溝の口駅ほど東口と西口の風景が違う駅も珍しい。東口にはJR南武線武蔵溝の口駅もあり、ペデストリアンデッキで繋がれ、ノクティや丸井などショッピングビルが充実している。
一方、西口は闇市の流れを汲む商店街が並び店頭に格安の文庫本が並ぶ古本屋や果物屋、餅菓子屋など懐かしい風景が広がり、もつ焼き屋が軒を並べる。駅に近い方には今日行った南甫園とカレーライスの店、他には居酒屋ばかり。南甫園のおばさんの話では10年ほど前の火災が起きる前は八百屋や魚屋などが並んでいたということである。
南甫園は昔ながらの町中華、ガラスのショーケースがあり、テーブルの天板は赤という昭和の雰囲気満載の店。ただ、掃除は行き届いていて清潔感もある。
何を頼もうか悩んでいたが、先客が食べているカツ丼(税込500円)を見て、注文してしまった。
待つこと7分ほど、おばさんがカツ丼を運んできてくれる。ちゃんと味噌汁、黄色い沢庵が2枚も付いている。見た目は食見本のよう、味はまあ普通だが、丼ツユも濃すぎることもなく、量もちょうど良い。先客が帰ったので1人でテレビを独占しながらゆっくりランチ。時が止まったようである。
後で食べログを見るとやはり餃子は看板メニューて味も素晴らしいとか、チャーハンはボリューム満点とか、のコメントばかり。
夕方、1人でテレビを見ながら餃子とビール、食べ終わるとチャーハンで締めるのがいいらしい。コロナ禍で営業時間は11〜15時、しばらくはそんな贅沢も難しそうである。ご馳走さまでした。
南甫園
川崎市高津区溝口2ー7ー3
0448223052