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肥宝館 -貧すれば丼する-

【茨城 下館】 盛昭軒「ワンタンメン(800円)+とり皮(150円)」

下館ラーメンの代表格「盛昭軒」

茨城県筑西市の中心・下館に昭和20年代から根付く「下館ラーメン」。濃いめの醤油スープで、鶏肉チャーシューを使用した個性的な一杯である。有志による下館ラーメン学会の公認店は2021年現在で12店舗。その中で今回は下館駅北口徒歩10分の「盛昭軒」へ。昭和に盛えると名付けられたコチラは下館ラーメンの代表格だ。

ご主人の松本明氏は、駅近くにある下館ラーメンの元祖「筑波軒」で修業し、1957年に独立創業した。小麦粉の研究を重ね、独自の麺作りに成功。麺を卸す事を条件に、界隈の6~70店舗にレシピを教えるなど味の伝播に努めた。これが代表格と目される所以である。現在、明氏は亡くなっており、妻のフミ子氏が味を守っている。

店内は4人がけテーブル5卓の20席。混雑時は相席も。メニューはラーメンを中心に、ワンタンメン、ワンタン、チャーシューメン、タンメンとあるが、ラーメンに「とり皮」を乗せるするのが下館流。わかりやすい様にと最近は「下館ラーメン とり皮入り」の短冊も並ぶ。今回は「ワンタンメン(800円)」を「とり皮(150円)」入りを注文。

着丼と同時に、鶏の香りを含んだ湯気が上り食欲を唆る。スープは鶏ガラと野菜などを煮込み、濃口醤油のカエシを重ねている。塩味控えめで円みあるカエシなので、鶏の旨味が前面に出ており旨い。研究を重ねた麺は、ツルツルした麺肌でモッチリした食感の中太縮れ麺。加水率はやや低めで、当然、スープとの相性は抜群である。

鶏チャーシューはムネ肉で少し固めながら、醤油ダレの味も染み良い味に。そして、とり皮は脂を残しクニュっとした食感で、少し甘めの醤油ダレでクセになる味付けに。ワンタンは餡は小ぶりだが肉とネギの香りは鮮烈。ほか、シャキっとした小松菜、歯応えあるメンマ、ギザギザカットの茹で卵、三角の海苔、ナルト、刻みネギが乗る。

味もボリュームも申し分なし。市町村合併で筑西市となった今もなお下館の名を残す一杯、美味しく完食した。次回は店イチオシで常連が好むという「タンメン」を啜ってみたい。お店は駅北口から巽通りを経由し大町通りを歩いて行くのだが、店両脇に計8~9台分の駐車スペースがあるので車でのアプローチも可能。ぜひ一度どうぞ。

<店舗データ>

【店名】 盛昭軒(せいしょうけん)
【住所】 茨城県筑西市本城町甲273
【最寄】 JR水戸線ほか「下館駅」北口徒歩10分

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