徳島の歓楽街のシメにジビエラーメンを
JR牟岐線・阿波富田駅から歩いて8分ほど。徳島随一の繁華街・秋田町を南北に貫く大通り沿いにある「猪鹿」へ。花札の7月札「萩に猪」の看板が目印。狙ったのかオープン日も2020年の7月である。屋号にもあるように、こちらでは徳島の最高峰・剣山のイノシシを使ったラーメンを提供している。これは徳島ならずとも珍しい。
店内はカウンター10席ほど。オーディオに拘っている様で、イボンヌ・カーティスなどレゲエがご機嫌に響いている。麺メニューは猪骨醤油、猪鹿旨辛味噌、カレー風味の「猪鹿スパイス」のラーメン3種だが、この日はスパイスラーメンは品切れ。ご主人によると「オススメは味噌」との事なので、旨辛味噌ラーメンをオーダーした。
旨辛味噌のスープは、猪骨の出汁に猪肉の肉味噌を合わせた粘度の高いもの。コチュジャンやスープに浮かぶ白胡麻の風味も手伝い、嫌な臭みは皆無だ。一方の麺は、徳島ではよく見る加水率低めの中細ストレート。麺の香りもスープとの絡みも良い。麺が短めなのはスープが跳ねないための配慮か。はたまた飲み屋街仕様か。
そしてチャーシューも猪肉。剣山でドングリを食べて育った猪は臭みがないそうで、確かに嫌な獣臭は感じない。ほか、黄身ネットリの味玉、モヤシ、刻みネギ、糸唐辛子がトッピングされる。全体的に、あくまで旨辛で、辛過ぎることもない。良く出来た一杯だ。徳島の繁華街で、深夜にジビエラーメン。オススメである。
<店舗データ>
【店名】 猪鹿
【住所】 徳島県徳島市秋田町2-29
【最寄】 JR牟岐線「阿波富田駅」徒歩8分
