学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

コナン・ドイル「ウィステリア荘」を読む

2007-07-30 22:25:23 | Weblog
今日は朝からずっと雨。そして、お昼頃から急速に雨音が強くなり、前日に引き続き滝の如き強雨。加えて、雷鳴がすさまじく轟きて、もううんざり。午後2時くらいから眠気を催し、少し横になったら、すっかり寝入ってしまって、時すでに午後6時。雨もいつの間にか止んでおり、ヒグラシゼミが鳴いていました。ヒグラシゼミの声を聞くと、夏の夕暮れ時であることを実感します。

さて、名探偵といえば、いわずと知れたシャーロック・ホームズ。私が小学校の時分、NHK海外ドラマで今は亡きジェレミー・ブレット演ずるシャーロック・ホームズの冒険が放送されており、それを見てから、ホームズがとても好きになりました。今日は、『シャーロック・ホームズ 最後の挨拶』の「ウィステリア荘」を読みました。

「ウィステリア荘」、ホームズシリーズではどのような位置づけになるのかは存じませんが、少なくとも有名な作品ではないでしょう。シャーロック・ホームズのもとを、ある男性が訪れます。誰が見ても、あわてて出てきた御様子。彼は自分が体験したあまりにも不思議な事件を語りだします。ホームズは、早速ワトソン君と事件の調査に着手。殺された主人、居なくなった使用人、そして謎の暗号。事件の背後には、すさまじいほどの復讐劇が・・・。

ちょっと気味の悪い描写も出てきますが、これも事件を謎めいたものとして強調させます。また、ホームズの推理も面白いのですが、ホームズと別の路線で調査をするベインズ警部にも注目。スコットランドヤードのレストレイド警部とは、一味違った人物。それはラストシーンのお楽しみ。

シャーロック・ホームズのシリーズの面白さは、まず作品タイトルの付け方が上手い点にあるでしょう。「技師の親指事件」、「ノーウッドの建築業者」、「まだらのひも」、「恐怖の谷」など、なんとも不思議で、どんな事件なのか読みたくなります。また、依頼人が持ち込む、一見何気ない事件が、大事件につながることも多いのが特徴。「赤毛連盟」はその最たるものといえるでしょう。そのほか、ホームズとワトソンのやり取り、ホームズの哲学的な意見など、沢山の魅力はあるのですが、とても書ききれないので、この辺りにしておきます。子供から大人まで楽しめるミステリー小説。ホームズシリーズは、今後も永遠に支持されてゆくことでしょう。


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