-button-frame" style="font-size: 14px;" title="このエントリーをはてなブックマークに追加" frameborder="0" scrolling="no" width="50" height="20"></iframe>

 

2018年度の税制改正で、「年収850万円以上」の会社員の所得税増税が決まりました。

修正前の改正案でボーダーとなっていたのが「年収800万円」。年収800万円台の会社員は増税されてもいいほどのお金持ちと言えるのでしょうか?

年収800万円の会社員がどのくらいいるのか、実際の手取り額など、気になる実態を探ってみました。 


はじめに、「年収800万円」のサラリーマンの数を、データを元にみていきます。
1.年収800万円のサラリーマンはどれくらい?

「年収800万」は全体の約2.7%

国税庁が発表したデータによると、年収800万円台のサラリーマン(会社員、公務員などの給与所得者)は全体の約2.7%でした。「800万円以上」では8.9%となります。

年収階層別 サラリーマンの割合グラフ

※参考→平成27年(2015年)分「民間給与実態統計調査」/国税庁

一方、サラリーマン全体の平均年収は420 万円で、男性521 万円、女性276 万円となっています。正規社員では485 万円、非正規社員で171 万円。年収のボリュームゾーンをみると、男性では300万円超400万円以下、女性では100万円超200万円以下という結果になりました。 

このことから、年収800万円のサラリーマンは平均よりリッチな生活を送れそうだと予測できます。

男性は4.2%、女性はわずか0.7%

上記のデータを男女別にみると、年収800万円台のサラリーマンは、男性では全体の4.2%要るのに対し、女性はわずか0.7%でした。

女性は出産や育児などライフステージの変化により休職や退職することが多いため、男性よりも継続したキャリアを築くのが難しいのが現状です。また、女性に多い職種は年収の天井が低めに設定されていることも多いため、男性との差が大きくなっているのだと考えられます。

年収800万円オーバーはインフラ系、金融・保険業界 

 

業種別に見てみると、年収800万円超えのサラリーマンがもっとも多いのは「電気・ガス・熱供給・水道業」などのインフラ系で、全体の37.4%を占めています。平均給与が最も高い業種だけに納得の結果です。

次いで「金融業、保険業」で26.6%。さらに、情報通信業が18.6%、学術研究・教育研究業が16.2%と続きます。

 

 

一方、もっとも年収800万円以上の割合が低いのは、「宿泊業・飲食サービス」の1.6%でした。

2.「年収800万円」サラリーマンの生活レベルは?

ここまでで、年収800万円のサラリーマンがそれなりの「勝ち組」だということがわかったのではないでしょうか。この章では、実際に「年収800万円」世帯ではどんな生活をしているのか、その実態をケース別にシミュレーションしていきます。

手取り金額は600万円前後

年収800万円の場合、税金や社会保険料が差し引かれた手取り額は600万円前後となります。手取り額は養っている家族の有無や保険料などによっても変わるので、以下では年齢や扶養家族別にシミュレーションしてみました。

表では参考数値として、サラリーマンの平均年収420万円でも概算してみました。

手取り金額シミュレーション

※利用ツール→「給与から所得税・住民税・社会保険料・手取りの簡易計算ツール – 控除入力(配偶者控除・医療費控除・ふるさと納税など)」/税理士試験と税務のメモ

年収800万円の場合、1ヶ月あたりの手取り額はおよそ50万円(ボーナスを含む12分割)ですが、扶養家族(このケースでは専業主婦と15歳以下の子供が2人いるとして概算)がいるAさんは独身のBさんより、手取り月収が約6万円高くなっています。さらに、所得税は独身の人に比べて約10万円低くなっています。

妻や子供など扶養家族がいる人は、配偶者控除や扶養控除が受けられるので所得税を低く抑えられるためです。

一方、年収420万円のCさんは、年収800万円の2人と比べて税金・社会保険料の天引き率が21.5%とずいぶん低く抑えられています。これは年収が上がるほど税金の占める割合が高くなる累進課税という仕組みによるものです。

・・・・・・・・・・・・・(転載ここまで)

「年収800万」は全体の約2.7

国税庁が発表したデータによると、年収800万円台のサラリーマン(会社員、公務員などの給与所得者)は全体の約2.7%でした。「800万円以上」では8.9%となります。

全体の2.7%しかいないんですね。

お金は幸せになるためのツールであることは間違いなさそうですが、そのお金を得るために働くのは本末転倒だと解りますか?

年頃のOLさんが「結婚したい」と言っていますが、結婚では幸せになれないです。

結婚してどうしたいか?がすっぽり抜け落ちているのです。

多くの女性が、幸せ=経済力になってしまっているため、結婚する相手を経済力で決めてしまいます。

「あなたの幸せの形と何?」

と決まっていないと、何をしてもムダです。

一生懸命仕事しても幸せにはなれないのですね。

企業などして社会的に成功しても、一時的な達成感があるだけで結局虚しくなるだけです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・(なぜ収入が上がっても幸せになれないのか


では、そもそも人が「主観的幸福」を感じる要因とは何でしょうか? 真っ先に思いつくのはお金、すなわち収入です。たしかに収入が高ければ高いほど、住居や食事、衣服や嗜好品にたくさんのお金をかけて贅沢ができます。

ところが、プリンストン大学名誉教授でノーベル経済学賞受賞者のダニエル・カーネマンは、10年に驚くべき研究結果を発表しました。それは、「感情的幸福は、年収7万5000ドルまでは収入に比例して増大するのに対し、7万5000ドルを超えると比例しなくなる」というもの。米世論調査会社のギャロップが08年から09年にかけて調査したデータを分析し、得られた結論です。

1ドル100円で換算すると、7万5000ドルは日本円で750万円。ただ、アメリカ人は日本を含むアジア諸国の人よりも金銭欲が高い傾向にあるのかもしれません。よって、日本では年収500万~600万円程度でしょうか。これは日本人男性の平均所得511万円(14年)とほぼ同じ水準です。

なぜ「収入が高いほど幸せ」とはならないのか。その理由は、お金によって満たされるのは、あくまでも「生活満足度」だけで、「幸福度」ではないからです。「生活満足度」は、「幸福」をつくる要素のひとつにすぎません。

「生活満足」は持続時間の短い感情的満足です。家やクルマ、外食などの消費で得ることができますが、次第に飽きてしまうものです。一方、「幸福」とは、「生活満足」だけでなく、長期かつ安定的に心を満たしてくれるものです。友人とのつながり、築き上げた家族、今まで歩んできた人生の歴史に抱く充実感。これらは「お金では買えないもの」だと言えます。


「生活満足度」は他人と比べられるもの、「幸福度」は他人と比べられないもの、という言い方もできるでしょう。人間の金銭欲、他人との比較欲は際限がありませんから、どんなに豪華な家やクルマを所有していても、それを超える豪華なものが目に入れば、満足度は下がります。しかし、人とのつながりや人生の充実は、他人との比較で簡単に価値が揺らぐものではありません。

平均以下の低収入では、衣食住に問題を抱え、幸福度は低くなってしまうでしょう。しかしある程度の収入――ひとつの目安として7万5000ドル――に達すると、基本的な生活には支障がなくなります。つまり、それ以上の収入は「生活満足度」を引き上げることはあっても、「幸福度」にはあまり寄与しないというわけです。

年収が高ければ「快適」であり「便利」にはなりますが、それは必ずしも「幸せ」とは関係ないようなのです。

幸福について「持続性」という観点からもう少し考えてみましょう。

経済学者のロバート・フランクは周囲との比較で満足を得るものを「地位財」、他人との相対比較とは関係なく幸せが得られるものを「非地位財」と整理しました。「地位財」の具体例は、所得や貯蓄、役職などの社会的地位、家やクルマなどの物的財。一方の「非地位財」は、健康、自由、愛情などです。この2つの違いについて、心理学者のダニエル・ネトルは著書『目からウロコの幸福学』で、「幸福の持続性が異なる」と論じています(図4)。

図では「結婚」が両者の間にあります。これは「結婚」が、「他人に自慢できる配偶者」「家庭を持っているという社会的ステータス」という意味では地位財であり、「パートナーとの絆」「家族への無償の愛、つながり」という意味では非地位財だからです。

重要なのは、地位財による幸福は長続きしないのに対し、非地位財による幸福は長続きする、という点です。「少しでも年収を上げたい」は地位財の獲得を目指す志向ですが、それでは幸福が持続しません。

それなのに、なぜ人はついつい地位財の獲得に走ってしまう――目の前にぶらさがった具体的な餌に飛びついてしまう――のでしょうか。フランクは、人間は自然淘汰に勝ち残って進化してきた生物だから、と説明しました。子孫を残すために重要なのは「競争に打ち勝つこと」。だから人間は、競争に勝つと嬉しくなるようにできている。そのため、他人との比較優位に立てる「地位財の獲得」を目指してしまう。

しかし現代社会では、生存競争にそこまで躍起になる必要はありません。平均年収を超える程度までは「地位財」を目指し、それ以降は幸福の持続性が高い「非地位財」を追求するのが、幸福をつかむ近道かもしれません。

・・・・・・・・・・・・・・(転載ここまで)

「重要なのは、地位財による幸福は長続きしないのに対し、非地位財による幸福は長続きする、という点です。「少しでも年収を上げたい」は地位財の獲得を目指す志向ですが、それでは幸福が持続しません。

それなのに、なぜ人はついつい地位財の獲得に走ってしまう――目の前にぶらさがった具体的な餌に飛びついてしまう――のでしょうか。フランクは、人間は自然淘汰に勝ち残って進化してきた生物だから、と説明しました。子孫を残すために重要なのは「競争に打ち勝つこと」。だから人間は、競争に勝つと嬉しくなるようにできている。そのため、他人との比較優位に立てる「地位財の獲得」を目指してしまう。

しかし現代社会では、生存競争にそこまで躍起になる必要はありません。平均年収を超える程度までは「地位財」を目指し、それ以降は幸福の持続性が高い「非地位財」を追求するのが、幸福をつかむ近道かもしれません。」

つまり、目に見えるものを追求している、追い求めている人は幸福度は低いのです。

ここでいう目に見えるものとは、富、権力、社会的地位、名声、資産です。

=他人からの評価といえます。

今回は幸福論について書くつもりはありませんので

「つけ麺TETSU」の話題に戻りましょう。

実は、以前住んでいた名古屋のゲートタワーにつけ麺TETSUが出店するということで気になっていたのですが、

あまりにも評判が悪いため様子を見ていました。

東京でつけ麺といえば、六厘舎かつけ麺TETSUですからね。

で、調べていくと、結局評判が悪い理由は、会社を売却してしまい経営者が変わったからだということが解りました。

・・・・・・・(資本金300万円、8年後に15億円で売却 「つけめんTETSU」創業者に聞いた、ここ一番の頑張り方

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つけ麺専門店「つけめんTETSU」を開業し、都内を中心に約30店舗を展開。年商20億円のチェーンに育て上げた小宮一哲さん。

 資本金300万円のスタートから、わずか8年後には15億円で全株式を売却し、ラーメン業界では「企業価値を500倍にした男」として知られる。

 創業当時は缶コーヒー1本買うのもためらうほどの苦境の中、1年間がむしゃらに働くことで、売上は右肩上がりで躍進したという。ラーメンドリームをつかんだ男に、ここぞというときの頑張り方を聞いた。

 「結果に結びつく」頑張りを考える

 ――小宮さんは大手衣料品会社と大手警備会社を経て、2005年につけ麺専門店「つけめんTETSU」を開業されました。経歴を見ると順調なステップアップに見えますが、独立当初からうまくいったんですか?

 いえいえ、オープンして最初の1年は、店の売り上げは年商350万円で、自分の収入はゼロという惨状でした。僕はもともとラーメンが大好きで、学生時代から各地のラーメンを食べ歩き、自作して研究を重ねてきました。味はどこよりもおいしいと自信を持っていたんです。しかし、1日に数えるほどのお客さんしか来ない日もありました。缶コーヒーすら自由に買えませんでしたね。

 ――自分では精一杯努力しているのに、その努力がなかなか認められなかったと。

 いや、僕はそうは思いませんでした。努力が十分かどうかを判断するのは、自分ではなくお客さんです。お客さんが来ないのは、それは満足させられるだけの味を提供できていなかったということ。つまり、努力が足りなかったわけです。

 いくら「頑張っている」と主張しても、結果が伴わなければ、それは頑張っていないんです。「頑張りが認められるのは義務教育まで」というのが僕の持論。それ以降は頑張るだけではなく、結果が求められます。がむしゃらに働くというのは、むやみにハードワークを続けることではありません。頑張りには「結果に結びつくもの」と「実にならない、徒労に終わるもの」があります。僕が生き残れたのは、頑張り方の違いに早くから気がつけたからだと思っています。

 ――結果に結びつく頑張りと、結びつかない頑張り。その違いはどこにあるのでしょうか。

 大手衣料品会社に入社して、店長を目指して店舗で働いていたときのことです。店舗では入社から半年で、店長を務められるだけの知識やスキルを身に着けることを求められます。そこで大変だったのが、服をきれいに畳んで陳列棚に戻す作業でした。僕は実家でも服を畳んだことないくらいだったんです。なので、誰よりも早く出社して、誰よりも最後まで働きながら必死に練習を重ねました。ところが、半年後の店長になるための試験で不合格だったんですよ。

 ――きれいに畳めるようにならなかったんですか?

 畳めるようにはなったんです。でも、試験ではチェックされたのは、店長として店舗を回すマニュアルの知識でした。洋服を畳む練習ではなく、マニュアルを覚えることに時間を費やすべきだったんでしょうね。これが結果に結びつかない頑張りです。

 焼き石を投入する「新感覚つけ麺」アイデアで店を繁盛店に 

――「俺は頑張っているんだ」と自己満足に終わるのではなく、その頑張りで目標を達成できるのかどうかを考えるべきだ、と。

 そうですね。これは仕事で大変な時のメンタルを楽にしてくれるとも思います。「俺はこれだけ頑張っている」と思うと、「何で他の人は認めてくれないんだ」という考えに陥りやすい。それは周囲やお客さんと接する中で、ストレスの種になります。「うまくいかないのは自分の頑張りが足りないからだ」と考える方が、ストレスを感じずに済むのではないでしょうか。

 ――「結果に結びつく頑張り」は、つけ麺店のスタートでどのように生かされましたか?

 味がおいしいのはもちろん大切ですが、それだけで繁盛店になれるとは思っていませんでした。なので、繁盛店にするにはまずメディアの力が必要だと。そこで効果を発揮したのが「焼き石」です。

 水でキュッと締めた麺を熱々のつけにつけるのがつけ麺のスタイルですが、食べ進めるうち、どうしてもつけ汁がぬるくなってしまうのがネックでした。そこで、キンキンに熱した焼き石を途中で入れることで、食べ終わるまで熱々のつけ汁で味わってもらうアイデアを考えたのです。

 ジューッという音と共に熱せられていくつけ汁は、お客さんを惹きつけますし、ビジュアル的にもインパクトがあります。「メディアが食いつくはずだ」という僕の見込み通り、テレビ番組の取材オファーが何件も舞い込みました。番組が放映された後、客数は倍増して、行列ができる繁盛店になりました。

 1年は人生の80分の1、その短時間の奮闘が人生のベクトルを変える

 ――しかし、メディアに取り上げられるまでの先が見えない間、何が小宮さんを支えたのでしょうか。 

逃げたくないという一心です。僕は勉強もスポーツもできてプライドが高かったのですが、高校をドロップアウトした後は、何もせず怠惰な日々を過ごしていました。その頃「負ける可能性があるなら戦いたくない」ということを認めたくないあまり、当時の僕は勝敗が決まる戦いに挑めなくなっていて。

 「何も結果を出さないまま逃げたら、あの日々に戻ってしまう」という焦りが、先が見えなくても頑張れたんだと思います。それから現在まで、何かを投げ出したことはありません。「つけめんTETSU」の成功体験が過去を払拭してくれたんです。

 ――そして現在、ニッポン元気モリモリ株式会社を設立し、創業した「つけめんTETSU』を離れました。頑張り時にしっかり奮闘したことで、今なお小宮さんは走り続けられているのでしょうか。

 そうですね。アプリを企画したり飲食店を始動させたりと、新たな成功に向かって進んでいます。「1年間がむしゃらに働くだけで人生は180度変わる」というのが僕の持論ですが、1年って人生においては80分の1なんですね。これって1.25%ぐらいでしょ? 「ここ」と決めたらとことん頑張る。そのわずかな時間を頑張れるかどうかが、人生のベクトルを大きく変えるんだと思います。

 (佐々木正孝+ノオト)

・・・・・・・・・・・・・・(転載ここまで)

「味がおいしいのはもちろん大切ですが、それだけで繁盛店になれるとは思っていませんでした。なので、繁盛店にするにはまずメディアの力が必要だと。そこで効果を発揮したのが「焼き石」です。

 水でキュッと締めた麺を熱々のつけにつけるのがつけ麺のスタイルですが、食べ進めるうち、どうしてもつけ汁がぬるくなってしまうのがネックでした。そこで、キンキンに熱した焼き石を途中で入れることで、食べ終わるまで熱々のつけ汁で味わってもらうアイデアを考えたのです。

 ジューッという音と共に熱せられていくつけ汁は、お客さんを惹きつけますし、ビジュアル的にもインパクトがあります。「メディアが食いつくはずだ」という僕の見込み通り、テレビ番組の取材オファーが何件も舞い込みました。番組が放映された後、客数は倍増して、行列ができる繁盛店になりました。」

要約すると

「メディアを使った=結局、イメージ戦略で勝ちました」

という話ですね。

売却先はというと「クリエート・レストランツ・ホールディングス

「株式会社YUNARIは2014年4月に、東証一部上場の株式会社クリエート・レストランツ・ホールディングスと資本業務提携を結びました。」

とのことです。15億円でライセンス、経営権を売却です。

・・・・・・・・(店主ブログ

恋をしてしまいます!投稿日時:2014.12.12

ちょっと気になって眼医者に行ったら、瞳孔を開く目薬を点されて、視界がキラキラしています。 見るもの全てがメルヘンチック!(笑) 今、出歩くと色んな人に恋をしてしまいそうなので、しばらくカフェで待機! 現在、品川店では『TETSU創業時の味』を限定販売中! その他の系列店では『TETSU冬の選手権』を勝ち抜いた『黒中華』を限定販売中です! この機会に是非お試しください!

・・・・・・・・(転載ここまで)

仕組みを作って売却していく。。。

創業時の飲食業への愛もへってくれも感じませんね。

「競争変数が高い業態だからラーメン店は繁盛する」と大和製作所の経営講義で学びましたが

競争変数が高いから、売れた、ヒットしたときが売り時なのでしょうね。

競争社会において、時間とともに維持することが難しくなるからです。


そっして売却後はその仕組みをセントラルキッチンに移転したようです。

セントラルキッチンにして4年間で40店舗=1年10店舗出店を目指しているようです。

・・・・・・・・・・・・・(つけ麺TETSU採用情報

  • <label class="driver">ルート配送ドライバー(業務委託契約)</label>

セントラルキッチンから「つけめんTETSU」の各店舗(大宮、浦和、川口等)へ麺やその他食材を運んで頂きます。
週2~曜日はご相談下さい。交通量や配送店舗によっても異なりますが1勤務5~6時間位で終了します。

委託費
1日 9,000円
乗務時間
12:00~19:00の間で5~6時間程度
乗務地
セントラルキッチン
住所:東京都足立区島根1-12-1
応募資格
要普通免許
その他
通勤交通費は委託費に含まれます。

・・・・・・・・・・(転載ここまで)

昨年、名古屋JRゲートタワーに出来た

「つけめんTETSU JRゲートタワー名古屋店」

ですが、タベログ3.39と高評価ですね。

ですが、googleの評価は2.3点。

・・・・・・(低評価のコメントを転載

普通につけ麺

様々なお店に食事に行くとどんな味なんだろう、美味しいといいな、と、ある程度期待をして入りますよね。
でも、入った途端、そのお店の雰囲気やスタッフさん達の態度なんかで、一気に
気分を害して味わう前からまずくさせてしまうお店も少なからずある。
このお店はまさにそれ。つけ麺と相方は中華そばつけ麺は大盛り、特盛無料のポップが

券売機からカウンターや壁などに貼られてスタッフの方に大盛りを頼むと100円プラスになると言われました。
よく見ると数箇所に張り紙があり、そちらに書かれていました。
別に100円払うのがどうのこうのではないけど同じサービス業として、この手抜きはないですね。張り紙する前にポップの上からテプラ貼ったら済むこと。しかも券売機にスタッフいてなぜ説明しない?
こう言うところにお店のお客様に対する姿勢が現れると思う。

味はつけ麺によくある魚粉タップリのタイプ。正直目新しさもなく、インパクトも感じられない。
麺のコシはしっかりで好みでした。中華そばも麺はコシがあり美味しかったけど
スープは煮干しの苦味が出て好みではなかった。時間的にすんなり入れました。
やはりビルの中にあるお店で当たり!はなかなか出会えないなー

・・・・・・・・・(転載ここまで)

食べログブロガーになりたいため、辛口コメントは書く人は減りましたね。

あと、辛口コメントを書くと、運営から訂正指導が入ります。

(実際、私が素直に書いても、訂正指導ばかりでした)

次はgoogleの口コミです。

・・・・・・・(つけ麺TETSU)

1 か月前
最初に入った瞬間の臭い。魚粉の匂いなのかなんなのかわかりませんでしだが、変な臭いがしました。
そして、バッグ等を入れるカゴが汚い。
店員の態度も悪く、味は悪くなかったのですが、残念です。
1 か月前
各地でつけ麺を食べて来ましたが、初めて20分も待ってて出てきませんでした。
時間が無かったこともあり、つけ麺を見ることもなく退店。
950円ドブです。接客も愛想なく、これまででサイテーの店。
1 か月前
テーブル周りが不衛生、スタッフもゴム手袋したまま食事を提供します。美味しくないしもう行きません。
6 か月前-
盛りが見本とあまりに違う
綺麗に麺も盛り付ける程度もできない
全部のせなのにこれですからね
まあ濃厚ではあるのかもしれないけど量産型だと思う
 ・・・・・・・・・・・・・(転載ここまで)

googleの口コミはダイレクトですね。

つけ麺TETSUを批難するためにこれらの情報を貼ったわけではありません。

かつて愛されていた、商品を目の前のお金欲しさに事業売却して

「ぼろくそに言われている」ことに果たして小宮氏が納得いくのかな?

幸せなのかな?と思うからです。

大金を手にして、名声を手に入れても、自分の作った業態、商品がこのように

「ぼろくそ」に言われて本当に幸せなのかな?と疑問に感じるのです。

金と名誉を手に入れてチヤホヤされて見返すのが幸せなのでしょうか?

小宮一哲

1976年東京都生まれ。ニッポン元気モリモリ株式会社代表取締役。高校をわずか3日で中退し、オーストラリアでのワーキングホリデーを経て大検を取得し、大学に進学。大学卒業後は大手衣料品会社、大手警備会社などで経験を積み、27歳で『つけめんTETSU』を創業。一躍行列店となり、都内を中心に約30店舗を展開するまでに成長。2014年、創業した株式会社YUNARIの全株式をクリエイト・レストランツ・ホールディングスに15億円で売却。2016年、「少子化を改善し日本を元気に!」というコンセプトでニッポン元気モリモリ株式会社を立ち上げる。

著書に『1年間がむしゃらに働くだけで人生は180度変わる』(クロスメディア・パブリッシング)。

とあります。

ニッポン元気モリモリ株式会社とは何をしている会社なのでしょうか?

・・・・・・・・・・( ニッポン元気モリモリ株式会社とは

ラジオJ-WAVEで紹介していた無料コミュニケーションアプリ「CIRCLE」。

アプリの提供会社が「ニッポン元気モリモリ株式会社」という印象的な名前だったので、調べてみました

ニッポン元気モリモリ株式会社とは

無料コミュニケーションアプリ「CIRCLE」

「CIRCLE」は、好きなことや夢中なものについて、同じ気持ちを共有出来る仲間が探せる、社会人のための無料サークル活動アプリ。身元確認済みのメンバーが集まるから、新しいサークルへの参加も安心とのことです。

肝心のアプリですが、2016年6月リリース予定ということで、具体的な身元確認方法などはわかっていません。

現在HPにアップされている画像を見る限りでは、さほど目新しさを感じないのですが、プロモーションビデオの冒頭に

「日本一、入会の難しいSNS」

と表示されているので、これがウリなのかもしれません。

新しいサークルへの参加を安心してできるよう、身元確認をしっかり行う、といったところでしょうか。 

コンセプトも理想像も、素晴らしいと思います。

が、それは、実現できたら、ですね。

無料コミュニケーションアプリ「CIRCLE」の課題

コミュニケーションアプリ運営の最大の難点は、人をどう集めるか?

これにかかってくると思います。

 参加人数が少ない = 盛り上がっていない

 この最大の難所を、さらに困難にすると思われるのは、「本人確認」。

身元確認をしっかりやるとのことですが、

個人情報を開示しなければならないとなると、ちょっと足踏みしてしまいますね。

新しい会社だと、信用も築けていないので、情報管理の点でも、心配だと思う人が多いのではないでしょうか。

 そうなると、別にこのアプリを使わなくても困らないので、人の集まりは激減すると思います。

 人を集めることと

身元確認をきちんとやること

 この相反する2つを、どう乗り越えるのか。

多くの先人が難破した、この難しい課題をどうクリアするのか、見守りたいと思います。

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必要なのは、メールアドレスだけなので、登録してみてはいかがでしょうか。

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様々なところに広告を貼って、PRしているみたいですが、ニッポン元気モリモリ株式会社は


”私たちは、『日本の人口減少を緩やかにし、少しでも早く人口を増加傾向にすること』を目的に仕事をして参ります。”

HPにてうたっています。

といいながら、やっていることは、出会い系アプリcircleを開発しているだけですね。

 

哀しいかな、実業で成功した人が虚業で成功しようとしている。

また、仕組みを作って売却でしょうか?

それが低空飛行のため、芸能人や政治家を使ってプレス発表、広告をうっています。

結局、この世の成功は一時的に幸せになるだけで不確実なものだということが解ります。

一代限りで終わっていくラーメン屋さんの方が幸せそうに思えてなりません。