
生命の不思議をエスプリの効いた文章で綴る。
いつもなるほどと感心する。

今回はその9回目。哀れ、「男という「現象」2016/01/28」
―生命の基本形は女性である。そもそも38億年にわたる生命進化のうち、最初の30億年は女だけでこと足りた。
男は必要なかった。誰の手も借りず女は女を産めた。その縦糸だけで生命は立派に紡がれてきた。
(中略)遺伝子の運び屋としての男。単なる使いっ走りでよいので、女をつくりかえて男にした。
要らないものを取り、ちょいちょいと手を加えた急造品。
たとえば男性の機微な場所にある筋(俗に蟻の門〈と〉渡りなどと呼ばれる)は、その時の縫い跡である。―

(中略)で続く。
―敬愛する多田富雄はこう言っていた。女は存在、男は現象。―
そんな男を「哀れ」と感じるかどうかは人それぞれだが、ある種の実感があるのも確かだ。

女は、産んだ子供に自分の存在を感じているのかも知れない。いわば分身なのだ。

うろ覚えだが、詩人田村 隆一は「


確かに男は現象だから、子供を産まない。
