法人営業に最適な『理詰めの営業』で日刊工業新聞社賞受賞の中小企業診断士 齋藤信幸の営業力強化手法 <情報デザイン>

営業自身のシンになる営業手法を確立し、自信に。営業案件の可視化と営業の行動管理を実現。特にコンプレックスセールスに最適。

理詰めの営業 / 会議設計:クロージングテクニックは役立つか

2020-03-13 23:07:01 | 会議設計
クロージングとは、顧客に何らかの決断やコミットメントをさせる営業の言動のことです。も少し言葉を加えると「何らかの決断やコミットメントを促す営業の行動で、これに対する顧客の反応が、承諾か拒否かのいずれかであるもの」となります。

クロージングにはいくつかのテクニックがあります。顧客にデモに参加してもらう場合を例に取ってみますと、

推定承諾法:「デモのサンプルは、私の名刺の住所まで送ってください」など、いかにも顧客がデモの実施に合意したかのような話をします。
二者択一法:「デモは7月末がいいですか、それともお盆明けの8月末がいいですか」
立見席法:「今、決めていただかないとデモのスロットが埋まってしまい、次のチャンスは4か月後になります」
ラストチャンス法:「再来月からデモは有料になります。今がチャンスです」
注文書空欄記入法:まだ、買う気も示していないのに、注文書に書き込んで購入に持ち込む。

クロージングのテクニックは、果たして役に立つのか。小型の商談では、平均取引時間は短縮され、商談成功率も上がります。しかし、大型商談では、営業は顧客の情報を収集したり、ニーズを育成したりする時間が必要であり、取引時間そのものの短縮は望みません。

また、顧客も購買のプロであり、営業がありふれたテクニックなど使うと、腹の中で「みくびってんじゃないよ」と思ってしまいます。クロージングテクニックによりプレッシャーを受けて決断した場合よりも、自分の自由意思で決断をしたと思った時の方が、販売後の顧客満足度は高いとの研究結果もあります。大型商談の場合は、売って終わりではなく、その後も長い付き合いが続くので、販売後の顧客満足度の高いアプローチを取るべきです。

繰り返しになりますが、大事なことは顧客のニーズを育成することです。切実なニーズがあれば、クロージングテクニックは不要です。

JR大阪駅北口の新しいビルのガチャショップ。販売員はいらない。でもこれを置いてもらうための営業には「理詰めの営業」が必要。

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