衣・考

松本衣デザイン専門学校校長・太田が、衣服とその周辺、デザイン他について感ずること考えることを書きます。

学生作品講評会「衣服製作」・・・・

2011-02-19 13:17:36 | 衣・考
昨日は、学期末の衣服製作実習作品講評会でした。

・・・・・その前に、

建築のレイヤーと「レイヤード ルック」について、

Y-kenさんがコメントくださっていて、

写真もきれいでわかりやすいので、

是非ごらんください。

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今回は4年生が不在なので1-3年生の作品です。

まずは1年生;綿素材の扱いの仕上げとして「シャツ&パンツ」

・ペアルックとして2セットを提案したアイデアは、「提案の仕方をデザインする」という発想がいいですね。

・入学時のことを思い出すと信じられないほど美しい「同一トーン配色(フォカマイユ)」に感心!

 「色彩の授業で勉強したことを意識しました」と本人の弁。ますます感心!

・コンセプト「地球コンシャス」との一貫性をきちんと表現できた「タイトル・浸食」も、美しい仕上がり!

 染めも縫製もよくできました。

1年生全体の特徴は、メーク、ヘアデザインまでの意識がいきわたるようになったこと。とてもよかったです!



2年生は、ジャケット。デザイン、パターン、縫製のすべてを自分のオリジナルで製作する。

一人ずつが明確に、異なった世界をみせてくれたのが面白かったです。

・・・コンサバ、ロリータ、ゴス、イスラム(ビザンチン)?、和のフォーマル?・・・・皆よくできた!

3年生は、アイテムフリーで、「自分ブランドの製品」

・リーメークジーンズのワンピースは、もっと力強さがほしかった・・・・

・「好きな世界」(いつまでも愛し続けられる服、フォレストコテージ)をまっすぐに表現できた!

・花シリーズ「サルビアの赤」をチェックで表現。横からみると美しい!

・世界で最も薄い布をつくったと話題の「天の羽衣」を使用した「オケージョン フリー」のドレス。縫製が意外と簡単だという
 
 情報が得られてよかった!布の重ねの美しさがうまくできた!

・シャネルのラインをリメーク技術で「縄文」を表現した。魅力ある多色使いでしたが「縄文と言わない方が・・・・」という

 講評大・・・・?

感想・・・・・「1枚の服の出来不出来」を論ずることが不可という時代をつくづく感じます。

        縫製やパターンがまずくても、

        スタイリングができると、

        全体としてはカッコ良く見える!

        ますます「自分の学びの目的」を明確にしないと

        遊んで終わり!になってしまう怖さ・・・・・・・・

        教師としては、学生にふりまわされることなく、

        担当授業の目的に向かわねば、と決意します!

お知らせ;以上の作品は、来週(土)(日)の展示Lab.にてご覧いただけます。

     ご来場をお待ちしております。