いつもココロに太陽を!

~ Me Hana O Ka La I Ka Pu'uwai ~

至福の時間を返して~

2021-01-07 | Weblog
《それでは フランク・シナトラで「New York - New York」》

初出勤の今日。
駅の階段を上がり地上に出たところで、聞いていたラジオのDJが曲紹介をした。

大好きな曲「New York - New York」

やった!
いいタイミング

大好きとは言っても、持ち歩くほど聞いているわけじゃない。
偶然流れた時に「これはすごく好き!」と感じる曲。

映画も観たしね。
イントロだけでその世界に引き込まれる曲って、あるじゃない?



出勤の足はゆっくりで大丈夫。
時間に余裕を持って家を出ているため、仕事先まで回り道をしていったって平気なんだ。

ワタシは意識して高層ビル(といっても摩天楼ほどじゃないよ)の道を選び、
何なら少し上を見上げて音の世界に浸りながらゆっくり歩いていた。

人も少なく、なんて気分がいいんだろう!


向こうの角から、おばあちゃまが出てきた。

ただ今ニューヨークにトリップ中のワタシは
ふんふんふんと普通に通り過ぎるはずだった。

なのに・・・

おばあちゃまはワタシにまっすぐ向かってきて、
「あなたのマスク、とっても素敵
と言うではないか。

イヤホンは危険防止でいつもに片耳にしているため、その声は直で聞こえる。

「え?あー、ありがとうございます

話は終わらない。

「それってどこで買われたかしら?」
「あ~これは、自分で作ったんですよ。端切れがあったのでね。」
「何のお花が描いてある?」



「えっと、ハイビスカスとね、パイナップルの模様なんですよ」

生地の中の一番かわいい部分を選んで作ったんだから、間違えっこないわ。

「そうね、パイナップルがいるわ。とても素敵!」
「ありがとうございます

「私もね、マスクはどーのこーの。いつも白ばっかりじゃどーのこーの」
「えぇ、えぇ、そうですよね」

愛想の良さを自負しているワタシは、ずっとニコニコその話を聞いていた。
出勤は急がないしね。

ひとしきり話し終えて満足したのか、ワタシを見上げていたおばあちゃまは
「じゃあね、ありがと」
と言ってワタシの正面から離れた。

「はーい、お身体おいといくださいね」


さて・・・と
またニューヨーク旅行の続きを・・・とイヤホンに意識を戻したら。

もうシナトラはどこかに旅立ってしまい、お笑い芸人の大笑いが聞こえる。

ん~~~。
普段のワタシならマスクを褒めてもらえてとてもうれしい朝。
可愛いおばあちゃまとお話をするのなんて、しようとしてもできないこと。

けど・・・今朝だけは・・・シナトラとニューヨークを歩きたかったよう

というお話


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