いかりや爆氏の毒独日記

最近の世相、政治経済について「あれっ?と思うこと」を庶民の目線から述べていきたい。

アメリカの正義・・・中国の正義、

2012-09-18 19:48:04 | 日記

johmodoki: 

 >カダフィ逮捕後、彼に抗弁する機会を与えずに殺害した。

 またもやアメリカは・・・古くは革命家ゲバラ、最近ではビンラディン、自国に不都合な(=語らせたくない)人物を拘束するとその場で殺害するという出来事が繰り返されていますね。

 よく言われるように血塗られた建国の歴史(本来の住民、インディアンの殺害を通じた西部開拓)を持つアメリカという国では、「人命を奪う」ことへのハードルが極めて低いのでしょうか。

 他国民のみならず、自国の兵士も消耗品のように考えていると言っても過言ではないような気がします。突然の空爆に始まって戦争状態を誘起してきた国、自国兵士の犠牲は必然となります。犠牲になった兵士を英雄として処遇しようが無意味なプロパガンダ、当人や家族にとって取り返しがつく出来事ではありません。

 日本はまだ取り返しがつく状況と思いますが、このままズルズルベッタリ米国に隷従して取り返しがつかない状況になることを危惧します。通りがけさんが常々仰っている「日米地位協定破棄」への努力も極めて重要と思いますが、米国離れを目指す政府がいつまで待っても誕生しない現状があります。

 次の総選挙が始まるまでに、各政党の(国民に迎合する表向きの姿でない)姿勢を粘り強く見極めたいと考えています。

いかりや:

 カダフィやビンラディンは逮捕後、弁護士も付けられず、何ら抗弁する機会を与えず殺害した。そこには欧米流の「自由や人権」などという社会の基本的正義が機能する余地は全く働いていない。

 社会正義について、マイケル・サンデル教授の講義「ハーバード JUSTICE(正義)灼熱教室」と題するNHKの番組(教育TVで今年4月4日~6月20日毎週日曜午後6時~7時放送)を思い出した。

 NHKの番組紹介(番組概要)によれば、サンデル教授の授業は、アメリカ建国の歴史よりも古いハーバード大学の歴史上、履修学生の数が最高記録を更新した超人気授業だったそうである。

”サンデル教授は、私たちが日々の生活の中で直面する難問において、「君ならどうするか?何が正しい行いなのか?その理由は?」と、学生に投げかけ、活発な議論を引き出し、その判断の倫理的正当性を問うていく。・・・世界の若き頭脳たちの堂々たるディベート能力、知的探求心、考える力など、世界最高レベルの知的エリートの能力は、私たちに強烈な知的刺激を与える。さらには、宗教、人種、貧富など複雑に入り組んだアメリカ社会の構図を読み解く糸口にもなる。”

 ”彼の第一回目の講義は「殺人に正義はあるか」:【Lecture1 犠牲になる命を選べるか 】【Lecture2 サバイバルのための殺人】などでは、 私たちの道徳的な根拠は、多くの場合矛盾しており、そして、何が正しくて、何が間違っているのかという問題は必ずしもはっきりと白黒つけられるものではないことを明らかにしていく。”というのだが、サンデル教授流の言説を展開すれば、黒いものでも白い解釈が成り立つことになる。

 私は、出だし部分をほんの少しだけ視聴しただけで、視聴する気力を失った。むしろ、どうしてこんな授業がアメリカ人の若者に、そんな人気があったのか理解に苦しむ。

 個々のケースバイケースをあげて若者たちに問いかけるやり方が彼らの知的刺激や知的探究心を大いにくすぐったのかもしれない。

 結局、この授業の肝(きも)は、知的エリート(負けず嫌い)たちの相手との論争に負けないためのディベート能力を磨くことに大いに役立つからではないだろうか。

 真の正義というものがどのようなものであるかは、因って立つ社会規範にもよるが、米国の「正義」は強者の押し付けがましい傲慢さがあり、アメリカの原住民を殺戮した醜悪な歴史の深刻な反省を土台にしたものでない限り、ご都合主義の域を出ない。

 中国の反日デモ、全土で100箇所に及ぶという、ショーウインドウを破壊し、日本車を叩き壊し、建物に火をつける暴徒化した民衆に、中国では愛国無罪という原則があるという。愛国のためなら、暴力も犯罪をも許容するのが中国流正義(笑)?尖閣の領有には、中国にも言い分がある。今回の件では、誰が得をして誰が損をしたのだろうか。

 昨日17日、訪日中のパネッタ米国防長官は「アジア太平洋地域の領土紛争が、他国を巻き込む衝突を引き起こすことを憂慮している」と述べた。だが、彼の顔は笑いが止らないのか、ニコニコしていたのが気になった。「これで、日本国民もやっとオスプレイ配備を認めることになるだろうな、よかったよかった」とほくそ笑んだのだろうか。

 これだけのこの騒動の引き金を引いたのはアメリカのポチ、いつもならワンワン吠えるのに、いまのところダンマリを決め込んでいる。