学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

『ゲーテとの対話』に出会う

2010-11-01 19:14:29 | 読書感想
午後から日差しがのぞきました。ここのところ、ずっと天気が悪かったので、太陽の日を浴びると元気になるような気がしますね。

書店に出かけて、岩波文庫の本棚に差し掛かると、1冊の本が目にとまりました。エッカーマン著『ゲーテとの対話』です。「ゲゲゲの鬼太郎」や「悪魔くん」の作者水木しげる氏が若かりし頃に『ゲーテとの対話』を読んで感ずるところがあったとのエピソードを思い出しました。これまで手に取ったことはありませんでしたが、つい手が伸びて、少しページをたどってみると面白そう。これも何かの縁に相違ないと買ってきました。

あれは何年前のことだったか。私が学芸員になって間もない頃、館長から「ゲーテは面白いから読んでみるといい」と勧められたことがありました。そんなに面白いのかと思って、『ファウスト』を読んでみたけれど、あんまり心に響かなかった(苦笑)それから幾月か経って、ドイツ文学者の池内紀氏訳の『ファウスト』が出たので読んでみたら、これが面白かった。けれども、その後が続かず。『親和力』、『色彩論』どれも途中で挫折しました。

『ゲーテとの対話』では人間ゲーテが登場するので、本書を読んだ後で再びゲーテの著書を読むとまた違う見方が出来るのかもしれません。『ゲーテとの対話』は上、中、下の3冊。長丁場ですが、軽い気持ちで読んで見たいと思います。