競馬は殆どやらないが、新橋界隈を歩いていると日本テレビの前あたりに有馬記念のブースが出来上がり、本物と見紛うばかり今にも駆け出しそうなディープインパクトの模型が立っていた。そこでふと気づいたのは、なぜ『有馬記念』なのか?『有馬』は地名?人名?が気になる。
G1レースと言われている中央競馬の重賞レースには日本ダービー、オークスを始め、全部で22あるが、その中で○○記念と付くものは高松宮記念、安田記念、宝塚記念、有馬記念の4レース。
まず高松宮記念だが、数少ない中京競馬場のG1レースで、かつては高松宮宣仁親王から高松宮杯が競馬と競輪に賜与されていたので高松宮杯と言われていた。しかし、競輪の方でその杯のやりとりが皇族経済法に触れるのではという議論が起き、1998年から杯がなくなり、今の名前になった。
安田記念は日本ダービー創設など日本競馬に尽力した初代JRA理事長の安田伊左衛門の名前をとったもの。
宝塚記念は開催される阪神競馬場が宝塚市仁川駅近くにあるのでその名を取り、その名がついた。
そして有馬記念だが、先程の安田理事長の後を継いだ二代目理事長有馬頼寧が、理事長職にあった際に暮れにも日本ダービーのようなレースを作りたいとして1956年にファン投票で出走馬を決める中山グランプリをスタート、これが大成功を収めた。
しかし、有馬が翌年1月に急逝したため、その提唱者の名前を付けて1957年から今の有馬記念競走と呼ぶようになったのである。
これだけの重賞に提唱者の名前が二人も入っているとは、調べると面白いものである。ところで今年はどの馬がくるのか、来年の午年を前に。