マーケティングの話は、一先ず終了とさせていただき、今回から、『理詰めの営業』の話に移ります。
一般的に、営業には一年間の売上目標や新規顧客開拓の目標を持たせます。売上目標は会社全体の目標を事業部、部、課、そして個人へと落とし込んだ数字です。新規顧客開拓は、いままで販売できていない顧客や業種などをターゲットにした営業、あるいは、新分野への進出です。
私がいたK社(半導体製造向け計測装置メーカー)では、ベースサラリーの他に売上げに応じたコミッションを払っていました。ただし、ベースサラリーの1.5倍までといったように上限は決めていました。また、新規顧客開拓に関しては成功度に応じてスポットボーナスを払う仕組みにしていました。例えば、顧客からデモ依頼が来てデモが成功すれば10万円、見積依頼が来れば15万円、受注できれば50万円といった具合です。受注までに時間がかかる製品でしたので、途中の段階でもスポットボーナスを払い、営業のやる気を維持するようにしていました。
毎週、営業会議を開いて、案件を一つ一つチェックすることになっているのですが、案件の詳細が見えにくく、進捗を十分に把握することができず、実際には売り上げの数字だけを追いかけることが多くなりました。案件の中身が見えないので、適切なアドバイスもできない等の問題もありました。
そこで、営業に向けた精神論ではなく論理的で明確な指針ができないか、個人の資質にのみ依存しない営業、営業の可視化の方法論を確立できないかと考えました。目指したのは、営業プロセスの標準化やマニュアル化ではなく、顧客の動きや環境変化に対して動的に、柔軟に対応するためのツールの作成と営業を論理的に行う方法の開発でした。
そのときの経験をベースに、論理的に営業のステップを受注に向かって一歩一歩進める営業の方法論を『理詰めの営業』としてまとめました。ここで言う営業のステップの基本となるのは、今まで見てきた「購買行動と営業プロセス」にある営業のステップです。もちろん、具体的な営業ステップの詳細は、会社によってことなります。
この営業の方法論は、もともとは価格競争の土俵に上がるのを避け、付加価値を売るという意味で『バリューセリング』という名前を使っていましたが、顧問先の社長から「将棋や囲碁のように論理的に、一手先、二手先を考えて営業をする手法だね」と言われ『理詰めの営業』という名前に変えました。
この手法の開発では、コンプレックスセールスと呼ばれる法人営業への適用を目指していました。
コンプレックスセールスとは、高額の商談や技術的に複雑な商談で、
・顧客の課題の把握、解決策の紹介から受注に至るまで長期間複数
の商談を行う必要があり、
・複数の担当者、複数の関連部門による意思決定が必要とされ、
・意思決定は商談の場以外のところで行われる営業です。
例えば、プラント建設やIT関連システム、生産設備、ビル管理などは好事例でしょう。
『理詰めの営業』は、上記のコンプレックスセールスを成功に導く手法です。少額でシンプルな営業ではなく、高額で複雑な案件に対応できる営業プロフェッショナルを育成します。
そして、営業としてのシンになる考え方・アプローチの方法を確立できます。
一般的に、営業には一年間の売上目標や新規顧客開拓の目標を持たせます。売上目標は会社全体の目標を事業部、部、課、そして個人へと落とし込んだ数字です。新規顧客開拓は、いままで販売できていない顧客や業種などをターゲットにした営業、あるいは、新分野への進出です。
私がいたK社(半導体製造向け計測装置メーカー)では、ベースサラリーの他に売上げに応じたコミッションを払っていました。ただし、ベースサラリーの1.5倍までといったように上限は決めていました。また、新規顧客開拓に関しては成功度に応じてスポットボーナスを払う仕組みにしていました。例えば、顧客からデモ依頼が来てデモが成功すれば10万円、見積依頼が来れば15万円、受注できれば50万円といった具合です。受注までに時間がかかる製品でしたので、途中の段階でもスポットボーナスを払い、営業のやる気を維持するようにしていました。
毎週、営業会議を開いて、案件を一つ一つチェックすることになっているのですが、案件の詳細が見えにくく、進捗を十分に把握することができず、実際には売り上げの数字だけを追いかけることが多くなりました。案件の中身が見えないので、適切なアドバイスもできない等の問題もありました。
そこで、営業に向けた精神論ではなく論理的で明確な指針ができないか、個人の資質にのみ依存しない営業、営業の可視化の方法論を確立できないかと考えました。目指したのは、営業プロセスの標準化やマニュアル化ではなく、顧客の動きや環境変化に対して動的に、柔軟に対応するためのツールの作成と営業を論理的に行う方法の開発でした。
そのときの経験をベースに、論理的に営業のステップを受注に向かって一歩一歩進める営業の方法論を『理詰めの営業』としてまとめました。ここで言う営業のステップの基本となるのは、今まで見てきた「購買行動と営業プロセス」にある営業のステップです。もちろん、具体的な営業ステップの詳細は、会社によってことなります。
この営業の方法論は、もともとは価格競争の土俵に上がるのを避け、付加価値を売るという意味で『バリューセリング』という名前を使っていましたが、顧問先の社長から「将棋や囲碁のように論理的に、一手先、二手先を考えて営業をする手法だね」と言われ『理詰めの営業』という名前に変えました。
この手法の開発では、コンプレックスセールスと呼ばれる法人営業への適用を目指していました。
コンプレックスセールスとは、高額の商談や技術的に複雑な商談で、
・顧客の課題の把握、解決策の紹介から受注に至るまで長期間複数
の商談を行う必要があり、
・複数の担当者、複数の関連部門による意思決定が必要とされ、
・意思決定は商談の場以外のところで行われる営業です。
例えば、プラント建設やIT関連システム、生産設備、ビル管理などは好事例でしょう。
『理詰めの営業』は、上記のコンプレックスセールスを成功に導く手法です。少額でシンプルな営業ではなく、高額で複雑な案件に対応できる営業プロフェッショナルを育成します。
そして、営業としてのシンになる考え方・アプローチの方法を確立できます。