石橋みちひろのブログ

「つながって、ささえあう社会」の実現をめざす、民主党参議院議員「石橋みちひろ」の公式ブログです。

国際シンポジウム『金融取引税・国際連帯税は世界を救うか?』盛況のうちに終了!

2012-10-11 23:57:50 | 活動レポート

このブログでお知らせしていた、革新的資金メカニズムと金融取引税に関する国際シンポジウム『金融取引税・国際連帯税は世界を救うか?~開発のための革新的資金調達に関する世界のリーダーと市民社会の対話』が、10月11日午後2時から、青山学院大学の国際会議場で開催され、国内外から約220名のご参加をいただき、盛況のうちに終了しました。ご参加、ご協力いただいた皆さん、ありがとうございました!

まずは、シンポジウムの様子を、進行に沿って写真でご紹介しましょう:

最初に、主催者を代表して、3人の方が開会のあいさつ。国際連帯税フォーラム代表理事の金子文夫・横浜市立大学教授(左)、国際連帯税創設を求める議員連盟会長の林芳正・参議院議員(真ん中)、そして開発のための革新的資金調達メカニズムに関するリーディンググループの議長を務めているフィンランドのハイディ・ハウタラ国際開発大臣(右)です。それぞれ、国際連帯税を含む革新的資金調達メカニズムの導入促進を図る必要性について訴えつつ、本シンポジウムの意義を強調されました。

 

続いて、本来、シンポジウムに参加してくれるはずだったフランスのパスカル・カンファン開発大臣が、ビデオメッセージで登場。「行けなくて申し訳ない!」というお詫びとともに、フランスとして今後とも各国と連携しながら金融取引税の導入を進めていく考えを述べられました。

 

開会挨拶と最初のステートメントの後に行われた質疑応答の様子。実は、このシンポジウムの直前に、EU加盟27カ国のうち11カ国が金融取引税を先行導入することに合意したのですが、フィンランドはその11カ国に入っていませんでした。会場から、そのことについてハウタラ大臣に質問が飛び、大臣は「今後、注意深く検討していくが、私としては参加する方向で取り組みたい」と述べておられました。つまり、11カ国がさらに拡大する可能性あり、です。 

 

 続いて、パネルデスカッションに入り、第1セッションで私もパネリストとして登壇しました!

 

モデレーターが、上村雄彦・横浜市立大学教授(写真右端)。パネリストは、私の他、マリの駐日大使と、フランス外務省のシャテニエ地球規模課題審議官です。私からは、国際連帯税議連についての紹介をした後、議連としての活動方針、日本における国際連帯税導入の課題、今後取り組むべきステップなどについてお話しました。

特に、国際連帯税導入の課題として:

(1) 国際連帯税導入の必要性とメリットをどう訴えるか?

    1. 地球規模課題(気候変動、貧困撲滅、エイズ・結核・マラリア等)への対応、そのためのODA予算の確保
    2. 金融市場を規制(投機的短期資金の過剰流動(高頻度取引)や短期収益主義の抑制)し、持続可能で合理的かつ公正な実体経済への投資を奨励
    3. 金融危機への備え→金融機関自身による資金拠出メカニズムとして

(2) いかにして国際連帯税に対する誤解を解いていくか?

① 一国単位での導入でも効果はある!
 • 単独で導入している事例はたくさんある(40以上の国々で実績)
 • 日本でもかつて有価証券取引税や取引所税を導入していた!

② 税率を低く、脱税コストを高くすれば脱税リスクは最小限に出来る!

③ 国際連帯税はきわめて累進制の高い税制である!
 • 「また一般国民に負担をかけるのか!」という議論は当たらない
 • 税収を一般国民のために(雇用創出など)使用すればなお良い

 と説明し、今後、議連としても、本格的な検討機関の立ち上げや、国内的議論の喚起に取り組んで行く計画であることを説明しました。

 

シンポジウムはこの後、パネルディスカッションの第2セッションを行い、さらにシンポジウム・アピールの採択、閉会の挨拶と続き、予定時間を15分ほどオーバーして終了しました。

それにしても、予定していた海外からの参加者が立て続けにキャンセルになったり、どたんばで変更になったりで、どんなことになるか心配していただけに、なんとか成功出来て良かったです。そして、EUにおける金融取引税導入の最新情報が得られたり、日本国内での導入に向けた課題認識を共有出来たり、大変有意義な内容だったと思います。何より、国際的なネットワークづくりが出来たのが大きな収穫でした。

とにかく、EUレベルでこれだけ大きな展開が出てきているのですから、この機運を逃さないよう、議連としても取り組みを強化していきたいと思います。引き続きの応援、宜しくお願いします!