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いま、そのとき、かんがえつつあること。

色覚検査は、どこでする?

2007-03-23 | 障害学
このまえ健康診断をうけた。色覚検査をするもんだから、ちょっと びっくり。検査しないで いいです、と いえばよかったかも。

高柳泰世(たかやなぎ・やすよ)『つくられた障害「色盲」』朝日文庫と村上元彦 (むらかみ・もとひこ)『どうしてものが見えるのか』岩波新書をよんでほしい。

ちなみに、この2冊とも、みあたらず…。どこにしまったんだか。

で、「色覚異常 - ウィキペディア」をみたんだが、なるほどと おもったことがある。

「呼び名について」をみると、「「色盲」こそが相応しい用語だとする意見もある」として、「「色盲」という言葉はある種の色が見えない(盲)という客観的な事実のみを表している。」とある。あー、いえてると納得しました。

色盲の いいかえ表現って しっくりこなかったんですよね。色弱はまだしも、色覚異常、色覚障害。色覚障害は、まあ いいとしても。ともかく、たとえば わたしは「視覚障害者」よりも「盲人」/「弱視者」を多用するので、べつに「盲」に侮蔑のニュアンスがあるとは おもってないんでした。わたしは、ね。だから、色盲は、わたしにとっては しっくりくる表現だと感じられました。

もちろん、高柳さんの本の題にあらわれているように、「色盲」が問題とされたり、障害とされてきたのは、社会制度の問題であって、色盲が「つくられた障害」であるには ちがいありません。でもそれは、「すべての障害が」そうなのであって、色盲や「性同一性障害」だけが、つくられた障害なのだとは おもっていません。

病院で色盲検査をするのは、本人が のぞんだ場合をのぞいては、おこなうべきではありません。欠格条項によって色盲のひとが排除されている職種などがあるならば、それが 「どうしても仕方がないことなのか」を検証する必要があります。


検査すべきなのは、「病院において」ではありません。この社会全体を、検査する必要があります。「カラー・ユニバーサルデザイン」ということばをきいたことがあるひとは、それほど おおくないでしょう。色のみえかたの多様性を前提にした色づかいにする、ということです。


弱視者の友人が、パソコンの画面の色を反転させるソフトをつかっていました。ワープロソフトでは、はっきりと みえるようになって、わたしにとっても、たいへん便利でした。ですが、ウェブをみるのには、かならずしも みえやすいとは いえませんでした。白の背景に黄色の文字になったりするのです。そういった場合、友人は そこに文字があることが認識できていませんでした。

当時、おろかだったわたしは、これでは本末転倒だと わらっていました。ソフトに問題があると おもってしまったのです。それが、そのウェブページをつくったひとの問題であることが わかったのは、しばらくあとのことでした。

ウェブ上でも、色づかいを検証しなくてはなりません。

リンク1:なぜ「色覚異常」「色覚障害」「色弱」などではなく「色盲」なのか?(国立遺伝学研究所)

リンク2:「ユニバーサルデザイン - ウィキペディア」

リンク3:「アクセシビリティ - ウィキペディア」

リンク4:障害者欠格条項をなくす会