Memorandums

知覚・認知心理学の研究と教育をめぐる凡庸な日々の覚書

研究計画書

2010-10-30 | Education for 院生以上
修士論文の研究計画書を出すという学生の相談があった。
要件は2つ。根拠のある仮説と,具体的な検証方法にもとづく予測。根拠(具体的事実やこれまでの研究などにもとづく推論)のない仮説(らしきもの)は,個人の「意見」「感想」である。通販番組によくある「使用者の個人的感想」と変わらない。一方,予測は具体的な測度(measure)についてのものである必要がある。どのように,何を測定するのかを簡潔に述べる。必要に応じて,対象者(被験者)を明らかにする。指定された記述の分量によるが,これらにくわえて,得られる結果の学問的な意義に言及してもよい。その研究のどのような点に価値,オリジナリティがあるのかを述べる。

つまり,計画書を読む側が求めているのは,1) これまでの研究をどこまで整理しているか,2) 研究(データ収集)をおこなう準備がどこまで具体的に進められているか,についての報告である。教員としては,学生各自にこれらについての進行状況を再確認してもらいたいという思いはあるだろう。

cf.
論文および論理的な文章の書き方
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