猫研究員の社会観察記

自民党中央政治大学院研究員である"猫研究員。"こと高峰康修とともに、日本国の舵取りについて考えましょう!

「共謀罪」は、結局継続審議―民主の反発で

2006-06-03 04:32:06 | 訴訟・裁判・司法
 「民主党案丸飲み」というとんでもない形で決着しそうだった共謀罪を創設する組織犯罪処罰法改正案は、結局継続審議になった。当然といえば当然である。もっとも、私は、そもそも与党側の修正案どおり強行採決すればよかったと思う。
 「民主党案丸飲み」に反対する理由は、『「共謀罪」民主案丸飲みは論外』で詳細に述べたとおり、民主党案は国際組織犯罪防止条約に定められた内容に反しているからである。与党側はそれを理由に民主党案にこれまで反対してきたのだから、今さら「丸飲みする」などといっても民主党が反発するのも理解できないこともないし、なまじ「理解」されて条約の内容を満たさない形で通るよりもよかったと思う。ただ、国会運営としてはうまくなかったと思うし、ただでさえ一部からは胡散臭い目で見られている共謀罪のイメージが益々悪くなったのは、戦略として大失敗である。どうせ継続審議と決まったことだし、組織犯罪防止の重要性と共謀罪創設の意義について、腰をすえて丁寧に説明すべきであろう。



(参考記事)
[共謀罪、継続審議も=与党の「再改正論」に民主反発]
 民主党は2日午前、国対役員会を開き、共謀罪を創設する組織犯罪処罰法改正案の同党修正案を与党側が全面的に受け入れると表明した問題について協議した。その結果、与党が改正案成立後、当初の政府案に近い形で再改正する可能性があるとして、2日の衆院法務委員会での採決には応じないことを決めた。これを受け与党は国対委員長会談を開き、民主党が拒否する場合は採決を強行せず、継続審議とする方針で一致した。 
(時事通信) - 6月2日15時1分更新


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2 コメント

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Unknown (杉並の純一郎)
2006-06-03 11:22:43
共謀罪 丸呑み出来ない 民主党



題をつけたら川柳みたいになりましたが、この問題、私は自民党の対応が悪かったとは思えません。国際条約に対応できないがそれに変わるものをつくり、ワークするかどうか様子を見る、駄目なら変える。その程度で良いのでは??結構難しい問題ですよ、この共謀罪は!私はまだ自分の中で結論がだせないでいます。
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コメントありがとうございます (猫研究員。=高峰康修)
2006-06-04 04:12:44
>杉並の純一郎さま

川柳(題名?)うまいですね!

「国際条約に対応できないがそれに変わるものをつくり、ワークするかどうか様子を見る、駄目なら変える」というのは一案ではあります。ただ、奇策に打って出るにしては、根回しが足りなかったのは間違いないところでしょう。誠実・実直そのものの細田さんにそれを求めるのが酷なのかもしれません。
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