法人営業に最適な『理詰めの営業』で日刊工業新聞社賞受賞の中小企業診断士 齋藤信幸の営業力強化手法 <情報デザイン>

営業自身のシンになる営業手法を確立し、自信に。営業案件の可視化と営業の行動管理を実現。特にコンプレックスセールスに最適。

会議設計 - 営業以外の日常業務に活かす(5) - 役者を揃える

2023-12-03 19:44:35 | 会議設計
ここでは「日常業務にどう会議設計を活かすか」をお話していますが *****以下の文章は。以前ご紹介したコンプレックス営業を対象にした会議設計の記事です。

さて、1:1の会議の場合を除き、シナリオにはゴール達成の応援団となるべき登場人物(役者)がいるはずです。

例えば、営業の説明を補足してくれるエンジニアや予め仕込んでおいて「なるほど」と言ってくれる顧客側の役者。

打合せには受け身なものもありますが、自分が能動的に仕掛けた打ち合わせは、シナリオのある劇です。

先週も使ったお父さんの小遣い値上げの話に子供させて、

「お父さんがかわいそう」と言ってもらってはどうでしょう。

奥さんも軟化するかもしれません。

「子供を巻き込むな」と怒鳴られるかもしれませんが。

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「できる営業」は、会議のゴールを達成するまでの議事進行のシナリオが頭の中にできています。それまでの経験と訓練から導かれるもので、シナリオだけでなく会議を進めるための問題点や不足している情報なども即座に整理できます。



シナリオを考え、それが決まったら、「最大のゴール」を達成するために必要な人をリストアップし、会議への出席を依頼します。

会議への招集を担当者に任せるのではなく、営業自らキーパーソンに連絡し、出席を依頼すべきです。そのためには、キーパーソンに事前に会い、良好な関係を構築しておく必要があります。

相手任せではなく、営業自ら積極的に、能動的に会議をプランし、営業ステップを前に進めるように策(戦略というほどではない)を練ります。

さて、ビル管理の事例について考えます。

この事例では、顧客から打診があった翌週に顧客V社と打ち合わせを行います。目的はRFPへの参加の可否決定に必要な当該案件の詳細情報の収集および参加する場合の戦略立案に必要な情報の収集です。

前々回の記事に書いたように、

Step2の打ち合わせで調査・確認しなければならないのは、
・案件の内容:最初のV社からの電話で、大まかには聞いているでしょうが、RFPの対象となる物件、業務範囲など案件の内容を確認
・スケジュール:RFPの資料の入手から提出、受注した場合の業務実施時期の確認
・RFPの条件:三社見積りか、競合はどこか

「もっと重要なこと」は、
・V社が現在のベンダーに満足しているか
・満足していないとしたらどんな点か
・満足している場合、ベンダーを変更させることができるか
といった点を確認することです。



さて、V社との打ち合わせでは、V社の担当者だけがいいのか、上司にも出ていただいた方がいいのか、どちらが詳細情報を聞き出せるか、営業の判断が求められます。
もちろん、こちら側も日ごろ接している営業だけがいいのか、上司や他の部署の人も出席すべきか、などゴールを達成するための「役者」を考える必要があります。

ちなみに、上記のような調査項目のうち「もっと重要なこと」についてメールで聞いても、回答してこないでしょう。証拠が残るようなことはしたくないからです。

新型コロナ騒動の中、面談は難しいかもしれません。最低でも電話会議を行い、ゴールを達成できるように「会議設計シート」を用いて準備しましょう。

次回は、「相手の期待を予想する」です。


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