創作日記&作品集

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丸山健二「貝の帆」 2

2006-03-10 21:20:47 | 読書
132ページまで読み進んだ。とにかく圧倒される。39ページ:「どうせ求めずして手に入った命ではないか」柱ではない言葉にも惹かれる。自分とは何か。流行の「自分探し」ではない。存在の根源を問われているような気がする。
1秒、1分、1時間と私たちは生きている。「生」の単位としては、やはり1日だろうと思う。作家は見開き2ページに1日を配した。これは一つの生命が誕生するまでの壮烈な日常である。
133ページ。1月9日。「おまえがあって初めてこの世が在る。この世はおまえの誕生と同時に誕生し、おまえの寂滅と同時に消滅する。命の数だけ世界があり、この一瞬一瞬のうちにも、無限大の宇宙が消えたり現れたりしている。この世はおまえのための世界だ」。もし、神が存在するなら、一つ一つの命に宿っている。


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