ファイナンシャルプランナーのニュースチェック

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残暑列島、兵庫県豊岡で38.6度・4地点で観測史上最高 

2007-08-12 15:04:21 | Weblog
残暑列島、兵庫県豊岡で38.6度・4地点で観測史上最高 2007年8月12日
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070811STXKG037311082007.html
産経 http://www.sankei.co.jp/shakai/wadai/070811/wdi070811008.htm
 日本列島は11日、熱帯低気圧や前線の影響を受けた沖縄と北海道を除き、太平洋高気圧に覆われて夏空が広がった。兵庫県の豊岡で、この地点の8月の気温としては過去最高の38.6度を記録するなど、各地で厳しい残暑となった。
 福岡県の前原では37.6度、岐阜県の白川36.5度、福島県の船引34.3度、静岡県の御殿場34.2度と、それぞれの地点の観測史上最高気温を更新した。栃木県の鹿沼は35.7度で、8月としては過去最高。
 気象庁によると、向こう1週間も太平洋高気圧は強い勢力を保つとみられ、全国的に気温は平年並みか平年より高く、35度以上の「猛暑日」になるところもある見込み。気象庁は熱中症や農作物の管理に注意するよう呼び掛けた。
 8月に入っての猛暑は、日本列島に夏の高温をもたらすとされる「ラニーニャ現象」の影響もあるとみられる。
 気象庁によると、ほかに気温の高かった地点は、群馬県の館林38.3度、京都府の舞鶴37.9度、埼玉県の熊谷37.8度、東京都の練馬37.6度、千葉37.4度など。

<猛暑日>水難死者・行方不明者12人 熱中症で1人死亡 2007年8月12日 毎日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070811-00000078-mai-soci
 本州を中心に太平洋高気圧に覆われて全国各地で猛暑日となった11日、水の事故や、熱中症による死者が相次いだ。毎日新聞の同日午後10時現在のまとめでは、水難事故の死者・行方不明者は東京、神奈川など11都道県で12人に上ったほか、群馬で1人が熱中症で死亡した。
 新潟県柏崎市の海水浴場で遊泳中だった東京都品川区の男性会社員(29)が沖合約70メートルの海底で見つかり、死亡が確認された。お盆休みで母親の家に遊びに来ていた。福島県新地町の地蔵川河口付近でアサリ取りをしていた男性会社員(65)や、岐阜県美濃市の板取川でアユ釣りをしていた男性(57)も水死。さらに高知県いの町の仁淀川で、キャンプ中に水遊びをしていた男児(6)が流されて行方が分からなくなるなど死者7人、行方不明者5人となった。
 また、群馬県富岡市の男性(68)が、農作業中に熱中症で倒れて死亡した。

各地で熱中症、山形で1人死亡・東京都内で57人病院搬送 2007年8月12日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070811AT1G1102811082007.html
 全国的に厳しい暑さに見舞われた11日、各地で熱中症の被害が相次いだ。山形県では、熱中症で女性1人が死亡。高畠町消防本部によると、11日午後2時40分ごろ、同町に住む女性(82)が自宅で熱中症の症状を訴え、病院に運ばれたが間もなく死亡した。
 東京消防庁は11日、熱中症により東京都内で57人が病院に搬送され、男女2人が意識不明の重体と発表した。
 同庁によると、同日午後、中央区八丁堀の工事現場で作業中に倒れた男性(56)と新宿区内のアパートで意識を失って倒れていた女性(77)の2人が重体。ほかに世田谷区のグラウンドでサッカーの練習中に倒れた男子大学生(18)ら男性40人と女性15人が病院に運ばれた。



 昨日(11日)は兵庫県北部の豊岡や京都北部の舞鶴、群馬県館林で38度前後、東京近辺でも37度台と軒並み体温を越える地域が続出したようで、東京都心の大手町でも36.4度、札幌市でも30.7度を記録したようです。
 一方、ここまで暑いと、家の中にいてもこまめに水分補給をしないと、たとえ室内でじっとしていても熱中症にもかかる可能性があるわけで、実際に、東京や山形では室内でもお年寄りが意識を失い不幸にしてお亡くなりになられたり、意識不明の重体となっているようです。

 外で作業をすることがお仕事の方の中には、作業中や移動中に汗をかくのを嫌い、水分摂取を控える方もおられるようですが、発汗は大切な体温調節の手段ですし、汗をかくということは水分だけでなく塩分も失うだけに、こまめな水分補給は不可欠。一旦熱中症にかかると、安静を余儀なくされたり、場合によっては命の危険にも晒されるだけに、予防には万全を期したいところです。
 外回り営業がお仕事の方でも、最近では ハンカチサイズやそれより一回り大きい30センチ四方のバッグからすぐに取り出すことのできるフェイスタオルも(安いものなら1枚100円程度で)売っていますし、職場に戻っても替えの肌着を用意しておけば周囲の方に迷惑をかけることも少ないのではないでしょうか。周囲への気配りのあまり、肝心の自分が倒れてしまっては元も子もありませんし、お仕事で外に出る方も、一工夫して上手く夏を乗り切りたいところですね。

年金詐欺:愛知で急増 高齢者らの不安つけ込む 

2007-08-12 14:57:53 | Weblog
年金詐欺:愛知で急増 高齢者らの不安つけ込む 2007年8月9日 毎日
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20070809k0000e040083000c.html
社会保険庁職員を装い「年金の払戻金がある」などと欺く手口で4~7月、愛知県内で現金計約450万円がだまし取られていたことが9日、愛知社会保険事務局と同県警のまとめで分かった。高齢者が被害に遭うケースが多く、県警は、年金不安につけ込んだ悪質な詐欺事件とみて捜査に着手した。
 愛知社会保険事務局によると、4~7月に寄せられた不審電話などの相談件数は103件。4、5月は一けた台だったが、6月43件、7月50件と急増した。そのうち「年金保険料の過払い金があるので払い戻す」などと偽り、ATM(現金自動受払機)を誤操作させる手口に関する相談は79件に上り、県東部に集中していた。また、社会保険庁職員などを名乗る男が高齢者宅を訪れたとの相談は10件だった。
 同事務局や県警によると、現金の被害は8件に上り、そのうちATMを悪用した手口は3件。先月24日、県東部の女性宅に社会保険庁職員を名乗る男から「保険料を過払いしているので払い戻す。キャッシュカードを持ってATM(現金自動受払機)に出向いてほしい」と電話があった。女性がATMに出向き、携帯電話で男の指示通り操作したところ、口座から36万円が他人名義の別口座に振り込まれてしまった。このほか、6月にも60代と30代の女性が同様の手口で計350万円を詐取された。
 残り5件は、社会保険庁や県職員を装った男が1人暮らしの高齢者宅を訪れ、年金還付の手数料などとして5000~53万円の現金をだまし取る手口だった。6月28日には、名古屋市北区の女性(82)宅に県職員を名乗る男が訪れ「年金の受給額を増やす」などと偽り、印紙代5000円をだまし取った。男は女性に「名刺を切らしている」といい、身分証も提示しなかったという。
 同事務局は「年金還付にはそもそも手数料はかからず、職員が現金を受け取ったり、ATMを操作させることはない。不審人物の訪問や電話が合った場合には相手の言いなりにならず、必ず事務局や警察署に相談してほしい」と呼びかけている。


 私から見れば、この日本で『役所の人間が名刺も出さない&身分証も掲示しないで個人宅を訪問すること自体、どう考えても不自然』ですし、少しでも違和感を感じたら、別にその場で(勿論電話帳で電話番号を調べて)在籍確認の電話をしてもらっても、当の職員に対して失礼という事もない(もし怒り出すとしたら、逆に疑ってかかるに十分だと思います!)と思うのですが、このあたりは日本人はまだまだ悪徳商法や詐欺商法に対して無防備だな…などとついつい考えてしまいます。
 紙面にもありますが、年金還付に手数料はかかりませんし、そもそもこのような重要なことを電話で済ますようなことはまずありえません。(還付を行う場合は、当然決定通知が書面で送付され、同封されたハガキに振込先金融機関を指定してもら送り返すことで、後日振込みという形で行われます そもそもキャッシュカードに本人確認を立証する機能などありません!!!)
 まして年金の受取額を増やすということは、実際に働いて加入期間を増やすか支給漏れの年金をご自身の労力で見つけ出さない限り不可能。
 まあ、これまで年金の仕組みを国民にわかるように説明してこなかった厚生労働省や社会保険庁も悪いのですが、これだけコンビニなどのATMを使った振込詐欺が世間を騒がせているのですから、個人レベルでも『自分の身は自分で守る』という意識を強く持ち、人間が本来持っていたはずの、生き残るために本来持ち合わせていたはずの警戒心という機能を取り戻して、こういった詐欺商法からご自身の身を守って欲しいと、どうしても考えてしまいます。

「搬送先、そこじゃない」救急車けった容疑で男逮捕 

2007-08-12 14:48:56 | Weblog
「搬送先、そこじゃない」救急車けった容疑で男逮捕 2007年08月12日 朝日
http://www.asahi.com/national/update/0812/TKY200708120044.html
 救急車をけってテールランプを壊したとして、愛知県警は12日、名古屋市東区矢田町4丁目、無職村上全弘容疑者(35)を公務執行妨害などの疑いで現行犯逮捕した。
 春日井署の調べでは、村上容疑者は12日午前2時25分ごろ、春日井市東野町の自宅の階段で転んで軽傷を負った母親を病院に搬送しようと、救急車を呼んだ際、駆けつけた春日井市消防本部の救護隊員が、自分が望んだのとは別の病院に搬送しようとしたことに腹を立て、「そこじゃない」などと救急車の後部をけって左のテールランプを壊した疑い。
 村上容疑者は当時、酒に酔っていたという。


 まあ、小さい子供のいる方ならば、その子供の体調が急変して、近所の自宅と診療所が併設している内科・小児科診療所に駆け込んで、時間外を承知で診てもらった経験をお持ちの方も少なくないと思いますし、私自身も、この容疑者の気持ちが全くわからないわけではありませんが、さすがにこのケースでは容疑者の実母が階段で転んで捻挫?(あるいは骨折?)程度の軽傷のようですし、それなのに、希望の病院以外の場所に搬送されそうになったからというだけの理由で、救急車に八つ当たりするのはあまりにも大人気ありませんし、正直勘弁してもらいたいとさえ思います。
 大体、休日や深夜の病院はそれでなくてもドクターは必要最小限の人数しかいませんし、他の急を要する患者の手当に追われていていれば、とても他の患者を受け入れることなどできません。そのくらいのことは30を過ぎた大人ならわかりそうなものですが、いくら酒に酔っていたとはいえ、今の30代はここまで基本的な判断力が失われているのかと思うと、どうしても憂鬱な気持ちにさせられてしまいます。
 かかりつけの総合病院があるのならば、後日転院すればいいことですし、持病やアレルギーがあるのならばカルテを引き継いで貰えばよいだけのことではないでしょうか。
 さすがに容疑者本人も酒が抜けてからは心底反省していると信じたいのですが、医療を利用する市民の側も医療従事者やそれを手助けする救急隊員などの事情というものをもっと察して欲しいと思います。

盗んだ車のトランクに入り脱水症状、助け求めた男を逮捕

2007-08-12 14:44:13 | Weblog
盗んだ車のトランクに入り脱水症状、助け求めた男を逮捕 2007年8月12日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070811i112.htm?from=main1
 知人の車を盗んだとして、神戸水上署は11日、住所不定、無職一杉悟志容疑者(22)を窃盗の疑いで逮捕した。
 一杉容疑者は盗んだ車を神戸市中央区のホテルの屋外駐車場に止め、トランクに入って出られなくなり、暑さで脱水症状を起こして助けを求めたことから犯行が発覚した。
 調べによると、一杉容疑者は9日未明、大阪市中央区の立体駐車場に止めてあった同区内の元同僚男性(20)の乗用車を盗んだ疑い。
 10日午前10時ごろ、車から「出してくれ」という声がするのに気付いたホテルの警備員が同署に通報し、警備員らが数人がかりでトランクをバールなどでこじ開け、救出した。一杉容疑者は上半身裸で、ひざまでのズボン姿だったが、脱水症状で病院に運ばれ、一時入院した。調べに対し、容疑を認め、トランクには「自分で入った」と供述しているという。
 同日午前10時の神戸市内の気温は29・7度で、このまま放置されれば車内の温度は50度以上になる可能性があったという。


 え~と…(汗 この窃盗犯は一体何がしたかったのでしょうね??? 『自分で(トランク)に入った』と供述しているようですが、悪戯好きの小学生低学年くらいまでの男の子ならまだしも、22歳の大人にもなれば、『どんな力自慢の男でも、狭いトランクに閉じ込められれば、(体勢的に)容易に脱出なぞできるはずがない』ことくらい、わかりそうなものですし、まして盗難車で実験するようなことでもないでしょう。
 現場に立ち会ったホテルの警備員も拉致事件など別の意味での犯罪性を疑い、相当吃驚したと思いますが、被害にあった同僚から見れば、自分の車のトランクをこのようなことに使われて、非常に気味の悪い思いをしているでしょうし、それこそたまったものではないと思います。

日航123号機事故から22年

2007-08-12 14:40:10 | Weblog
日航機事故22年、遺族らが灯籠流し 2007年8月12日
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070811AT1G1101P11082007.html
読売 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070811it12.htm?
 520人が犠牲になった1985年の日航ジャンボ機墜落事故から12日で22年となるのを前に、墜落現場の「御巣鷹の尾根」(群馬県上野村)のふもとを流れる神流川で11日夜、遺族らが灯籠(とうろう)流しを行った。参加した遺族らは、痛ましい事故の再発防止と、はかなく散った犠牲者の冥福を祈った。
 午後6時50分ごろ、約100人の遺族らがそれぞれの思いをつづった灯籠を前に黙とう。地元住民らによるアコーディオンの音色が響き渡る中、遺族らが川面に浮かべた大小様々な約300個の灯籠は、暗がりの中でほのかな光を放った。
 墜落時刻の同6時56分が近づくと、参加者が童謡の「しゃぼん玉」や「ゆうやけこやけ」を合唱。最後に、事故で死亡した歌手、坂本九さんの曲「見上げてごらん夜の星を」をペンライトをゆっくりと振りながら歌い上げた。
 弟の俊介さん(当時30)を亡くした長谷川博行さん(58)は「もう22年もの長い年月が経ったんだという思いがする。空の安全を願ってやみません」と話し、俊介さんの在りし日の姿を思い浮かべた。

日航機事故から22年、遺族らが御巣鷹山に慰霊登山 2007年8月12日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070812STXKA003012082007.html
 群馬県上野村に1985年8月、日航ジャンボ機が墜落し520人が犠牲になった事故から22年を迎えた12日、事故現場の「御巣鷹の尾根」に、遺族らが早朝から慰霊の登山を行った。
 遺族らは花や供え物を手に、それぞれの墓標を目指して登山口から0.8キロの険しい山道を登った。墓標の前で手を合わせ、家族の近況などを天国の肉親に伝えた。
 山頂にある「昇魂之碑」の前では、「安全の鐘」を鳴らし、遺族約50人が空の安全をあらためて祈願。晴れわたった空に向けて、シャボン玉を飛ばした。
 12日夕からは、ふもとの「慰霊の園」で追悼慰霊式が開かれる。
 事故機の高浜雅己機長=当時(49)=の妻淑子さん(63)は「人の命を奪うような大きな事故はなくなってほしい」と話した。

御巣鷹、遺品が語り継ぐ 日航が2700点展示方針 2007年08月09日 朝日
http://www.asahi.com/national/update/0808/TKY200708080396.html
 日本航空は、85年のジャンボ機墜落事故で死亡した乗客の遺品を、羽田空港の近くにある同社の安全啓発センターに展示する方針を決めた。墜落した時刻で止まった腕時計やペン、衣類、土産品など約2700点が今も、所有者が分からないまま、同社施設に保管されている。520人が犠牲となった事故から12日で22年。遺族側が長年要望してきた機体展示が実現し、遺品の今後の扱いが会社、遺族双方の残された課題となっていた。
 安全啓発センターには、事故原因とされる破損した後部圧力隔壁や、死亡した乗客が墜落前に記したメモなどが展示されている。昨年4月の開設以降、約2万8000人が訪れ、うち約6割は安全教育の一環で訪れる社員、残りは一般の見学者という。
 所有者不明の遺品をめぐっては、事故の悲惨さを伝え、空の安全に役立てて欲しいと遺族からも保存・展示を望む声が出ていた。展示品は、遺族の意向を踏まえて決めるが、墜落時刻の午後6時56分ごろを指したまま停止し、ガラスが割れた腕時計や、強い衝撃で曲がったペンなど、見学者が安全を考えるうえで価値があると思われるものを想定している。
 遺品の扱いについて日航は過去に「多数の遺族の要望があり、荼毘(だび)に付した上で(群馬県上野村の)慰霊の園におまつりしたい」と処分の意向を示したが、遺族側が反発し、保存を続けてきた経緯がある。
 日航が今春、これまでに安全啓発センターを訪れた四十数遺族にアンケートしたところ、時計など一部の展示については、回答があった18人のうち16人が賛同(2人は無記入)。そのほかの土産品や衣服などを荼毘に付すかどうかは賛否が分かれた。当面保存を望む声もあった。日航は、こうした遺品の扱いも遺族の意向を聞きながら決めるとしている。
 遺族でつくる8・12連絡会の美谷島邦子事務局長は「遺族の高齢化が進む中、遺品を展示して安全に生かそうという会社の方向を評価したい。安全の大切さ、事故の悲惨さを多くの人の心の中にとどめる内容にして欲しい」と話す。

慰霊登山:尼崎脱線、歩道橋事故の遺族 12日に御巣鷹へ 2007年8月10日 毎日夕刊
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070810k0000e040083000c.html
犠牲者520人を出した85年の日航ジャンボ機墜落事故から22年となる12日、JR福知山線脱線事故と明石歩道橋事故の遺族ら4人が初めて慰霊登山に参加し、墜落現場「御巣鷹の尾根」(群馬県上野村)を訪れる。遺族らは「家族を突然失った悲しみ、事故を風化させたくないという願いは同じ」と話している。
 大阪府阪南市の石橋位(たか)子(こ)さん(62)は、05年4月に兵庫県尼崎市でJRの快速電車が脱線してマンションに激突し、乗客106人と運転士が死亡した事故で、長男で自衛隊員の孝広さん(当時34歳)を亡くした。この年の5月、孝広さんと立山(富山県)に登る計画があり、「おかんの歩きやすいルートで連れてったる」と孝広さんは登山用のつえや雨がっぱ、靴をそろえてくれた。事故の2カ月前にも金剛山、さらに前年には熊野古道を一緒に歩いた。
 「なんで姿を見せてくれへんの」。家にこもりがちになった位子さんを家族や親類が立山に誘った。今では「元気で歩けるうちに息子の遺影を抱いてたくさん山に登りたい」と考えるようになった。御巣鷹にはもう一つの願いも込める。「見ず知らずの人が励ましてくれ、うれしかった。いろんな人の助けがあって生きてるんやなぁって」。当日は自分で折った千羽鶴を持参するという。
 下村誠治さん(49)は01年7月、兵庫県明石市の歩道橋で花火大会の見物客が雪崩のように倒れ、子供や高齢者11人が犠牲になった事故で次男の智仁君(当時2歳)を亡くした。
 市や県警などを相手に起こした損害賠償訴訟で原告団長となり、警察庁に雑踏警備強化を要望するなど全国の事件・事故の遺族会や犯罪被害者の会などともかかわりを深めた。御巣鷹には、2年前に知り合った日航機事故の遺族会「8・12連絡会」事務局長の美谷島邦子さん(60)に誘われた。
 今でも息子の最後の「花火きれいね」という声を思い出すと心が痛む。「事故原因を解明し、責任の所在を明らかにしてほしい。そして二度と同じ悲劇を繰り返さないでほしい。遺族の願いはそれだけです」と訴える。
 孤立しがちな遺族同士が手を取り合えば悲しみを分かち合え、国や周囲を動かすことができる。20年以上、遺族会を率いてきた美谷島さんから多くを学んだ。「事故現場は遺族には複雑な場所。現実を認めたくない半面、子供の無念が宿る場所だから。12日はお世話になった美谷島さんと慰霊登山し、結束をさらに強めたい」と話している。



 あの悲惨で悲しい事故からもう22年も経つんですね…。この日本航空123号機は、ちょうど夕方のラッシュに帰省ラッシュが重なる形で機内は満員。しかも険しい山地の複雑な地形に日暮れの時間帯に機が墜落したために、レスキュー隊はヘリコプターを飛ばすこともできずに墜落場所の特定に困難を極め、彼らが現場に到着したのは墜落から14時間後の13日午前8時30分。救出までに時間がかかってしまったなどの不幸な要因もあり、結局生存者はわずか4名で520名もの方が事故の犠牲になるという大惨事となってしまいました。

 もっとも、当の日航はちょうど2年前の8月12日にJALウェイズのDC-10のエンジンが異常燃焼を起こして爆発出火、部品が住宅街に落下するという信じられない事故を起こしたり、(空と陸の違いはあるとはいえ)人の命を安全に運ぶという意味では同じ使命を負っているJR西日本も91年の信楽高原鉄道列車衝突事故や2年前のJR福知山線脱線事故などを引き起こすなど、彼ら経営陣にとっては『過去の教訓を現場の安全に生かすつもりが本当にあるのか?』と疑問を感じずにはいられない一面もあります。
 遺族の言葉ではありませんが、私も単なる毎年の慰霊行事で終わらせるのではなく『安全の大切さ、事故の悲惨さを多くの人の心の中にとどめる』意義のあるものとして、また2度とこのような不幸な事故を起こさないための教訓として、現場も経営陣も安全のために細心の注意を払うことにつなげていって欲しいと願わずにはいられません。

世界金融不安、週明けも不透明 サブプライム問題

2007-08-12 14:32:28 | Weblog
世界金融不安、週明けも不透明 2007年08月12日 朝日
http://www.asahi.com/business/update/0812/TKY200708110279.html
 米国の低所得者向け住宅ローン(サブプライムローン)の焦げ付きに端を発した世界的な金融市場の動揺は、週末10日の米国市場でも一掃されなかった。米連邦準備制度理事会(FRB)は、この日3回の市場への資金供給を実施したが、ニューヨーク株式市場は乱高下し、週明けも不透明な情勢だ。事態が長引けば、日本銀行が探る利上げにも大きな障害となりそうだ。

●資金供給効果、限定的
 10日のニューヨーク株式市場は、ダウ工業株平均が前日終値比31.14ドル安の1万3239.54ドルで引け、世界同時株安は丸1日を経ても止まらなかった。日米欧金融当局は総額33兆円規模の資金を市場に供給。信用不安の拡大を和らげたが、株安の元凶であるサブプライム問題は出口が見えない。「潜在的な売り注文は積み残されたまま。やがて株安は起きる」(米エコノミスト)と、資金供給の効果も限定的との見方が支配的だ。
 サブプライムローンは03~06年に急増。借り入れから2年で返済額が急増するものが多く、貸し倒れは今後さらに増える見通しだ。
 サブプライムの返済金を元手に投資家に配当する債券など金融商品は、世界の主要な金融機関やヘッジファンドが買っているとされる。だが、損失が表面化したのは米大手証券ベアー・スターンズや、今回の株安の引き金になった仏金融大手BNPパリバなどわずか。他の大手にも損失が広がれば、各国で再び株価が急落する恐れがある。
 日米欧金融当局が連日実施した大量の資金供給は、投資家の安心感を醸成したが、サブプライム問題が解決するわけではない。金融機関などの損失がどこまで拡大するのか見通せず、投資家に強い不安と警戒感が残る。

●日銀利上げに暗雲
 今回の金融市場の動揺は、日本銀行が22、23の両日開く金融政策決定会合で、最大テーマのひとつになりそうだ。世界同時株安で、市場の8月利上げ観測は急速に後退。週明け以降も動揺が続けば、市場に大量の資金を供給して信用不安の緩和を目指す一方、金融引き締め策である利上げに踏み切るのは容易でない。
 「実体経済への影響は基本的に変わりがない」「景気や企業動向を反映したものでは全くない」。世界に広がる株安や信用不安に対し、日銀内では表向き、静観する見方が目立つ。
 サブプライム関連の損失は、「最大1000億ドル(約12兆円)」(バーナンキFRB議長)との見積もりがある。米国の経済規模に比べて小さく、欧米の大手金融機関の収益力なら衝撃を吸収できるとの理由から、日銀は米経済が軟着陸するシナリオを崩していない。
 もし、米経済が多少下ぶれしても、堅調な欧州やアジア経済の下支えで日本経済は息長く景気拡大を維持する――。雇用や鉱工業生産、個人消費など足元の経済指標の堅調さからも、日銀はこう判断している。
 だが、日米欧の金融当局の協調行動は、01年9月の米同時多発テロ以来。日銀も事態の深刻さを測りかねており、「一般的にリスクは過小評価されがちだ」(日銀幹部)との慎重論も出始めている。
 市場関係者にも「金融当局の資金供給の効果は限定的。日本の物価上昇率はまだ弱く、日銀が利上げする可能性は低い」(米著名エコノミストのアレン・サイナイ氏)との見方がじわり広がる。
 前回7月の政策決定会合では、水野温氏審議委員1人が利上げを提案。福井俊彦総裁も「各政策委員の経済の見方は、後退よりは前進している」と前向き姿勢を見せ、8月利上げの観測が強まっていた。サブプライム問題の深刻化は、日銀の利上げの判断に新たな難題を突きつけている。

週明けの東京市場、波乱含みの展開か 2007年8月12日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070812AT2C1100H11082007.html
 週明けの東京株式市場は波乱含みの相場展開になりそうだ。米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題に端を発した信用収縮懸念を抑え込もうと、欧米などの中央銀行は短期金融市場に資金を連日大量に供給したが、欧米株式相場は先週末も下げ止まらなかった。主要な中央銀行は引き続き資金を供給する姿勢を示しているが、市場はなお先行きを警戒している。
 ヘッジファンドなどの投機筋は9月から11月にかけて決算を控えているため、換金売りが今後本格化する懸念がある。市場心理が悪材料に過敏に反応しがちな局面だけに、売りが膨らむようだと「日経平均株価は年初来安値(1万6642円)をにらんで推移する場面もありそうだ」(三菱UFJ証券の山本容子シニアストラテジスト)との声もある。

日米欧の中央銀行、資金供給に柔軟な構え・サブプライム問題 2007年8月12日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070812AT2M1100R11082007.html
 米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題への不安が続く中、日米欧の中央銀行は市場の動向を見極めながら、今後の政策対応を柔軟に判断する方針だ。当面は潤沢な資金供給を続け、金融不安の沈静化に全力を挙げる構えだ。
 米連邦準備理事会(FRB)は10日、緊急声明を発表し「必要に応じて米市場に流動性を供給する」と指摘。前日の240億ドルを超える380億ドルの大量資金供給に踏み切った。
 前日の資金供給でも市場の混乱が収まらなかったため、より強力な対応を決断した。1日当たり300億―800億ドルの資金を供給した2001年9月の米同時テロ直後に近い緊急措置をとっており、しばらくは厳戒態勢を維持する見通しだ。

英仏株、2日で5%強下落 2007年8月11日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070811AT2M1100411082007.html
 サブプライム問題が波及した欧州株式市場で、英国とフランスの株価指数の年初来騰落率が下落に転じた。7月中旬まではそれぞれ1割前後上昇していたが、金融株を中心に売りが膨らみ、直近2営業日だけでそれぞれ5%強下げたことが響いた。
 英FTSE百種総合株価指数終値は10日に前日比3.7%安と今年最大の下げ幅を記録、昨年末終値を3%下回った。7月13日には昨年末比8%高まで上げていたが、信用収縮懸念の広がりで保険や銀行株が売られ、1カ月弱で10%超下げた。仏CAC40も7月に昨年末比11%高まで上げていたが、その後11%下落した。
 ドイツ株式指数(DAX)も年初来高値からの下落率は9%に達した。英仏株同様金融株の下げがきついが、製造業を中心とする企業収益の拡大などでそれまでの上昇率が23%に達していたため、急落後でも依然、昨年末より11%高い水準を維持した。



 このサブプライム問題、朝日と日経が相次いで『週明けの相場は不安定』とするなど、かなり神経質な展開になっていますが、当事者であるアメリカにあるNY市場こそ、政府が柔軟な資金提供をするとしたことで、乱高下はしたもののとりあえずは小反落で抑えることができましたが、欧米の市場は金融株を中心に資金を引き上げる動きが発生しているようですし、多少の調整売りでは動じない法人もあまり損失が膨らむと急速に資金を引き上げることにもつながりかねないだけに心配ですね。

 そういえば、日本でもかって、『ゆとり返済』という最初の5年間は50年の返済とみなして低めの返済額で、6年目から返済額が急増してしまう(1,000万円を3%、25年返済で借りた場合、ゆとり返済をしない場合の毎月の返済額は47420円ですが、ゆとり返済を利用した場合、最初の5年間こそ毎月32190円と1.5万円程返済額が少なくて済みますが、6年目以降は52880円と逆に返済額が毎月5000円増えてしまいます。もし3000万円借りていれば、6年目からの毎月返済額の増加額は1万5000円!)プライムローンと似たような制度があり、ゆとり返済適用者が6年目以降に入り返済額が急増して住宅ローンの支払いの急増に苦労するという社会問題になりましたが、日本の場合はあくまでもマイホームの取得目的でしたが、こちらは最初から転売ありきの人や値上がりした自宅を担保に新たなローンを借りて、消費などに使った人も少なくないだけに、バブル的要素もあり余計に厄介。

 こればかりは問題を先送りしてきたツケがどのくらいのパワーで跳ね返ってくるのかわからないだけに、どう世界経済への影響を最小限に抑えるかが、各国政府にとっての重要な課題になってくると思います。