見出し画像

肥宝館 -貧すれば丼する-

【徳島 小松島】 岡本中華「中華そば 小(550円)」

徳島ラーメンのルーツ「白系」の代表格

小松島市で一番の有名店「岡本中華」へ。元々は昭和26年に小松島港の近くで支那そば屋台「華月 岡本」としてスタート。その後、昭和35年に店舗を立ち上げてから約70年。現在は3代目が味を守っている。県内の土産物店には店名を冠した即席麺が並び、小松島市のふるさと納税の返礼品にも採用されるなど、知名度は抜群。

なお「徳島ラーメン」に明確な定義はないが、県内にハム工場があり豚骨が安価で手に入った関係で、基本的にスープは豚骨がベースである。そして、後付けの分類だが、カエシが濃口醤油やたまり醤油の「茶系」、薄口醤油や白醤油の「白系」、豚骨のほか鶏ガラを使い薄口醤油で味を整えた「黄系」の3系統に大別されている。

1999年に新横浜ラーメン博物館に出店した「いのたに」が茶系だったため、観光客が「徳島ラーメン」という場合は、茶系のラーメンを指すことが多いが、歴史的には、最初に生まれたのは「白系」だと言われている。「岡本中華」は白系中華そばの「元祖」を看板にする、白系の代表格。食べ歩きでは絶対に押さえておきたい。

かつては海寄りの南小松島駅近くで営業していたが、2004年に現在の場所に移転。複数店が長屋の様に入居する商業施設の一角で営業中だ。キレイな店舗で、店前にも駐車場完備。アクセスも容易だ。活気ある店内はカウンターとテーブル席が混在。観光客だけでなく、談笑する高齢の地元客の姿も多い。

メニュー「中華そば」「中華そば肉入」がそれぞれ小と大。生卵、味付玉子、モヤシ、ネギ、メンマを追加することも可能だ。ほか「白めし」はもちろん、チャーシューの乗った「豚丼」、そしてバッテラや稲荷寿司、巻寿司も用意している。バッテラは、かつて小松島港と和歌山がフェリーで結ばれていた頃の名残だろうか。

今回は「中華そば」を小サイズでオーダー。乳白色のスープはマイルドで獣臭は全く無い。それでいてカエシの塩味はビシッときいているので、メシものにも合う味わいだ。麺は歯切れのよい中細ストレートでコシも十分。チャーシューは阿波ポークのバラ肉とモモ肉の2種を使っていて、しっかりと味が付いていて旨い。

クセが無いので老若男女に愛される一杯である。今回は連食ゆえに追加トッピングはしなかったが、次回は肉入りに玉子を加え、バッテラを添えてオーダーしたいところだ。なお、2014年には吉野川市鴨島に2号店をオープン。徳島市から県西部に向かう方は、鴨島店で一杯啜るというのも良いだろう。

<店舗データ>

【店名】 岡本中華 小松島本店
【住所】 徳島県小松島市中田町字奥林60-1
【最寄】 JR牟岐線「中田駅」徒歩15分

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「徳島県」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事