猫研究員の社会観察記

自民党中央政治大学院研究員である"猫研究員。"こと高峰康修とともに、日本国の舵取りについて考えましょう!

期待が持てる「麻生外交」

2005-11-02 16:24:42 | 外交・国際問題全般
 米軍再編と北朝鮮問題が現下の外交上の最重要課題に位置づけられることは異論がないだろう。当ブログでも積極的に取り上げてきた話題である。それらについて、麻生外務大臣がマスコミとのインタビューで的確な認識を示してくれた。とりわけ「六カ国協議を行っているときに日朝だけフライングはできない」との発言は素晴らしい。友好とか国交正常化といえば錦の御旗になりがちだったわが国の風潮とは一線を画するものである。また、在日米軍再編の成否が日米同盟に与える影響の重要性についても改めて強調した。そのほかの問題に関しても首肯できる方向性を示している。詳細は以下の参照記事をご覧ください。「麻生外交」には期待が持てると実感できるのではないだろうか。

(参照記事)
[麻生外相 拉致と核、包括的に解決 米軍再編「地元説得に全力」]
 麻生太郎外相は一日夕、外務省で産経新聞などのインタビューに応じ、北朝鮮問題について「隣に核とそれを搬送する技術を持ち、不法に国民を拉致する国が存在する事実は極めて由々しき事態だ。(六カ国協議参加国の)他の五カ国とは立場が違う。拉致家族が帰ったから核問題はいいということにはならない」と述べ、拉致問題と核問題の包括的な解決を目指す考えを示した。
 麻生外相は、日朝政府間対話について「六カ国協議を行っているときに日朝だけフライングはできない」と述べ、拉致問題が解決しても核問題が前進しない限りは日朝国交正常化は難しいとの立場を強調した。
 在日米軍再編問題に関し、日米間で合意した中間報告に対し、基地を抱える沖縄県などが反発していることについては「一刻も早い解決が大事だ。(最終報告をまとめる)三月までにできなければ、事態はもっと深刻になる。説得に全力を挙げる」と述べた。
 十二月に期限が切れる自衛隊のイラク派遣延長問題では、「イラクが安定することで石油市場は安定し、日本の国益に資する。(現地の治安)状況を勘案し、国益を踏まえて判断する」と語り、現時点での明言は避けた。
 また、靖国神社参拝については「基本的に宗教問題だ」とした上で、自身の参拝は「いろいろなことを考えて適切に判断する」と述べた。
(産経新聞) - 11月2日2時42分更新


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2 コメント

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何か自虐的に大勘違いしている人が多いですけど・・・・ (tsubamerailstar)
2005-11-02 20:33:31
安堵したような大野長官と対照的に険しい表情のラムズフェルド長官の表情が印象的でしたが、色んな意味で今回の日米同意を「押し付けだ」等と大勘違いしている阿呆が多すぎます。

まず、この件は日本が同盟国としての信義に背くように長年ズルズル先延ばしにしてきたという経緯を全く忘れてます。今回だってローレス国防副次官があれだけ妥協したからまとまったのであって、実際実行に移す段では一つでもずれたり、滞ったりしたら同盟変革全体に致命的になるということです。またまた不渡りというのではもはや同盟の相手としての資質を疑われても致し方ないですし、それは日本の存亡に直結するということです。

具体的には先日研究員様が書かれていたような特措法による手続きの簡素化を図ることと、もはや政治判断で強引に進めていくのは止むを得ないと考えています。不良債権処理と似たような先送りの利子が随分たまっているのですから、止むを得ないことです。



【読売】在日米軍再編合意に対する批判は受け入れない=米国防長官

http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1469576/detail



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tsubamerailstar様へ (猫研究員(高峰康修))
2005-11-02 23:21:43
全くもっておっしゃる通りですね。

「不渡り」や「不良債権」というたとえは分かりやすいですね。しかも、合意内容は「押し付けられた」ではなくて日本案を米側に「押し付けた」というのに…。「在日米軍再編合意に対する批判は受け入れない」という米国防長官の発言ももっともです。逆に、それだけ沖縄を戦略拠点として重視する米側の強い意志と決意を痛感しました。
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