なべ焼きラーメン発祥の味を受け継ぐ一杯
高知駅からJR土讃線特急で40分。碧碧とした海の広がる太平洋岸の町・須崎市へ。ゆるキャラグランプリ2016で1位となった「しんじょう君」や、市内に本校を構える甲子園の常連「明徳義塾」などは、全国に名を知られるところだが、近年はもうひとつ、全国から観光客を集める名物がある。「鍋焼きラーメン」だ。
鶏スープに醤油ダレ、硬めに茹でた細麺を土鍋で煮込んだものである。発祥は、戦後すぐ創業した「谷口食堂」だが、ご主人が亡くなり1980年には閉店。ここで一度途絶えた谷口の味を復活すべく、真っ先に立ちあがったのが「橋本食堂」だったという。現在も知名度は市内トップクラス。観光ではハズせない店だ。
住宅街の中に突如現れる看板。最寄りは土佐新荘駅だが、特急が停車する須崎駅から歩くことも出来る距離。メニューは潔く「なべ焼きラーメン」とライス、ビールのみ。ラーメンは普通サイズで550円、大660円、特大770円。ライスは小110円から。連食を予定している方は、普通サイズにしておいたほうが良いだろう。
年季の入った土鍋で提供されたラーメンは、鶏ガラの出汁と鶏油が効いていて旨味十分。麺はかなり硬めに茹で上げられていて、歯ざわりの良さが印象的だ。親鳥の肉も噛むほどに旨味が出てくる。地元マダムが切り盛りする厨房は活気があり、手際も良くて清清しい。日曜・祝日は定休。土曜は混雑するのでご注意を。
<店舗データ>
【店名】 橋本食堂
【住所】 高知県須崎市横町4-19
【最寄】 JR土讃線「土佐新荘駅」徒歩10分
