連合のホームページに、12月3日に開催された「第22回参議院選挙勝利 連合中央総決起集会」の模様をまとめたビデオが掲載されていました。私のひと言決意表明(の一部分)も含まれています。
国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)が終わりました。
一部メディアで「政治合意文書=コペンハーゲン協定が承認された(approved)」というニュアンスの報道が見られますが、正しくは「コペンハーゲン協定に留意した(took note of)決議が採択された」ですね。つまり、合意文書は採択されなかったし、承認もされなかった(拘束力を持つ協定の採択は来年に先送りされた)ということのようです。
合意文書の作成プロセスから途上国の多くが排除されて、結局それが途上国の不信感と不満を煽ったと伝えられています。ツバル代表の「私たちはこの案を受け入れられない」との発言が印象的でしたね。唯一の成果が、先進国から途上国への資金援助額の大枠を確認したことだけとは、何とも残念な結果です。
ところで、その先進国から途上国への資金援助は2段階で、(1)まず短期資金として、2010年から2012年までの3年間で毎年100億ドル(計300億ドル)、(2)中・長期資金として、2020年までで1,000億ドル規模、ということになっています。ところがこの金額、先進国が途上国にそれだけの新規資金を無償提供する、ということではないようなのです。
例えば、国際NGOのWorld Development Movement は、来年から提供される毎年100億ドルの短期資金の内容を下記のように説明(暴露?)しています:
・ほぼ全額が既に存在する国際援助からの振り替えで、新たな資金ではない
・50%が貸し付けであり、供与ではない(つまり、途上国の借金を増やすだけ)
・55%が世界銀行経由で提供され、国連経由で提供されるのは1%に過ぎない
(参考)
つまりどういうことかと言うと、「先進国から途上国に巨額の資金供与が約束された」というのはまやかしで、実際は「途上国は自らの資金で温室効果ガスの削減に取り組まなければならなくなる」のだそうです。
この話が本当だとすれば、途上国が合意文書に同意しなかったのも分かります。COPも、結局は巨大な国際政治ゲームの場に過ぎず、終わってみれば喜んだのは財界だけだった、という話になりかねません。
とにかく、温暖化への対応は待ったなしです。COPでの交渉の道は閉ざされたわけではありません。来年のCOP16で拘束力ある合意文書が締結されることを期待し、今後も声を上げていきましょう。