創作日記&作品集

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枕草子の現代語訳にとりかかっています

2016-01-27 13:18:02 | 枕草子
枕草子解読を脱稿して以来、急に何もすることがなくなった。
退屈って辛いですね。
二、三日前から、枕草子の現代語訳にとりかかっています。
きっかけは、朝日新聞の(惜別)伊吹和子さんを読んだからです。
「谷崎源氏」を口述筆記し、晩年の創作活動を12年間ささえた。
その他、「川端源氏」との関わりについても書かれています。
その記事を読んで自分も俄然やる気になりました。
文豪二人が「源氏」なら、僕は「枕草子」だ。清少納言もすばらしいのだ。
「枕草子解読」は逐語訳です。正確に言葉を伝えるのを第一としました。
今度は、内容と日本語に重点を置き、楽しい「枕草子」の現代語訳が出来ればと思っています。
キーワードは「をかし」。
その為には自分も「枕草子」を楽しまなくちゃ。
第一段を見せますね。アンダーラインの部分は追加または推敲です。
一段 春は曙 
 春は曙(あけぼの)。
 次第に白んで行く山の稜線は、少し明るく、紫がかった雲が、細くたなびいている。
 夏は夜。
 満月の頃は言うまでもない。また、闇夜もいいものだ。蛍が沢山飛び交っているのは、闇が深いほど美しい
反対に、蛍のほんの一つ二つが、ほのかに光りながら飛んで行くのも、素敵だ。何もなく、ただ雨が降っているのも、静かでいい
 秋は夕ぐれ。
 夕日が落ちて、山の端に大層近づいた頃に、烏が寝床へ行くと、三つ四つ、二つ、三つなど、飛び急ぐのさえ、しみじみとした風情がある。まして、雁などの列(つら)なったのが、とても小さく見えるのは、とても美しい。日が沈み果てると、風の音、虫の音(ね)など聞こえはじめる。また言いようもなくすばらしい。
 冬は早朝。 
 雪の積もった朝は、言うまでもない。霜がとても白いのもよい。そうでなくても、とても寒いので、火などを急いで熾(おこ)して炭を持ち運ぶのは、実に冬の朝らしい。昼になって、暖かくなり、寒さが和らいで、火桶の火も、白く灰がちになってしまうのは、つまらない