いかりや爆氏の毒独日記

最近の世相、政治経済について「あれっ?と思うこと」を庶民の目線から述べていきたい。

日銀、再びのゼロ金利政策の摩訶不思議・・・

2010-10-14 22:25:52 | 日記


  先月15日に円売りドル買い介入したときは、1usドルが83円を切るかどうかの段階で介入した。一時85円台をつけたが、当時指摘した通り介入効果は一時的で本日現在(10月14日)は、逆にさらに円高が進み、ロンドン市場ではで80台に突入した。「円」は投機マネー化している。「円」は機軸通貨ドルの上で浮遊している、アメリカ次第で「円」はいかようにも変動する。

 ご存知の通り、日銀は10月5日、金融政策決定会合で政策金利を現行の年0.1%程度→0~0.1%程度に引き下げ同時に資金を供給するための「量的緩和策」を決めた。事実上のゼロ金利政策である。皮肉にも、これを契機としてさらなる円高へと進行が始まった円高だけではありません、ここのところの「金(ゴールド)」の値上がりはすさまじい(ここ1ヶ月でオンス当たり約130ドルアップ)。

 日銀は4年3カ月ぶりにゼロ金利政策を事実上復活させ、新たな量的緩和策も打ち出したのである。しかもゼロ金利を消費者物価の上昇率が1%程度となるまで継続するのだという。これまで以上に低金利の資金が金融機関に出回る。これをどう生かして、消費や企業の設備投資に結び付け雇用を回復するかが問われる。

 だが、残念ながら、日銀のゼロ金利政策と量的緩和は、全く希望は持てない。1995年9月から始まった日銀の超低金利政策と量的緩和が、日本経済に全く効果がなかったことをまさか日銀が知らないはずはない、なぜ同じ轍を踏むのだろうか。

 ゼロ金利にしたところで円高の歯止めにはならない、むしろ逆効果であるゼロ金利で喜ぶのは、外資(はげたかファンド)じゃないですか。彼らはタダ同然の資金を借りて投資する先は、低迷する日本の株式市場ではなく、高い経済成長が見込まれるインドや中国の株式市場だろう。彼らからみれば、これから先さらにドル安が見込まれる危ないドルを借りるよりも「円」を借りるのは当然の成り行きである。

 彼らが金利ゼロの円を借りて運用したがるのは当たり前、だから円に殺到する、従って円はさらに高くなって行く。その結果が上述の「皮肉にも、これを契機としてさらなる円高へと進行した」ことを如実に表しているしかも、消費者物価が1%程度となるまでゼロ金利政策を継続するとの、おまけ付きのゼロ金利政策である。「外資(はげたか)さん、どうぞ安心して日本のお金を使ってください」というメッセージを送っているようなものである。日本の消費者物価が1%程度までゼロ金利政策を続けてくれるというのだから、笑いが止らないだろう。円高が進めば、消費者物価は上がりっこないじゃないですか。リスクなしで安心して借りられる、日銀は一体何を考えているのだろうか。

 ここのところの「金(ゴールド)」の急激な値上がりも、日銀のゼロ金利政策がもたらしたものに違いない。株式投資よりも、「金相場」が過熱しているのである。

 いくらゼロ金利にしても、量的緩和をしても、日本国内にはその金の投資先がないのが問題なのである、需要がないからである。

 菅首相は14日夜、ロンドンの外為市場でドルが一時81円を割り込み、15年ぶりの円高水準となっていることについて、「為替が急激に変動することは好ましくない」と懸念を表明した。彼は自分たちがしでかしたことを理解する能力がないらしい。