夏の間はたぬきそばは汗をタラタラ掻きながら食べていたが、わずかなうちにその暖かさが有り難くなってきた。東京メトロ半蔵門線清澄白河駅は水天宮前駅からわずかに一駅だが、随分雰囲気が違う。いわゆる『深川』の一角にあるようで周囲には寺と公園と相撲部屋が沢山ある。
その中にある『尾張屋』という店に今日はお邪魔した。尾張屋は藪や砂場、更科などとともに蕎麦屋の屋号には多い。清洲橋通りから少し入ったところにあるのだが、通りに面して看板があるのですぐ分かる。
品書きはそばの他にも丼物、特にカレーが得意なのか、カレーライス、カレー丼、カツカレー、カレー南蛮と揃えている。カレーライスとカレー丼の違いは気になるところだが、やはりたぬきそば(620円)にしてしまう。
店自体は歴史がありそうだが、4年前に改装をしたらしく、木のテーブルが新しい。相撲部屋が多いからか立田川部屋の色紙や番付表など所狭しと飾ってある。
少し待って蕎麦が到着。たっぷりのワカメと揚げ玉、ナルト、少し濃いめの出汁である。まずはツユを飲むが、カツオが効いたやや辛めの味、甘さが少なくキリッとしている、さすが深川。ツユが濃いからか、ワカメが美味い。
蕎麦は細め、手打ちのようで腰があり、ザルもいけそうである。とにかく外が寒いので暖かいたぬきそばはいい。揚げ玉のコクもしっかりとツユに溶け出し、満足でした。御馳走様。
ご家族で経営されているようだが、皆さん気が利いてこれも気持ちが良かった。
尾張屋
江東区清澄2ー7ー9
0336301553