24時間営業が嬉しい、深夜族の最後の砦
北海道から九州まで、全国に約140店を展開。街道沿いなどで赤い大きな看板が光る「山岡家」は、24時間営業が嬉しいガッツリ系ラーメンのチェーン店だ。店名や丼相、トッピングなどから「家系インスパイア」と定義する人もいるが、実際は鶏ガラも鶏油も使っていないので、正確には別ジャンルである。
起源となる「丸千代商事」は、1980年代に弁当のフランチャイズ店を展開。しかし競合店が増えてきたため、ラーメンの道へ。1988年に茨城県牛久市にラーメン山岡家の1号店を開店すると、4年後には札幌に進出。すると、北海道の風土と味が合っていたのか人気が爆発し、これを足がかりに全国へと拡大していった。
今でも全店舗の3分の1は北海道エリアに集中。昔、札幌で乗ったタクシーで「観光で来て、この辺に詳しくないので、運転手さんの好きなラーメン屋に」と伝えたところ、山岡家に連れて行かれたことがある。店内で「1号店は茨城県牛久」とのポスターを見てガッカリしたが、それほど北海道で定着しているということなのだろう。
山岡家はチェーンながら、各店舗でスープ作りを行っているという。しかも、豚骨を丸3日煮込む本格派。そのため店内には常に豚骨臭が充満している。そして、このスープをベースに、醤油、味噌、塩、辛味噌、白味噌を使った特製味噌などのメニューを提供。豊富なトッピングに加え、味の濃さ、麺の固さ、脂の量も選べる。
私が好きなのは味噌チャーシュー麺の「麺固め」と、ライスの組み合わせ。チャーシューは肉の味をしっかりと感じられる肩ロース肉。少し甘めの味付けも良い。海苔やチャーシューでライスを巻いて食べ進めたら、ニンニクペーストを大量投下。少し柔らかくなった太麺をズルズルを啜る。これはチェーン店と侮れない味だ。ついつい通ってしまう。なお、一部24時間営業ではない店もあるのでご注意を。
<店舗データ>
【店名】 山岡家 君津店
【住所】 千葉県君津市南子安6-24-5
【最寄】 JR内房線「君津駅」徒歩30分
