学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

仕事を改善して時間をつくる

2017-06-30 20:39:20 | 仕事
学芸員は、その雑用の多さから「雑芸員」などと称されることがあります。なるほど、私も実際に学芸員になってみて、基本的な業務、つまり作品・資料の収集、調査研究、展示、保存にかけられる時間がほとんどないことを実感しました。私が勤務する美術館では、スタッフの数が足りないこともあって、お客様の接客で受付に出ることもありますし、まれに作品の監視をするときもあります。

こうした日常を過ごすなかで、やはり重要になってくるのが業務の改善です。それをやらないと、体がいくつあっても足りません。自分が担当する業務の改善点を常に探し、いかに効率的にこなしていくかが重要。それまで無駄に動いていた時間を削り、空いた時間を調査研究などの本来の業務に当てていきます。学芸員といえど、社会人のひとり。私は時間の効率化をテーマにしたビジネス書を読んで、できるだけ仕事に活かすようにしています。たとえば、朝にパソコンを立ち上げると自動的にメールが立ち上がるようにしておく、ショートカットキーをマスターしてマウスはなるべく使わない、日常文書のほとんどをフォーマット化する、帰宅前に明日のスケジュールを立てておいて翌朝は即仕事に取り掛かる…やっていることは大したことではないのですが、業務の効率化が図られ、スピードは上がるし、余計な時間の削減にもつながっていて、とても効果が出ています。

6月29日の「朝日新聞」朝刊に、プラスチック製造大手アイリスオーヤマの社員は集中力を高めるために立ってパソコンを使う、との記事が掲載されていました。何かと便利なパソコン、けれど、パソコンでやるよりも手書きでクリエイトしたほうがいい場合もある。だらだらと仕事をするよりはメリハリが効いていいのかもしれません。実際にアイリスオーヤマの業績は好調のようですし。美術館は民間企業とは違いけれど、仕事の進め方に関しては得るものがたくさんありそうです。時間がない、時間がない、と繰り返してみても、何も始まらない。時間がなければ、時間をつくればいい。そんな気持ちで、また明日から頑張ります(笑)