以前、一度ご案内した、革新的資金メカニズムと金融取引税に関する国際シンポジウム『金融取引税・国際連帯税は世界を救うか?~開発のための革新的資金調達に関する世界のリーダーと市民社会の対話』が、いよいよ明日、10月11日午後2時から、青山学院大学の国際会議場で開催されます。
48年ぶりに東京で開催されているIMF・世界銀行年次総会のサイドイベントとして企画されたこの国際シンポジウム、国際的な関心も思いの外高く、フランス、ドイツ、フィンランド、マリ、ベニンなど、国際連帯税の導入を図っている国々から開発大臣や政府代表の方々がたくさん参加してくれます。もちろん、ITUCやPSIなどの国際労働組合組織、Stamp out povertyなどのNGOグループも!
ご存じの方もいると思いますが、フランスはすでに8月1日、単独で金融取引税(FTT)を導入しました。そして、今、EUでの導入が検討されているわけですが、ここに来てビッグニュースが飛び込んで来ました:
・「EU11カ国で金融取引税 先行実施へ」(2012/10/09 23:22 共同通信)
欧州連合(EU)の税制問題を統括するシェメタ欧州委員は9日、ルクセンブルクで開かれたEU財務相理事会後の会見で、株式や債券の売買に幅広く課税する域内の金融取引税について、加盟国のうち11カ国による先行導入の手続きを開始すると表明した。
9日の財務相理事会で、EU27加盟国のうちドイツ、フランスを含む11カ国が導入の用意を表明、EU基本条約の規定に従い、一部加盟国による先行導入が可能となった。11カ国は11月の次回理事会で、先行実施への賛成多数の確保を目指す。
新税の税収は、財政難の国を支援する有力な財源になり得ると期待されている。
ん~、凄い。先行導入に必要な最低9カ国の同意でも難しいと言われていたのに、11カ国とは・・・。これで11カ国による先行導入が実現すれば、世界的にも国際連帯税の導入論議が活発になるでしょう。この点も、国際シンポジウムで欧州代表から発言があるものと思われます。楽しみですね。
いずれにせよ、地球規模課題への対応や、そのために必要なODA予算の確保、さらには投機的短期資金の過剰流動や短期収益主義の抑制、金融危機への備えなどの観点から、通貨取引税や金融取引税をはじめとする国際連帯税の必要性が叫ばれている中で、日本での導入もまったなしだと思っています。その意味で、今後に向けた意味のある国際シンポジウムにできればと思っています。
プログラムの詳細は、以下の通りです。私も、国際連帯税議連を代表して、パネルディスカッションの第1セッションにパネリストの一人として登場しますので、ご期待下さい。そして、お時間ある方、ぜひご参加くださいね!
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国際シンポジウム: 金融取引税・国際連帯税は世界を救うか?
(革新的資金メカニズムと金融取引税に関する国際シンポジウム)
~開発のための革新的資金調達に関する世界のリーダーと市民社会の対話~
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2012年10月11日(木) 午後2時~6時(午後1時開会)
青山学院大学・国際会議場(17号館6階)
地図→ http://www.aoyama.ac.jp/outline/campus/access.html
≪プログラム≫
I. 開会のあいさつ (2:00-2:20)
・金子文夫(国際連帯税フォーラム代表理事/横浜市立大学教授)
・林 芳正(国際連帯税創設を求める議員連盟会長/参議院議員)
・ハイディ・ハウタラ(フィンランド国際開発大臣/LG議長)
II. ステートメント (2:20-3:10)
・パスカル・カンファン(フランス開発大臣) [ビデオ]
・マルセル・ドゥ・スーザ(ベナン開発大臣)
・カーステン・ジーリング(ドイツ連邦議会議員・金融委員会所属)
・日本政府代表 未定
・Q&A第1セッション
III. パネルデスカッション
第1セッション (3:10-4:10)
・モデレーター:上村雄彦(横浜市立大学教授)
・ティエマン・ヒューベルト・クリバリー(マリ外務国際協力大臣) 未定
・ジャン・マルク・シャテニエ(フランス外務省地球規模課題審議官)
・石橋通宏(国際連帯税創設を求める議員連盟事務局長代理/参議院議員)
・Q&A第2セッション
休 憩 (4:10-4:25)
第2セッション(4:25-5:45)
・デービット・ヒルマン(英国Stamp Out Poverty事務局長)
・ピーター・バクビス(ITUC/グローバルユニオン・ワシントン事務所長)
・V.ラクシミ(国際公務労連アジア・太平洋地域事務所事務局)
・Q&A第3セッション
(モデレーター: パトリック・ベルトラン国際保健活動者連合フランス事務局長)
・まとめ (モデレーター: パトリック・ベルトラン)
IV. 国際アピール採択 (5:45-5:50 )
・白須紀子(日本リザルツ事務局長)
V. 閉会のあいさつとアクション(5:50-6:00 )
・稲場雅紀(「動く→動かす」(GCA-J) 事務局長)