いかりや爆氏の毒独日記

最近の世相、政治経済について「あれっ?と思うこと」を庶民の目線から述べていきたい。

「財務省の罠」について、

2012-11-07 18:08:58 | 日記

 森ゆうこ参議院議員より、同僚の若手の俊英、中村哲治参議院議員作成の
「財務省の罠」プロトタイプ版第一稿:
 http://data.tezj.jp/2012-1101mof_wana_01.pdf
を知らせていただき、以下ののコメントを投稿しました。

 最初から第4章 国際収支と「国の借金」のところまで読みました。さすが、党の将来(いや日本の将来)を嘱望される中村議員だけによく勉強されておられ感心いたしました。
 僭越ながら、当方の意見を述べさせていただきます。

第四章 国際収支と「国の借金」について

中村議員が仰るとおり、”「もう国の借金が1000兆円もあるのだから、もうすぐ国家財政は破綻する」とよく言われます。しかし、そもそも「国の借金1000兆円」という表現は本当に正しいのでしょうか。”・・・私はもっとはっきりと「この国には、借金は存在しない」と敢然として主張すべきだと思います。

 「日本の借金」の場合は、所謂「借金」の範疇に当らないと思っています。私は自分のブログで解りやすくするために、次のように述べております。

 日本の借金の場合、家計を共にする家族で父ちゃん(政府)がお母ちゃん(国民)から借金をするようなものです。借金の返済期限(償還期限)が来れば、元金と金利分を返済いたします。

 この家庭の家計簿でみれば、元金が返済された外に金利分が増えたことになります。井戸から毎年バケツ10杯分の水を汲みあげて、時期が来ればバケツ10杯プラス1杯(金利分)を同じ井戸に戻していることと同じです。これを毎年繰り返しているだけです。この家庭では、家計が金利分だけ増えていきます。日本の国債は殆ど日本国内で消化されて循環している。

 ギリシャと日本の借金の違い
 ギリシャの借金は対外借金です、日本の場合は対外借金どころか、世界一の債権大国です。財務省公表の資料によれば、「平成23年末現在本邦対外資産負債残高」は、資産合計 582兆円 負債合計 329兆円  差し引き純資産合計 253兆円もあるのです。世界一の金持ち大国です。

 現状の日本の借金を、所謂「借金」の範疇に入れるのは誤った認識であると思う。

 政府は当たり前ですが、営利事業をやっていませんので、いったん借金すると返済財源をもたない政府は、新たに国債(借金)を発行して、借金を肥大化させていきます。仮に、大幅な消費税増税によってプライマリーバランス(均衡財政)になったとしても、肥大化した借金をどうして返済できるのでしょうか。ましてや、景気が回復すれば、金利が上昇するのは避けられない。そうすれば、黙っていてもこの借金は雪だるま式に増えていきます。

 借金の返済のために新たな借金をして返済するのは、サラ金の返済の場合に新たな借金を重ねることと同じ、たちまちサラ金地獄に陥ります。国家は営利事業はやっていないので返済手段をもたない。だが、国家独自の通貨発行特権をもっている。これこそ国家の国家たる所以じゃないですか。

 中村さんは、政府紙幣発行については懐疑的ですが、これまでの国債の償還期限がきたものは、新たな国債の発行で償還すること自体が、政府紙幣の発行とみなせばいいのではないでしょうか。それを借金の上積みに見立てることでは、借金が借金を生む蟻地獄に陥って行く。これこそ自己矛盾だと思う。

「第三章 国債の発行には限界があるのか?」について、

”「この10年間、国債暴落論をおっしゃってきた藤巻先生は通貨のことを分かっていらっしゃらないのではないか」という結論に達しました。
財務省にしても、藤巻氏のような国際金融の現場にいらっしゃった人が、国債暴落論を唱えていれば、世論誘導も可能です。しかし、いずれにせよ、財務省にも国債崩落論者にも、きちんと論理的に詰めていただく必要はあります。”

 藤巻氏に限らず、国債暴落論を説く政治家やジャーナリストが危機を煽りたてています。たとえば民主党の仙谷氏は「今、増税しないと日本がギリシャのようになる」「累積債務額が1000兆円を超える財政の中で、国民の生活がどこまで続けられるのか」などと、根拠のないアジテーションを振り撒いていました。マスコミでも似たようなことを言っています。

 約2年前の話ですが、
 テレビ朝日の報道ステーションでも、コメンテーターが「ゆうちょ、かんぽの運用先は80%が国債であり、国債が暴落したらどうするんでしょうか」という国民の不安を煽るようなコメントをしておられました。私は次のような反論を同番組に投稿しました。

”どうして国債が暴落する恐れがあるのですか? 国債の暴落を心配するのであれば、その根拠を説明するべきです。
 日本の国債は「円」そのものじゃないですか。国債だけが単独に暴落するなんてことはあり得ませんよ。国債の暴落は「円」の暴落を意味します。「円」は現在、世界の通貨のなかで最も安定信頼されています、だから円高になっているんじゃないですか。
 ゆうちょ、かんぽの、最も安全確実な運用先としては、国債以外にどこがあるのですか。日本政府は小泉政権のときに、外貨証券(その殆どが米国債)を合計40兆円以上購入しています。その米国債が約30%近く暴落しているのをご存知ですか。ドル安による目減りです、その損失額は莫大な金額になります。そのことには触れず日本の国債の不安を煽るのはお門違いではないでしょうか。もし、ゆうちょ、かんぽで米国債を購入していたら、膨大な損失が発生しています。”

武山祐三の日記 :

 藤巻健史氏は国の財政の事は全く分かっていません。私は東京での資金運用のセミナーでその事を正すために、辛辣な質問を投げてみました。その時、それらしい回答はありませんでした。G・エドワード・グリフィンの『マネーを生みだす怪物』を彼こそ読んで欲しいものです。

藤巻健史氏の理論 http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2012/06/post-446.php

いかりや:

 藤巻健史氏の理論??? 論評に値しません。冷泉彰彦氏がまともにつきあっているみたいですが・・・気の毒に思う。藤巻氏は博打(マネーゲーム)のスペシャリストでしょう? 

 

 



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4 コメント

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邂逅 (木綿)
2012-11-09 06:19:42
 生きていると、死んだと思った人が生きているのに出くわして驚かされることが、時々ある。

 子供の頃、山本有三が死んだというのを新聞記事で見て、「まだ、生きていたんかいな。」と思ったのが最初だったと思うが、その後、岸信介とか井伏鱒二とか、なんどか、へぇっと思わされた記憶がある。作家の場合など、故山本夏彦氏は「作家は二度死ぬ」など、うまいことをいった。

 最近では自民党総裁に奇跡のカムバックを果たした人がいるらしい。伝統的日本文化としては、あってはならないだと思う。一度見限ったファンが、どんな顔して会えばいいのか、対応に困るじゃんかなぁ(笑)。

 で、藤巻氏。この人は、ディーラーとしては、とうの昔に死んでいる。というか、本当に生きていたのかすら、怪しい(大笑)。お化けの話に耳を傾けるのは、落語のときだけでいいと思う。

 最後に、中村議員。政治家が財務省に真っ向から物申すってのは偉いよね。言っても何の特にならないどころか、不利なりまくりなのが、この国だった。時代が変わ
ってきているんだろうな。

 
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遊び人川柳(宴会編) (明け烏)
2012-11-09 07:23:09
宴会で 俺の席だけ 女がいない(これは寂しいですよね~)

気が付けば いかりや師には 二人いる (想像上であっても腹が立ちます)
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re:宴会編 (いかりや)
2012-11-09 10:34:31
想像であっても腹が立つ?
 
想像じゃないぞ、これは事実だ(笑)。

娘が再婚した。先日双方の家族と銀座で食べて飲んだ後に、皆で写真を撮った。

その写真に娘の再婚相手のお母さんの左手がそっと、わしの左肩の上に乗っていた。

古希の爺に婆さんが二人、わしも忙しい(笑)。
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訂正 (いかりや)
2012-11-10 13:35:11

古希にあらず→喜寿です(苦笑)。
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