(26日の選挙)尾鷲市長に岩田氏 前職・奥田氏に〝退場〟審判 2009年7月27日
伊勢新報 http://www.isenp.co.jp/news/20090727/news01.htm
毎日 http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090727k0000m010100000c.html
尾鷲市の奥田尚佳前市長失職に伴う出直し市長選は二十六日投票が行われ、即日開票の結果、無所属新人で元県職員の岩田昭人氏(59)が、いずれも無所属の元市議村田幸隆候補(60)、前職奥田尚佳候補(41)、新人の専門学校経営榎本順一候補(59)を下して初当選を果たした。当日有権者数は一万八千百九十七人(男八千三百八十八人、女九千八百九人)で、投票率は77・39%だった。
奥田前市長の税理士法違反事件を端緒とした市政混乱の最終局面。奥田市政批判の先頭に立った有力市議の村田氏が、早くから市長選必至とみて準備を進める中で、岩田氏は市民の「反奥田」「反村田」票の受け皿として、榎本氏と共に立った。
岩田氏は、県職員三十一年の経歴を持つが、「一日一魚」の活動で知られる現場主義者。混迷する市政の流れの中で擁立され、地元の向井地区や県職員OB、女性らが活動を支えた。村田氏の本来の地盤であるはずの建設業界でも支持を二分した。選挙戦術的には素人の域を出なかったが、後半広く浸透して先行する村田氏を逆転し、勝利を握った。
午後十時半すぎ、中村町にある岩田昭人氏の選挙事務所に当選確実の一報が入ると、詰め掛けた支援者からどよめきと歓声がわき起こった。岩田氏は、「ありがとうございます。皆さんと選挙戦を戦えたことを誇りに思います。ありがとうございました」と喜びを語った。
一方、前職の奥田氏は立ち上がりも遅く、財政再建の実績を街頭で訴えて、終盤尻上がりに支持を集めたが及ばなかった。奥田氏は落選が確実になると、野地町の選挙事務所で「言い訳はしない。今後は政治活動をやめ、仕事に専念したい」と述べ、政界からの引退を示唆した。
三重県尾鷲市 市長選挙結果
当 6549 岩田昭人 59 男 無所属 新 無職
4649 村田幸隆 60 男 無所属 新 無職
2385 奥田尚佳 41 男 無所属 前 公認会計士
368 榎本順一 59 男 無所属 新 専門学校経営
三重県尾鷲市と言えば、県南部の人口2万人程度の市ですが、2008年4月17日に就任したばかりの奥田尚佳氏が、本来市長職との兼業が禁止されている税理士業務を続けていたことが発覚し、市議会から不信任決議を受けて議会を解散、自身も出直し選挙で禊を受けることとなったのですが、その市長選は現職の奥田氏に対して、元市議の村田幸隆氏、専門学校経営の榎本順一氏、元県職員の岩田昭人氏の3新人が挑戦する大混戦に突入しましたが、
『尾鷲に何とか元気を取り戻し、ここに住むことに誇りが持てるように、との思いで出馬した。この選挙は単なる市長選ではなく、市民の力が問われている選挙だ』と言いきった磐田昭人氏が6549票を獲得し、
『この1年、市の後退を痛切に感じた。これ以上落ちたら尾鷲は崩壊する。そんな思いが市長選への出馬を決めた。1期4年をかけてどん底の尾鷲を正常に戻したい』と訴え4649票を獲得した村田幸隆氏、
『尾鷲に対する思いが1年では伝わらなかった。市のために何とかしたいという使命感が強く、もう少しやらせてほしい』と訴え2385票を獲得した前市長の奥田尚佳氏、
『市に求めるだけでなく、市民自らが考え、市に何をできるかが問われる時代。知恵をしぼって、住み心地のよい、人もうらやむ品の良い尾鷲づくりに、私の能力のすべてを注ぐ』と訴え、368票を獲得した榎本順一氏を破り初当選しました。
それにしても、奥田氏は予想以上に票が伸び悩みましたね。まあ、昨年の選挙でも当時の伊藤允久氏との差はわずか233票差だったことから、伊藤氏に価値観が近い候補が有利かな…とは思っていましたが、終わってみれば、岩田氏だけでなく村田氏の後塵を拝する有様。
尾鷲と聞くと、『最高気温をよく記録する地域』というイメージがあるかと思いますが、地方都市の例に違わず過疎化が進んでいて、医師不足に悩むなど、様々な課題を背負っているだけに、新市長がどのような市制の舵取りを行うのか注目されそうです。
伊勢新報 http://www.isenp.co.jp/news/20090727/news01.htm
毎日 http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090727k0000m010100000c.html
尾鷲市の奥田尚佳前市長失職に伴う出直し市長選は二十六日投票が行われ、即日開票の結果、無所属新人で元県職員の岩田昭人氏(59)が、いずれも無所属の元市議村田幸隆候補(60)、前職奥田尚佳候補(41)、新人の専門学校経営榎本順一候補(59)を下して初当選を果たした。当日有権者数は一万八千百九十七人(男八千三百八十八人、女九千八百九人)で、投票率は77・39%だった。
奥田前市長の税理士法違反事件を端緒とした市政混乱の最終局面。奥田市政批判の先頭に立った有力市議の村田氏が、早くから市長選必至とみて準備を進める中で、岩田氏は市民の「反奥田」「反村田」票の受け皿として、榎本氏と共に立った。
岩田氏は、県職員三十一年の経歴を持つが、「一日一魚」の活動で知られる現場主義者。混迷する市政の流れの中で擁立され、地元の向井地区や県職員OB、女性らが活動を支えた。村田氏の本来の地盤であるはずの建設業界でも支持を二分した。選挙戦術的には素人の域を出なかったが、後半広く浸透して先行する村田氏を逆転し、勝利を握った。
午後十時半すぎ、中村町にある岩田昭人氏の選挙事務所に当選確実の一報が入ると、詰め掛けた支援者からどよめきと歓声がわき起こった。岩田氏は、「ありがとうございます。皆さんと選挙戦を戦えたことを誇りに思います。ありがとうございました」と喜びを語った。
一方、前職の奥田氏は立ち上がりも遅く、財政再建の実績を街頭で訴えて、終盤尻上がりに支持を集めたが及ばなかった。奥田氏は落選が確実になると、野地町の選挙事務所で「言い訳はしない。今後は政治活動をやめ、仕事に専念したい」と述べ、政界からの引退を示唆した。
三重県尾鷲市 市長選挙結果
当 6549 岩田昭人 59 男 無所属 新 無職
4649 村田幸隆 60 男 無所属 新 無職
2385 奥田尚佳 41 男 無所属 前 公認会計士
368 榎本順一 59 男 無所属 新 専門学校経営
三重県尾鷲市と言えば、県南部の人口2万人程度の市ですが、2008年4月17日に就任したばかりの奥田尚佳氏が、本来市長職との兼業が禁止されている税理士業務を続けていたことが発覚し、市議会から不信任決議を受けて議会を解散、自身も出直し選挙で禊を受けることとなったのですが、その市長選は現職の奥田氏に対して、元市議の村田幸隆氏、専門学校経営の榎本順一氏、元県職員の岩田昭人氏の3新人が挑戦する大混戦に突入しましたが、
『尾鷲に何とか元気を取り戻し、ここに住むことに誇りが持てるように、との思いで出馬した。この選挙は単なる市長選ではなく、市民の力が問われている選挙だ』と言いきった磐田昭人氏が6549票を獲得し、
『この1年、市の後退を痛切に感じた。これ以上落ちたら尾鷲は崩壊する。そんな思いが市長選への出馬を決めた。1期4年をかけてどん底の尾鷲を正常に戻したい』と訴え4649票を獲得した村田幸隆氏、
『尾鷲に対する思いが1年では伝わらなかった。市のために何とかしたいという使命感が強く、もう少しやらせてほしい』と訴え2385票を獲得した前市長の奥田尚佳氏、
『市に求めるだけでなく、市民自らが考え、市に何をできるかが問われる時代。知恵をしぼって、住み心地のよい、人もうらやむ品の良い尾鷲づくりに、私の能力のすべてを注ぐ』と訴え、368票を獲得した榎本順一氏を破り初当選しました。
それにしても、奥田氏は予想以上に票が伸び悩みましたね。まあ、昨年の選挙でも当時の伊藤允久氏との差はわずか233票差だったことから、伊藤氏に価値観が近い候補が有利かな…とは思っていましたが、終わってみれば、岩田氏だけでなく村田氏の後塵を拝する有様。
尾鷲と聞くと、『最高気温をよく記録する地域』というイメージがあるかと思いますが、地方都市の例に違わず過疎化が進んでいて、医師不足に悩むなど、様々な課題を背負っているだけに、新市長がどのような市制の舵取りを行うのか注目されそうです。