学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

英語の学び方

2010-07-09 21:02:45 | その他
私は小説を読むのが好きですが、英文学を原書で読むのが夢です。私は学芸員ですが、恥ずかしながら語学が堪能ではなく、今は毎日勉強中の身。私は専門が美術ですから、英語の勉強には英文の画集(あるいは論文)を読むのが最も飲み込みやすい。けれども、飲み込みやすいとはいえ、やっぱりもっと早く会得したいという欲が出てきます。そこで生前、語学が堪能だった人の伝記を紐解いてご紹介しましょう。

まずは福沢諭吉。彼の著書『福翁自伝』には福沢がいかにしてオランダ語と英語を学んだか、勉強方法が載っています。福沢の方法は2つ。「素読」と「会読」です。「素読」は声を出して文章を読むこと、「会読」は2人以上で文章を読むことです。つまり声に出して、文章を頭に叩き込んでいったわけですね。これが主となった。そのほかには、筆写をしたり、辞書(字引)をひいてして英文を学んでいたようです。現在の我々の学び方とあまり変わらないですね。

では、もう1人。19世紀の考古学者シュリーマンです。アテネのトロヤ文明、ミケネ文明の遺跡を発見し発掘した著名な学者です。彼の勉強法は引用してみましょう。

「非常に多く音読すること、決して翻訳しないこと、毎日1時間あてること、つねに興味ある対象について作文を書くこと、これを教師の指導によって訂正すること、前日直されたものを暗記して、つぎの時間に暗誦することである。」(『古代への情熱』村田数之亮訳 岩波文庫 1954年)

この方法で、生涯で13ヶ国語をマスターしたといいます。

福沢にしろ、シュリーマンにしろ、音読を第一にあげているところは興味深いですね。やはり口に出して、耳で覚える方法は脳にインプットするうえで効果的なようです。あとはやはり継続性でしょうか。語学ほど継続して力のつくものはないそうです。これは私の学生時代の英語の先生が言っていました(笑)

音読をして、毎日継続して勉強する。語学はすぐに身に付くものではありませんが、辛抱強く学んでいきたいものですね。

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