神戸の小父さん日記

五十代サラリーマンのオフタイム

アンのゆりかご

2009年01月10日 | 翻訳・英語
 今日読み終えました。村岡花子さんというのは、どういう生涯を送った方なのかまったく知りませんでしたので、ずいぶん驚かされることが多かったですね。村岡訳でモンゴメリのファンになった人は必読です。村岡さんご本人の活動は大変多岐に亘っており、普通のプロの翻訳家という枠にはぜんぜんおさまらない方であったのがよく分かります。一方、「赤毛のアン」側(?)から見ると、この翻訳者との出会いは、運命的というか、必然というか、この人を置いて他には考えられない、まさに天の配剤でしょう。これほどふさわしい翻訳者を持てたことは、作品にとっても我々にとっても幸福でした。
 私もこの本を読んで、あの翻訳の魅力の寄って来るものを伺うことができました。それとともに、出版翻訳なんて自分には別の世界であるとも思い知らされましたので、その意味でも私にとって大事な本になりました。