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【高知 大津】 自由軒 大津店「みそカツラーメン(990円)」

高知の人気店・自由軒で啜る「みそカツラーメン」

とさでん交通後免線・舟戸停留所から舟入川を越え、北西方面へ歩いて5分ほど。県道248号=栗山大津線と大津バイパスの交差点にある人気店「自由軒 大津店」へ。政治家・板垣退助を輩出し、明治期には立志社を中心に全国に先駆けて自由民権運動が広まった高知にあって「自由軒」とは、なかなか素敵な屋号である。

本店は県中部の高岡郡越智町で1972年(昭和47年)に創業。現在は本店のほか伊野出来地店、葉山店、そして今回訪れた大津店と県内に4店舗を展開中である。このうち本店、伊野出来地店、葉山店はいずれも鉄道駅から遠い山間部にあり、ショートステイの観光客には少々ハードルが高く、市街地にある大津店が手軽なのでおススメだ。

建物は平屋造りに瓦葺きの屋根というなんともシブいビジュアル。店内はカウンター席とテーブル、小上がりで80席以上ある大箱である。それでも並び列が出来た場合は帳簿に記名し軒先のスペースで待つことに。店に入るとすぐ柚子果汁やピーマン、トマト、ミカンなどの農産物を販売するスペースがあり、客席はその奥に。

麺メニューは醤油、味噌、塩の3種がベースで、それぞれカツ、チャーシュー、味玉、生タマゴ、五目、ワカメ、バター、モヤシ、コーン、ニンニクなどを追加トッピング可能だ。味噌はピリカラ、激カラもある。また夏場限定だが「特製ゴマダレ冷麺」を提供するほか、専用テーブルでは「流しそうめん」も出来るそうだ。

飯モノはライス、炒飯、中華飯、天津飯。豚カツ、餃子、唐揚げなどを単品で注文出来る上、客席にある大鍋からセルフで取る「おでん」も用意している。玉子や大根、牛スジ、コンニャク、竹輪、厚揚げなどが煮えていて旨そうだ。今回は軒先の貼り紙に人気No.1とあった「みそカツラーメン(990円)」を注文することに。

なお「みそカツラーメン」は「ラーメン豚太郎」発祥の高知のご当地麺で、味噌ラーメンに豚カツを乗せたジャンキーな一杯だ。いまや高知のソウルフード的存在で「豚太郎」以外に提供する店も多いのである。着丼までは8分ほど。スープは鶏ガラを主軸に野菜や魚介を加えて炊いた清湯で、そこに白味噌ベースのタレを重ねている。

ニンニクが効いていて、元祖の「豚太郎」と比べて甘味も強くクセになる味わいだ。そこに黄色がかった中細麺が泳ぐ。カツは大判のロースカツを5切にカットしている。肉は薄めで衣はカリッと。パン粉の風味がとてもよく、肉の甘味もしっかり感じられ旨い。スープは甘いがクドさがないので、カツがしっかり引き立つバランスだ。

カツのほかにチャーシューも甘めのタレが染みたバラ肉が2枚乗る。ほか味玉が半玉、シャキシャキのモヤシ、コーン、刻みネギがトッピングされる。ラーメンとカツの最強の組み合わせ、もはや反則技だ。最後まで美味しく頂いた。実は「自由軒」は醤油ラーメンから始まったそうなので、いつか本店で啜ってみたい。

<店舗データ>

【店名】 自由軒 大津店
【住所】 高知県高知市大津乙1014-1
【最寄】 とさでん交通後免線「舟戸停留所」徒歩5分

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