●今日の一枚 124●
Al Cohn & Zoot Sims From A To Z
インフルエンザのため自宅待機の一日だった。身体の調子はだいぶいいのだが、ちょっと仕事をするとすぐ汗ばんでくる。じっくり音楽でも聴けばよかったのだが、ひとり残された自宅には何かと家事があるのだ。本調子でない身体を動かしながら、主婦も大変だと思ったりもした。
名コンビ、アル・コーン = ズート・シムズの記念すべき第一作、1956年録音の『フロム・A・トゥ・Z』だ。以前にも述べたが、彼らの演奏はテナーバトルというより、互いに補い合い、強力することで成立している演奏だと思う。まさに、「協力は強力」である。
ご機嫌な一枚だ。アンサンブルは伸びやかで落ち着きがあり、バンドは本当に楽しげにスウィングする。ソロは淀みなく流れ、永遠に続くかのようだ。心はウキウキ、ただただ楽しく気持ちいい。彼らの演奏の背景にも音楽理論なるものがあるのだろうが、彼らの音楽を聴くためにはそのようなものは一切不要だ。彼らの演奏は難しい顔をして聴く音楽ではないのだ。今考えれば、60年代や70年代のJazz喫茶で「瞑想」しながら聴くには、もっとも不似合いな音楽だったかもしれない。
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