

アバンが前回の空白を埋めるような形で始まってニヤリとしてしまう。
夜の車の通りの少なさから来る孤独感と静けさ、
その時間を共有するという雰囲気作りが好みだった。
何も語らないヒロインの姿、その不可侵な心情をチラつかされるのがこそばゆい。

光の反転。
カメラは回りこんでいるのに月の光源がちょっと前のショットから反転しているような川の光。
月の光がスポットライトのように、
2人の道が輝けるもののように描かれているのがまたグッと来る。


影と偽りの自分と。

侮蔑に満ちるような細目が実に美しい。
肌だけでなく髪にも手をかける親父さんが作り出すヒロインの表情が実にいい。

妹のドアップと合間に挿入される幽霊姿とか、
兄を思ってのコスプレ感が漂うところを見せて、
妹に踏み込んでいく感じがまた楽しかった。
爺さんに向ける目線とか、感情が追いやすくて楽しい。

モザイク。
なんか1話でもよくできてるなぁって思ってたけど、
親父の目を掻い潜るのに使われてる感。

眼力じゃないけど、
こういした目の芝居や雰囲気作りは個人的には好きですね。
相手を見据えていくようなニュアンス。
その見透かし方が自分にあってるのかなという感じ。

場所が変わっていくごとにヒロインの表情も変わっていくようで、
そういうのも楽しいかな。
さんかれあちゃん可愛い。

この話数では珍しいシンメトリー。
カーブミラーで印象づけられる親父との対峙の歪み。
親父はシンメトリーな雰囲気を醸し出しながら娘の写真と対峙しているが、
娘は親父の目をかいくぐり、娘の目の前に表れてこない。

後ろから出てくる親父と影と光による時間変化。
これシャフトでもやってる方いて気になっていたけど、
ここでは天気の移り変わりの伏線でもあり、
2人の出てくる言葉の重みを見えてくる表情とともに印象付けてて、
あーこういう風に使うかーと監督の細やかさ、
スマートさに惚れ惚れさせられる。

一瞬にして時代が20年近く遡ってしまったように思えた。
衝撃という意味では衝撃だけど、
ちょっと連続してきたイメージは違うような印象がしたけどどうなんだろうな。
見落としがあったんだろか。


紫陽花の青さから連想えるように作られる雨による青い世界。
こうした雰囲気作りが綺麗でGOODだったなぁ。
紫陽花の花びらの舞う風景と、
雨が照り返す紫陽花の青い光が実に美しい。
最後に血染めの中にいるゾンビ猫が意味深。
しかし血染めの花って個人的にはサガフロのアセルス編みたいな感じだ。
監督が3話までのコンテを切っているようですし、
ここまで非常にコントロールされている印象がしてグッときます。
シャフト演出というものを監督自身の理解のもとに展開されてて、
安心感もあるし上でも言いましたけど非常にスマートに感じられて楽しいです。
今後監督がどこまで本編に手を入れ続けられるか、
それに対する本の存在とか今後どう振れていくのかわかりませんが、
この3話までの流れは楽しませて頂きました。
今後も楽しんでみていきたいです。
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