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肥宝館 -貧すれば丼する-

【赤坂】 赤坂中華 わんたん亭「味玉わんたん麺(1298円)」

「175°DENO担担麺」の新業態がお目見え

東京メトロ千代田線・赤坂駅の1番出口から歩いて2分ほど。一ツ木通り沿いに2024年2月16日にプレオープンした「赤坂中華 わんたん亭」へ。コチラは札幌を中心に福島、銀座、西新宿にも支店を展開する「175°DENO担担麺」の新業態。人気店の新たな挑戦とあってラーメンファンからアツい視線が向けられている注目店だ。

余談だが、この場所では2021年3月末まで「金松堂書店」が営業していた。創業はなんと1911年(明治44年)という老舗で、先代のご主人・西家忠夫氏は赤坂界隈が舞台となった二・二六事件の生き証人でもあった。しかし時代の流れか惜しまれつつ閉店。その後、古かったビルを建て替えたところに入居したのが「わんたん亭」である。

軒先の貼り紙によるとグランドオープンは5月1日の予定で、それまでは「研修営業中」でメニューを絞っており、食事の提供時間が遅くなる場合があるとのこと。また営業時間も4月末までは「午後5時~翌朝4時半(LO)」で日曜定休だが、5月以降はランチ営業も始め年中無休となるそうだ。確かに接客などはちょっと不慣れな感が。

店のコンセプトは「中国香港×昭和の町中華」だそうだ。天井から下がった中国語のメニュー看板や、店奥に配された屋台がそれらしい雰囲気を醸す。個人的には香港というよりは台北の士林夜市に近い印象。そこに町中華の赤いテーブルという組み合わせ。カウンターに5席と2人掛け、4人掛けのテーブルで全16席ほど。

オーダーはQRコードを読み込みスマートフォンで行うシステムだが、会計は現金も対応。麺メニューは「わんたん麺」と「鶏清湯わんたん麺」がそれぞれ塩と醤油の2種あるほか「成都担担面」も用意している。それぞれ自家製チャーシュー、味玉、メンマ、ホウレン草、ネギ、パクチーなどを追加トッピング可能だ。

また麺類以外にも麻婆豆腐、回鍋肉、青椒肉絲といった炒め物、皿雲吞や餃子、焼売、小籠包といった点心、よだれ鶏、棒棒鶏、茹で鶏ネギソースがけなどの冷菜と料理が充実。ビールや角ハイ、レモンサワー、ワイン、焼酎、紹興酒など酒類と一緒に楽しめる。今はまだ夜営業のみとあって周りには飲み屋使いする客も多い。

目移りするが今回は「味玉わんたん麺(1298円)」をオーダー。着丼までは8分ほど。味玉は入れ忘れたのか、メニューの写真と違って別皿での提供に。麺を覆い隠すほどのワンタンは全て店内レジ横で手包みしたもの。肉餡は小さめでデュルンとした皮の食感を主役として楽しむタイプだ。全部で10個ほど乗っているだろうか。

まずはそのまま楽しみ、あとは卓上の鎮江香醋、おろし生姜、玉ねぎ甘酢、自家製辣油を使ってカスタム。スープを濁らせぬよう、レンゲの中で合わせるとよい。深くて大きなレンゲなのがありがたい。好きな味を探していたら10個などあっという間に平らげてしまう。柔らかすぎて千切れた皮は、麺に絡めて楽しめるので無問題。

そして薄濁りのスープは鶏ガラや豚を主軸に炊いた清湯。そこに5種類の乾物と2種類の二枚貝から抽出した和だしに沖縄、オーストラリア、ヒマラヤの3種の塩を合わせたというカエシを重ねている。細かな背脂も浮いており旨味、コクともに十分だ。そこに少しボソっとした食感で低加水の細麺が泳ぐ。スープとの相性は抜群だ。

味玉はトロリとした黄身に塩味が染みており美味。ほか、ホウレン草、メンマ、ナルトがトッピングされる。皮が溶けるワンタンの食味が良く、あっという間に完食した。研修営業中とのことだが、空いている時間だったこともあってか特にストレスはなかった。次回は点心やツマミメニューで一杯飲りたいところである。

<店舗データ>

【店名】 赤坂中華 わんたん亭
【住所】 東京都港区赤坂5-1-3
【最寄】 東京メトロ千代田線「赤坂駅」1番出口徒歩2分

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