いかりや爆氏の毒独日記

最近の世相、政治経済について「あれっ?と思うこと」を庶民の目線から述べていきたい。

為替によって首を絞められていくニッポン(続きⅢ)

2010-10-22 15:25:52 | 日記

 今回もしつこく前回の続きを書きます。
 日銀が10月5日に発表した""「包括的な金融緩和政策」の実施について""は、冒頭に、
1.日本銀行は、本日、政策委員会・金融政策決定会合において、金融緩和を一段と強力に推進するため、以下の3つの措置からなる包括的な金融緩和政策を実施することとした。

その目的を ""金融緩和を一段と強力に推進するため""としている。

3つの措置とは、
(1)金利誘導目標の変更(全員一致)
無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0~0.1%程度で推移するよ
う促す。

(2)「中長期的な物価安定の理解」に基づく時間軸の明確化
日本銀行は、「中長期的な物価安定の理解」に基づき、物価の安定が展望できる情勢になったと判断するまで、実質ゼロ金利政策を継続していく

(3)資産買入等の基金の創設
国債、CP、社債、指数連動型上場投資信託(ETF)、不動産投資信託
(J-REIT)など多様な金融資産の買入れと固定金利方式・共通担保資金供給オペレーションを行うため、臨時の措置として、バランスシート上に基金を創設することを検討する。

 上記三つを注意深く読むと、日銀の企み?が透けてみえる。勘ぐりだが超円高の下、米隷属内閣の菅政権下では日本経済は最早当分回復しないことを先読みして、それでは今後どういうことが起きるかを想定すると、上記(3)に書いている””国債、CP、社債、指数連動型上場投資信託(ETF)、不動産投資信託(J-REIT)など””を保有する外資を含めた機関投資家や金持ちに売り込まれる恐れがあるその暴落防止のために「日銀はその受け皿になりましょう」ということではないかと推測する。

(2)では、わざわざ””「中長期的な物価安定の理解」に基づき、物価の安定が展
望できる情勢になったと判断するまで、実質ゼロ金利政策を継続していく””としている。
””物価の安定””ってどういうことですかね?つまり、菅政権下では、デフレは克服できないので、「超低金利は続きますよ」ということでしょ? ””外資の皆さん、「円」は円安にもなりませんから、「超低金利の日本円」を安心確実な利殖用にお使いください””と言っているようなものではないか。

 バブルの頃、銀行員たちは、普通のサラリーマン宅まで訪問して、「金を貸すからとあちこちの土地・不動産買いを煽った。その背後に日銀の政策があったからに違いない。バブルはそれが継続している間は、大きな問題ではない。問題は膨らんだバブルを急激に破裂させたことである。バブルを潰したのは日銀だけではない、当時の大蔵省が日銀と共謀?して「総量規制」なるものを実施して、地価を暴落させた

 日銀の頭(当時は三重野総裁)には、ソフトランディングということは毛頭なく、金利を急速に上げていった(当時、公定歩合2.5%→6%)。バブルの頃一時、株価(日経平均)は約39000円にもなったが、低落した株価は2003年4月には五分の一の7800円台になった。2007年7月には18000台をつけたが、リーマンショック後、一時7100円台に急落、現在は9500円前後(バブル時高値の四分の一、リーマン・ショック前の約二分の一)である。

 一方、アメリカは日本のバブルの頃D/J(NYダウ)は2500~2700ドルだった。米国のバブルと言われるサブプライム問題発生前の2007年10月には1万4,000ドル台(5倍以上)をつけたが、現在は1万1000ドル付近(米国バブル時の四分の三)である。

 株価は経済を映す鏡である日経平均は、現在バブル時の最高値の四分の一である。現在のNYダウ平均は、米国バブル時の四分の三である。
 通貨はその国の信用力であり経済力を反映するものである。米国はバブルの頃(2007年代)NYダウ1万4000ドル→現在約1万1000ドル日経平均高値は18000円台→現在9500円前後、当時為替は1usドル115円~120円→現在81円である。経済力を映すもう一つの鏡はGDPである、既述したが米GDPは1995年当時より現在約2倍、日本は約0.95倍である。

 米国経済力より遥かに経済力の低下した日本の通貨「円」がUSドルに対して高くなる理由はないのである。逆に円安にぶれるほうが合理的であり、150円~160円になっても決しておかしくはない。にもかかわらず、超円高とは・・・・つくられた円高と言わねばならない。日銀は、円高に手を貸す「日本経済の貧乏神?」である。

蛇足: 日銀はバブルを、高金利によって「これでもかこれでもか」と徹底的に日本経済を叩き潰した。もうこれで大丈夫と思って、円高の下1995年以降今度は、全く逆に超低金利政策と量的緩和策を採った。すべては日本経済のためではなくアメリカのため外資のためだったのだと思われる。やはり、アメリカの言う通りにならない小沢氏が邪魔だ、どうしても小沢を排除しておかねばならない。そのための執拗な小沢攻撃が続くのだろうか?